第15話 魔法大会決勝戦
準決勝からニ日経って決勝戦になりました。
一回戦のレイナとカレナが負けてしまい(武器が途中で壊れた)
武器がエンチャントに耐えきれなくなるって……
それでも、二回戦のシーナとジャックが勝ち、今一勝一敗で僕の番になりました。
そして、戦う前にジャックにあることを言われました。
「多分、本気でやったほうがいい、じゃないと……やばいかも」
……あのジャックが焦っていた。
もしかして、相手も神器が使えるのか?
僕はコロシアムの中へ入るとイケメンが立っていました。
……イラッ。
…嫉妬はダメだ、落ち着け。
「こんにちは、Aクラス首席のオルバ=バレッタです」
「こんにちは、Dクラスの首席アルフレイン=レオーネです」
僕達は、とりあえず挨拶を交わした。
外はものすごく盛り上がっているが中には全く音が入ってこない。
「ねぇ、アルフレイン君?」
ん?オルバが話しかけてきた。
「殺したらごめんね」
⁉︎
「ファイト‼︎」
試合が始まった。
「アレグト」
始まった瞬間、相手はそう唱え武器を出した。
…剣?
…もしかして、あれって……
『多分神器よ、どうする?』
やっぱり…相手が神器を使うなら……
こちらも本気でいく‼︎
「レペンス」
僕は、神器を出した。
そして、相手が突っ込んでくる。
僕は、レペンスを振り下げた。
「遅い」
相手がレペンスをかわしそのまま剣を振り下げてくる。
速い⁉︎
やばい……かわせるか?
「……ぐっ」
かすった、やばい、それだけで倒れそうだ。
「はっはっは……これが俺の力よ‼︎」
くっそ、余裕かよ。
というか、キャラ変わってないか?
「勇者様から授かったこの力、なんて強さだ‼︎」
え……今なんて言った?
勇者から授かった?
「授かった?」
「あぁ、そうだ」
どういうことだ?
神器って受け取ることができるのか?
『分からない……でも、できるかもしれない』
神にも分からないか……
聞いてみるしかないか。
僕は痛みに耐え、質問してみた。
「授かったってどういうことだ?」
「決勝が始まる前の日に偶然勇者様に出会ったんだ、そしたら何を望む?って聞かれたんだよ」
あいつらか……
「なんて答えたんだ?」
「力が欲しい」
「え⁉︎」
力?
「俺は力を望んだ、あぁ、そう言えば勇者様がアルフレインっていうやつに会ったら伝えてくれって言ってたな」
僕に?
というか、どうして僕の名を…
「何をだ?」
「アルフレイン=レオーネ、まさかお前だったのかってな」
⁉︎
え……嘘だろ……なんでばれてる?
「それと、お前に幸福は似合わないって言ってたな」
え……なんでだ…しかも幸福が似合わないって……
壊れる?嘘だろ?今の幸せが……
嘘……だよな。
いやだ…いやだ……いやだ…いやだ……
絶対に嫌だ‼︎
「嘘……だろ」
……幸せどころか、復讐だって………………
「なんだ?まぁいい、俺の力の前にひれ伏せ」
…相手が来る。
このまま負けていいんだろうか?
復讐もできないまま……
……いやだ。
僕は、本気を出した…今まで以上の……
そして、突っ込んでくるオルバの首に…
「え、なんで⁉︎速い⁉︎」
驚いても無駄だ……
これで……
「そこまで‼︎」
……え⁉︎
なんで止められた?
まだ終わってないのに……
オルバが武器を戻したので僕も、レペンスを戻した。
オルバは、地面にへたり込んで、ある一点を見つめた。
僕の背後だ。
僕は視線につられて後ろを向いた、そこには……
「……なんで?」
あいつらがいた、あれから約十年経ったあいつらが…
……なんで……なんであの頃と同じなんだ?
姿形が変わってない。
いや、歳をとってない。
……どうして?
「この勝負、アルフレイン=レオーネの勝者とする」
「表彰は後日、式典で行うことにする」
あいつがそう言い、僕の勝ちとなり、魔法大会が終わった。
優勝Dクラス
準優勝Aクラス
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