第7話 新しい出来事

 次の日……


「ガンデス、今来たけど良いかな?」


 僕は鍛冶屋に来ていた。


「おうアキト、ちょっと待ってくれ、今品を持ってくるから」


 用意してくれてたのか……


 そうして、ガンデスは奥へ行き手に何かを持って戻ってきた。


「こういうのしかなかったんだが大丈夫か?」


 ガンデスは、一つの小太刀を持ってきた。


「他にも一応あるんだが……全て魔法がかかっていてな……」


 あぁ、そういうことか。


 ……ここにも魔法の影響が。


「いやいや、全然良いよ、ありがとうガンデス」


「そうか?で、昨日言ったアレンジだが……ちょっと持ってみてくれ」


 そう言いガンデスは僕に小太刀を渡してきた。


 ん……練習で使っていたのより少し重いかな?


「う〜ん……少し重たいかも」


「そうか、ちょっと貸してくれ」


 そう言い、ガンデスは小太刀に魔法?をかけた。


 魔法で武器を作るのかな?


「どうだ?」


 ⁉︎


 すごい……再び持ってみると、さっきと全然違いとても軽くなっていた。


「すごい‼︎とても軽いよ」


「そうか、それは良かった、他にもアレンジはあるんだが…魔法の付与だからな……」


 ここにも…………


「いやいや、十分だよ、でももうひとつお願いがあるんだけど……」


 僕はある考えをしていた。


「ん?なんだ?」


「もう一つ、これと同じやつを作って欲しいんだ」


 そう、二刀流?をしてみたいのだ。


「わかった、じゃ、ちょっと待ってろ」


 そう言って、ガンデスは奥へ行った。


 …感謝‼︎


 1時間後……


「どうだ?できたぞ」


 ガンデスが持ってきてくれたものを持つと先ほどのものと全く同じだった。


 …凄い、これが職人か。


「ありがとう、本当にお金は良いの?」


 僕は、少し罪悪感を覚えたので聞いてみた。


「あぁ、ただし今度武器を作る時はよろしくな」


「うん、ありがとう‼︎」


「それと、素材を持ってきてくれたらそれから作るから珍しいものが手に入ったら持ってきてくれ」


 こうして、僕は武器を手に入れた。


 僕は、新しい武器を手に入れたことでテンションが上がり、そのまま村を出てモンスターを倒すことにした。


 今までは師匠と一緒じゃないとダメだったけど……大丈夫だろう。


 僕は、ゴブリン、オークを中心に倒すことにした。


 1時間後……


「ふぅ、これぐらいで良いかな」


 新しい武器は滅茶苦茶使いやすかった。


「うーん、倒すのは良いんだけど……」


 そう、倒れたモンスターはいつか勝手に消えるのだが、それでも地面にはかなりのモンスターの死骸が転がっている。


「まぁ、いっか」


 僕は、このまま帰ることにした。


 村への帰り道、女の子の声が聞こえた。


「キャー‼︎誰か助けてください‼︎‼︎」


 その悲鳴のあとに、男の声も聞こえてくる。


「こんな場所、人がいるわけないだろ」


 ……いるんですが、ここに。


 僕は、声がした方へ向かった。


 その場所に行くと、女の子を男三人が囲んでいた。


 見つかるとめんどくさいことになりそうなので僕は草むらに隠れることにした。


「た……たすけて………」


 女の子は怯えている。


「あぁ⁉︎助けを求めても誰もこねえよこんな場所」


 ……二回目ですが僕がここにいます。


 葉っぱの隙間からもう一度見てみるとさっきより詳しくわかった。


 女の子が何かの魔法で縛られているのだ。


 男達は……武器を持っていない。


 魔法しか使えないのかな……


 ……あれ?これいけるんじゃね?


 僕は、女の子を助けることにした。


「ねぇ、何をしてるの?」


 僕は、リーダーらしき人に話しかけてみた。


「「⁉︎」」


「貴様誰だ?」


 やっぱりリーダーなのか僕が急に現れても落ち着いていた。


「僕はアキトですけど」


 一応、返事をしておく。


「どこの村のやつだ?」


 村まで聞くのか。


「エリアナ村ですけど」


「何歳だ?」


 ……お見合いみたいだ、でもこうしてはおけない、早く女の子を助けないと。


 僕が少し動いた瞬間、リーダー(多分)以外の二人が動いた。


「「レストレイン」」


 …………?


 何も起きない。


「「あれ⁉︎」」


 ………………


 あれれ?


「「こいつ、魔法が効かないぞ⁉︎」」


 あ、魔法使ってたんだ⁉︎


 さっきのが縛る魔法なのかな?


 僕に魔法が効かないことで相手が慌てる、僕はその隙を見逃さなかった。


「「「ガッ⁉︎」」」


 ……峰打だ。


 と、心の中で言ってみた。


「あ、あの…ありがとうございます」


 女の子が話しかけてきた、助けられたことで安心したのだろう。


 僕は女の子の方へ向いた。


「……………え⁉︎」


 その女の子は獣の耳が生えていた。


「獣耳⁉︎」

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