第5話 初めての戦い

 僕はメリアと別れ、グストから出た。


 うーん、どこへ行こうか……そうだ!アルバのところに行こう。



「アルバいる?」


「おおアキト来てくれたか」


「うん、ところで討伐隊に入るのは良いんだけど……何をすれば良いの?」


「そうだなぁ…じゃあ、まずゴブリンを倒してくれ」


 ゴブリンってあのゴブリンだよなぁ。


「ところで、ゴブリンってどこにいるの?」


「わからないのか……じゃあついてきてくれ」


 こうして僕はアルバについていき、村の外へ出た。


「あいつがゴブリンだ」


「なるほど……」


 この世界のゴブリンは筋肉がすごく、手には棍棒を持っている。


「どうやって倒せば良いの?」


「そうか武器がないのか…じゃあこれを使ってくれ」


 僕は、アルバからショートソードを受け取った。


 持った感じ、これならば倒せそうと思った。


「わかった、じゃあ行ってくるよ」


「おう行ってこい、一応なんかあったら呼んでくれここにいるから」


「了解‼︎」


 僕は一歩ずつ一歩ずつゴブリンに近づいていった。


「さぁ、やるぞ……」


 ゴブリンがこちらを向いた。


 ふう、あれ…剣ってどうやって使うの?


 ……………


「アルバさーーーーん‼︎‼︎」


 とりあえず叫んだ。


「なんだ⁉︎何か起こったか?」


 アルバはすぐに来てくれた。


 良かった。


「剣ってどうやって使うんですか?」


「とりあえずゴブリンが先、話は後だ」


 ゴブリンは、アルバが倒してくれました。


 瞬殺でした。


「アキト」


「はい」


「お前、結構良い感じで行ったよな」


「はい」


「英雄って言われてるよな」


「魔法が効かないんで」


「剣、使えないのか?」


「使えないというか……今日、生まれて初めて持ちました」


「剣、教えてやろうか?」


「……ありがとうございます」


「……気にするな」


 優しい。



 こうして、僕はアルバに剣について色々と教えてもらえることになった。


「アキト‼︎そうじゃない、ピシッとしろピシッと」


「はい‼︎師匠」


 僕は、アルバを師匠と呼ぶことにした。


 そっちの方がなんか嬉しそうだったし。


 僕は今、腕の筋肉をつけるために剣を振ってます。


「そこまで‼︎」


「はぁ、はぁ」


「そんなに疲れることか?」


「はい、なにせ剣を振るような家庭ではなかったので」


日本で剣なんか振ったらアウトだもんね。


「そうか……」


「ところで、討伐隊の方は大丈夫なんですか?」


「ああ、大丈夫だ、メリアがいるからな」


「そうですか……」


「ところでアキトよ、お前使ってみたい武器とかあるか?」


「使ってみたい武器ですか……」


 うーん、考えたこともなかったな、ただ魔法が効かないというものを活かしたい。


「僕は魔法が効かないので素早く動ける武器が良いですね」


「素早くか……じゃあ、小太刀なんてどうだろうか?」


 小太刀なんてあるんだ⁉︎


「良いですね、だけどそんな簡単に使えるんですか?」


「任せろ、俺はほぼ全ての武器を使えるからな」


 すげえっす、師匠、マジパネェッス。


「そうなんですか、じゃあお願いしても良いですか?」


 こうして、小太刀を使う特訓が始まった。


 ……数日後。


「うん、なかなか良いんじゃないか?」


「そうですか?」


「あぁ、まだ荒いところはあるが始めた頃に比べたら全然マシだ」


「まぁ、僕も毎日頑張りましたから」


「じゃあ、そろそろ行くか?」


「はい‼︎」


 行こう。


 さぁ、リベンジだ‼︎‼︎



「じゃあ、行ってきます」


「何かあったら呼べよ」


「はい、大声出します」


 僕はあの日のようにゴブリンに近づいた。


 ゴブリンがこちらに気づいた。


 その瞬間を狙う‼︎


 僕は、すかさずゴブリンめがけて走り。


 手に持っている小太刀をゴブリンの首めがけて振り抜いた。


 ザシュ‼︎


 やったか⁉︎……はいけないな。


 …バタリ。


 あ、やったらしい。


「……よっしゃあああああああ‼︎」


 倒した、ついに僕はゴブリンを倒した。


「おぉ、倒したか」


 師匠が僕の声を聞き、そばに来てくれた。


 師匠は褒めてくれる……だろうか?


「次はオークだな」


「……はい」


 ですよねー。

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