第12話「地獄行き」

「……なぜ我輩がお前を呼んだのかは、言わなくても分かるな?」


目の前の金髪ロリ閻魔様が、ゴミを見るような目で俺を見る。くっ、何かに目覚めてしまいそうだ……。


「一度に大量の人間の冥界送りに成功した事に対する恩賜とやらですかね?」


「おい、コイツを連れていけ」


どこからともなく死に装束を着た女たちが現れ、見た目からは想像もできないくらいの怪力で俺をどこかへ拘束し引きずっていく。



「こ、これはいったい?」


「あれだけ注意したのに、お前はまたも死神の名を貶めるようなやり方で魂を連れてきた。もうお前には用はない。地獄の底で永遠に苦しみ続けるがいい」


「な、なんだってぇぇぇぇぇぇぇ!?」


そんな! それが身を粉にして働いた人間への仕打ちか!?


「うおわああああああああああ、はなせええええええええ」


必死の抵抗も空しく、俺は地獄へと追放されてしまった。








「貴様はこの地獄にて永遠に等しい時間罰を受けてもらう。それでは、永遠にさらばだ」


そう言い残して、死に装束は立ち去っていた。


俺はというと、手足を頑丈な鎖に繋がれたまま、大量の死人であろうと思われる集団とともに、地獄の第一圏へ向けて引っ張られていた。下手に反抗すると腕が引きちぎれそうになるほど頑丈な鎖をたぐられ、俺は意思に反して地獄の罰への道を着々と歩んでいく。



「くっそ、あのゴミ閻魔め。なんで俺がこんな目に……。だがまだ策はある。焦るな、冷静に慎重に…」


俺が考え事をしながら俯きがちに歩いていると、突然背後から肩を叩かれた。

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