第六話

 早速、メアとのマンツーマンレッスンが始まった。


「話の前に、私にユウタのステータスをこの紙に書いて、見せてくれないか?」

「わかった。」


〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜


名前:ユウタ ジンノ

種族:人間族、異世界人

ステータス


レベル13


体力…178/178

魔力…130/130

筋力…39(+8)

敏捷…35

耐久…33(+3)

器用…29

精神…30

意志…27

幸運…7


装備

アイアンソード絶

革の鎧



スキル

鑑定Lv1

生物の名前及びレベルがわかる。

パーティーメンバーのステータスがわかる。

物の名前と詳細の一部がわかる。

自分の鑑定レベルより高いレベルの隠蔽がかかってるものは読み取れない。


魔法

光魔法Lv1


称号

異世界人

詳細:異世界から来た人に送られる称号。言語自動翻訳(様々な言語が、認識した時に自動的に翻訳される)限界突破(レベルの上限がなくなる。それに加えて必要経験値ダウン、取得経験値アップがつく)の効果を得る。

注釈:隠蔽可能


武術の心得:武術の経験があるものに送られる。対人型攻撃力の上昇効果が付く。


残金:558540


ギルドランク:D


〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜


 あれ?精神のステータス上がってる……

 まいいや。

 俺はステータスに書いてあること全てを渡された紙に書いてメアに渡した。


「ふむ…ステータスは普通だな。」

「え!?普通!?他よりも明らかに高いとか、無いのか?」

「ああ、平均と比べると確かに高いが、それでも普通だな。お前より高い奴もたくさんいる。」


 な、なんですと……チートでは無いと……

 ん?


「じゃあ、なんでキングゴブリン倒せたんだ?」

「それはまず、称号の武術の心得にある。人型に対して強くなるんだ。そう書いてないか?」


 え、まじ?


「あ、ホントだ……」


 読んでなかった……


「それを持つ人は、お前くらいの年齢だと少ないが、全体的に見ると普通に持ってる人はいる。」


 そうかー、俺は凡人だったんだー…


「ただ、他よりも圧倒的に強くなる方法はある。」


 ははは、…………うん?


「本当か!」

「ああ、この『異世界人』っていう称号があるな?これがそれの理由だ。自分でステータスのところをよく読んでみな。」


 ふむ………え!?


「レベル制限無し!?これって……。」

「その様子だとホントに何にも読んでなかったんだな……つまりだな……」


①本来の人間族のレベル制限は99なので、熟練者でも、99以降は育たない(魔族や獣人族はその限りではない。)

②レベル無制限=がんばれば100以上になる。

③しかもレベルが上がりやすい。

結論:当然、そんな奴は異世界人にしかいないから、最強となれる。


「……と、こういう事だ。」


 す、すげえ…ステータスは平凡でも、レベル上げれば上げるだけ最強になれるのか!


「まあ、そのためには血のにじむような特訓が必要だがなぁ。」


 …そうすると、レベルを上げる方法を聞いといたほうがいいな。


「どうやってレベル上げるんだ?」

「それは、なにかしらの戦闘経験を積むことにあるのだそうだ。しかも、格上と戦って勝たないとダメ。当然、出来レースなどは無理だな。」


 つまり……


「レベル上がったら、格上が少なくなるから、レベルが上がりにくいのか……」


 まあわかってたけど。


「そういうことだ。最も、魔物などには普通に100レベルを超えるものもいる。それと戦って勝てば君の場合は100を超えるな。」

「なるほど。」


 よし!ならば本格的に特訓だ!


「それがわかれば早速、この世界の常識を覚えようじゃないか!」


 あ、今からなのね。



〜〜〜〜〜授業開始〜〜〜〜〜〜


「その前に、この球に触れてみろ。」

「これは?」

「これで時空属性の適性がわかる。」


 触れた瞬間、紫色に発光した。


「おお、適正か。凄いな。」


 やった!褒められた!


「まあ、私もだけどな。」


 嫌味かよ。


「では、魔法や魔力について知っていることを話してみろ。」


 俺は王城で聞いたことを話した。


「ふむ……魔法というものは、戦闘において、遠距離攻撃としてして最も重要。だからこそ、魔法のできない人は必然的に弱くなってしまう。手数が少ないからな。」


 ほうほう、遂に魔法を使えるのか!


「はしゃぐのもいいが、その前に、だ。ステータスに魔力というものがあるな?その魔力、体のどこにあるかわかるか?」

「…………いや、わからないな。」

「そうか、ここまで知らないとは、ユウタは魔法の無い世界にいたのか?」

「ああ、まあな。」

「そうか………」


 そういえば、陽菜、今頃どうしてるかな?


「それなら仕方がないな。魔力っていうのは、血液中に流れているんだ。まずはそれを意識しよう。」


 血液中に…………これかな……?


「おお、意識できたようだな。結構早くできたな。ならばそれを、右手の人差し指の先端にゆっくりと集めるように、その魔力を持ってこよう。」


 こう……かな?指先へ…こうか。

 指先が陽炎のように揺らめいている。

 鉄柱落ちてきませんように。


「おお、できたな。ではそのまま、私が魔法の話をしている間は維持していろ。」

「え、それ結構難しい気が…」

「出来る限りでいい。魔法を使うための導入だよ。」


 それは確かにやる必要があるな!

