第12話 目標
次の日、僕が教室へ向かうと…扉に張り紙がしてあった。
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この部屋は、クラスの全員で使う場所なので、クラス全員が使うとき以外は鍵を閉めてます。
アルフレイン班→107号室
セネル班→108号室
を使ってください。
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……まじで?
この学校ってこんなに変わってるの?
僕は、張り紙に書かれてあった部屋に向かった。
107号室へ行くと、すでにみんな集まっていた。
「おはよう」
「あ、アル君おはよう!」
「……アル…遅い」
「班長遅い、班長なら一番初めに来ないと」
「……ふっ」
…申し訳ないと思っている……というか何故笑われた?
「あー、ごめん、じゃあこれから、活動を開始する」
「「「おぉ」」」
「それじゃあ、一人ずつ決めてきた目標を言ってください、その一つを班の目標にしてそれを達成することをこの班の活動にするんで」
「…じゃあ…私から」
まずは、レイナからだ。
「…私たちは…魔力が高いから…この学校に…入れた」
ふむふむ。
「だから…その魔力を…活かして…魔法を…開発する」
なるほど…でも開発って何をするんだろう?
「レイナ、魔法の開発って何をするの?」
「アル…よく聞いてくれた、例えば…テレポート」
テレポート⁉︎
そんなことができるのか?
「え⁉︎レイナ、そんなことってできるの?」
「わからない…だから…研究する」
…なるほど、でもテレポートって危険とかってないのかな?
「レイナ、テレポートって危険とかないの?研究してたら腕がなくなる…とか」
「わからない…だから…研究する」
…却下だ。
そんな危ないことはできない。
「わ、わかった、えっと…次は誰?」
「じゃあ、私が」
カレナ…か…大丈夫かな?
「姉に似てるが、魔法の強化なんてどうだろう?」
魔法の強化か…なるほどな。
「強化して、どうするの?」
「最終的には、勇者とともに戦えれるぐらいの力をつけるのを目標にする」
…うーん。
ともに戦えるぐらい…か。
「それじゃあ、いけない」
ジャックだ。
「それだったら、勇者より下ってことじゃないか、だから、俺が考えた勇者をこえるという目標がいいと思う」
なるほどな、勇者に近づくのではなく、勇者をこえるか…いいんじゃないか?
「でも、あの勇者だぜ?こえれるわけないじゃん」
…それは、僕もカレナと同じ意見だ。
たとえあいつらでも、勇者と呼ばれる強さなのだ。
姉さんも強いって言ってたし。
「諦めるのが早くないか?」
⁉︎
ジャック⁉︎
…そうだよな、どちらにしろ僕はあいつらをこえなければ復讐ができない…
「僕も、ジャックの目標に賛成するよ」
「班長⁉︎本気か?」
「うん、僕も無理だと思ってたけど…目標としてはすごくいい目標だと思う」
「それはそうだが…シーナと姉さんはどうなんだ?」
「…アルがそう言うなら…私も賛成」
「私も、アル君が賛成なら賛成かな」
「シーナに姉さんまで⁉︎……」
「カレナ…駄目…かな?」
かなり良い目標だと思うんだけどな。
「…はぁ、わかったよ」
よかった、どうやらカレナも賛成みたいだ。
「じゃあ、この班の目標は、『勇者をこえる』でいいかな?」
みんなは、首を縦に振った。
「了解、あとみんなは魔法大会については知ってるよね?」
…はい、当然みんな知ってました。
「その、魔法大会のメンバー決めをしようと思う」
「個人は僕がするらしいから、ペアを決めないと…」
「班長、じゃあ私は姉さんと組んでいいかな?」
「…わたしも…カレナとが…いい」
まあ、二人は姉妹だし、息もぴったりだろう。
だが…それで残るのは…
「わたしは、ジャック君と組んでも大丈夫だよ」
「問題ない」
あ、そうですか、僕が思ってたより問題ではなかったらしい。
「じゃあ…どうしようか?対人の練習ってできる場所あるの?」
その質問は、レイナが答えてくれた。
「…あるよ?」
お、それはありがたい。
「どこに?」
「…学校に」
…え?
「まじで?」
「…まじで」
すげえ、この学校って本当にすごい。
けど、さすがに…いっぱいはないだろう。
「それって、そこで本番もするの?」
「…ちがう、練習用」
……わぁお。
まじか、練習用って…
「じゃ、じゃあ、そこで練習しない?」
「「「了解」」」
こうして、対人戦の練習をしに行くのだが、まさか、そこにあいつらもいるとは…
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