第3章 僕と復讐

第18話 再開

 あれから二年がたった。


 あの日から僕は半年ぐらいは立ち直れなかった。


 だが、僕は再び復讐をするために立ち上がることができた、それは僕には支えてくれる人がいたからだ、多分一人だったら今、僕は生きていないだろう。


 その人は、あの時、僕を助けてくれた少女だ。


 その少女はあの時テレポートを使い僕を知らない村に飛ばした。


 その村は、なぜだか分からないがほとんどの家が崩れていた。


 その村は、人が居なくて王都からもかなり離れていると少女は言った。


 少女はいつも隣にいてくれた、そのおかげで僕は正常に戻れた。


 あの日……そう僕が父さんと母さんと姉さんを助けれなかった日から、僕はかなり強くなった。


 今ならば、多分復讐が出来るだろう。


 だから、僕は…始める……復讐を……


 そして、今、僕は、少女とともに王都へ向かう馬車に乗っている。


 僕の名前はアルフレイン、少女の名前はアイネだ。



「ねぇ、アイネ、僕ってあいつらに復讐できるかな?」


 僕はすでに、アイネに全てを話している。


 僕の神器も見せてある。


「今のアルなら大丈夫なんじゃないかな?」


 アイネは僕のことをアルと呼んでくれる。


「ところでさ、話が変わるんだけど、前に言ってた秘密って何?」


 前にアイネは僕に秘密があると言ってた。


 なぜか急に聞きたくなったのだ。


「あー、その話ね、じゃあ話す前に一つ良いかな?」


 ん?なんだろう?


「ん?何?」


「もしも男が女でした‼︎…なんて言ったらどうする?」


 ……ん?


 それって、どういうことだろう?


「それってどういうこと?」


「そのまんまの意味だよ」


 そのまんまの意味か……


「うーん、別に気にならないかなぁ」


 だって、それって、結局女ってことでしょ……ならば気にならない。


「そっか……じゃあ言うね」


 ……なんか緊張してきた。


「うん」


「実は、私、ジャックなんだ」


 ……はぁ⁉︎


 予想の遥か上をきた。


「……え?」


 やばい、混乱してきた。


 ジャックが、アイネ⁉︎


「ごめんね、実は私ってジャックだったの」


 ………………


 ………………嘘だろ?


「おーい」


「……まじで?」


「うんまじで」


……………


 ……はぁ、信じよう。


「じゃあどうして、ジャックに変装してたの?」


「前に、故郷の村を滅ぼされた話はしたよね?」


 ……前にそんな話をされた気がする。


 ジャックに……


嘘じゃなかった。


「うん」


「私はちょうどその時、村の外に出てたの、で村に戻ったら滅ぼされてた。さらに丁度あの人たちが村から出るところだった」


 初めて聞いた……


あの人たちとはあいつらのことだろう。


「そうなんだ…」


「うん、もしかしたら私の顔を見たかもしれないと思ったの」


………………


「なるほど」


「だから、もしもの事を考えて変装してたの」


 なるほど、な……


 変装……仮装……偽物……嘘?


「……だから、嘘なの?」


「うん、私は自分を守るために自分に嘘をつきたかった…嘘を望んだ」


 ……


「……そうなんだ」


「軽蔑した?」


 なわけない。


「そんなことないよ」


「良かった……」


 …………


 …………


 …………


 やばい、空気が重い。


 は、話を……


「話、戻しても良いかな?」


 とりあえず、話をしてみた。


「うん」


 良かった。


「まず、僕はセネルに復讐をしようと思う…」


 じゃないと、僕は……


「わかったわ、で、どうやって復讐するの?」


 それについては、今思いついた。


「さっきの話、びっくりしたけど……アイネって他人にばれないぐらいの変装ができるんだよね?」


 僕ですら、今までわからなかったし…


「うん、絶対にばれない自信があるわ」


 それを利用したい。


「それで、セネルを王都の外へ連れてきてほしい」


「頑張ってみる、でどうやって殺すの?」


 ……ニヤリ。


「それは、秘密、だが、あいつには絶望と地獄を見せてやる」


 僕は心の中で笑った。


 さぁ……復讐を始めよう。

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