 別に、早く魔法を使いたいわけではない。ホントだぞ!


「まず、魔力は放出するとこんな風に空気が揺らめくんだ。魔法っていうのはだな、二種類あって、その一つに、その魔力にイメージを通すことによってその効果が生まれるというものがある。だから、火のイメージを魔力に………これは感覚だから説明しにくいが、通す、と言えばいいのかな?そうすることによって…」


 ボッ

 メアの指先にライター程度の炎が灯り、すぐに消えた。


「こんなふうになる。魔力の操作は慣れると自分の身体のように扱えるようになるから、そうなってくるとイメージが大切になるな。あと、その属性の魔法のレベルが高いと、一度イメージしたものは軽いイメージで出せるようになる。大体5くらいからかな?あと、イメージで作った魔法に名前をつけると、発動しやすいらしいぞ。」


 イメージか……というと、掌全体に魔力を集めてこんなことをイメージすれば……


 ボウッ


 そんな音を立てて俺の手のひらから真っ黒な炎が上がった。

 ふっ闇の炎に○かれ「凄いな……黒い炎なんて出せるのか…」…最後まで想像させて欲しかった………


「時々蒼い炎を出す人がいるが、ユウタはそれ以上だ。そんなのは見たことがない。想像力が豊かなのだな。」


 いいえ。厨ニ心くすぐられた中学生です。

 なんて言えるはずがない。


「いやー、どうなんでしょうね?」


 と、適当にごまかした。


「もう一つは、詠唱だ。ただしこれはその属性魔法を獲得している必要があるかならな。」


 やっぱりあるのか、詠唱は。


「ああ、いい忘れていたが、属性獲得のためにはイメージが必要だから、頑張れよ。」


 大変そうだなあ。


「あ、そろそろ魔力消してもいいぞ。というより、魔力消さないと倒れるぞ。」


 ええ!?

 慌てて俺は魔力の供給をやめた。


「すまん。いい忘れてたな。魔力は切れると気を失ってしまうのだよ。」


 それ一番重要だろ!?何回気絶させるつもりだ!?


「あと、ステータスの、魔力の所見てみな。」


 えーと?なになに……魔力…8/130…っておい!


「あっぶねえ、残り一桁じゃねえか!?」

「おお、ついでだ、明日もう一度魔力の数値を見ときな。面白いことになってるんじゃないか?」


 なんだよ怖いよ……


「よし、想像以上に早く魔法については終わったな。暇なときにいろいろな魔法をイメージしてみるといい。次はステータスだ。ステータスは、どういう時に上がると思う?」

「え?レベル上がった時じゃないのか?」

「いや、これが違うんだ。レベルでもステータスは上がるが、普通のトレーニングでも上がることは確かめられている。」


 ということは……


「筋トレしたら筋力が上がるってことか?」

「きんとれと言うものがなんなのかは知らないが、体に負荷を与えれば与えるだけその後、それに関連するステータスが上昇するということだ。」


 おお、これは期待できるぞ!


「ちなみに私のトレーニングは辛いから、覚悟しとけよ?」


 強くなるのが先か、俺が死ぬのが先か、その問題になりそうだ……


 その後俺はこの世界でいう常識、例えばこの世界にも暦があり、季節もあること、今が大陸暦100年7月15日であること、この暦は、前にいた勇者が作ったこと、人間族の国にも、ここ以外にもたくさんある事、獣人も、魔族も、その点では同じである事、スライムや実態のないアンデットには魔力ののった攻撃しか効かず、更には、アンデットに闇属性は効果が無いこと、など、ご飯を食べている間も含め、様々なことを詰め込まれた。


 気がついたらもう深夜になっており、リリィはとっくに寝ていた。


 メアに

「今日はもう寝な。ユウタはここの部屋だ。明日からよろしくな。」


 と言われたので、ありがたく寝かせてもらった。

 久しぶりの夜更かしで、異世界に来てからいつもの事だが、ベッドに寝転がってすぐに寝てしまった。



〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜


名前:ユウタ ジンノ

種族:人間族、異世界人

ステータス


レベル13


体力…178/178

魔力…130/130

筋力…39(+8)

敏捷…35

耐久…33(+3)

器用…29

精神…30

意志…27

幸運…7


装備

アイアンソード絶

革の鎧



スキル

鑑定Lv1

生物の名前及びレベルがわかる。

パーティーメンバーのステータスがわかる。

物の名前と詳細の一部がわかる。

自分の鑑定レベルより高いレベルの隠蔽がかかってるものは読み取れない。


魔法

光魔法Lv1

炎魔法Lv2


称号

異世界人

詳細:異世界から来た人に送られる称号。言語自動翻訳(様々な言語が、認識した時に自動的に翻訳される)限界突破(レベルの上限がなくなる。それに加えて必要経験値ダウン、取得経験値アップがつく)の効果を得る。

注釈:隠蔽可能


武術の心得:武術の経験があるものに送られる。対人型攻撃力の上昇効果が付く。


残金:565900


ギルドランク:D






 

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る