第26話 レビュー占領大作戦

 2016年3月30日17時47分。帰宅。本日の夕方時点で上昇した1話のPVは1。さすがに泣きそうになった。現代部門の不人気さはわかっているつもりだ。 でも、仮にも私は、総合ランキング61位だぞ。総合ランクインしてて、1人しか読者いないってどんだけ過疎なんだここは。そんな風に思った。

 仕事をしながら、どうヨムヨム運営を批判してやろうかと思っていた。標的はヨムヨム営業部。あなた方の営業部の方は仕事していますか? 漫画喫茶とか言ってるんじゃないんですか? そんな風に文句の1つでも言ってやりたい気分だった。そうやって自分の総合ランキングを涙がでそうなぐらい睨んでると、上に2つの作品があった。例のあの3文字の奴で、未だに増殖されている短編だ。

 このヨムヨムサイトにおいて短編は有利だ。これは、私だけじゃなく誰もが持っている実感だった。

 現在、私の持ち札である短編は『魔王の側近』。本格的に『医魔女に』取り込んでやろうと思ったが、その中間管理職の苦悩っぷりが共感を呼んだのか、現在レビューをいくつか頂き絶賛爆心でPVをあげている。

 手持ちと言えば、1つの不思議な話だけ……ヨムヨムサイトにおいては不評だった。もともと、1話完結の話を書くのは好きだが、短編はあまり書いた事がない。さて、今後どのように攻めていくか……そんな事ばかり考えていた。

 その時、ふとあの3文字の奴が目に入った。こちらは未だ増殖を続けている……某SF作家の増殖と言うワードもあって、今、増殖というワードが私の周りで飛び交っている……短編……増殖……短編……短編増殖……短編増殖っ!


 そうだ、短編を書けばいい。短編書きまくってレビュー欄を埋め尽くしてやればいい。レビューに乗れば、読む人は絶対にいる。そんな短編にこの話の宣伝を載せていれば、その人たちは読むんではなかろうか。

 うまく行けば長時間、花の名前が載り続け同一画面に2つの私の名前。これは、いける……心に闘志の火がついた。

 ヨムヨム運営の営業に文句いう? 全然私らしくない愚痴だった。批判はともかく、根拠のない憶測で文句の1つでも言ってやろうとは。ここは、市場だ。短編が売れるなら、短編死ぬほど書けばいい。私は作家を志している。私の仕事は営業じゃなく、生産管理でもなく、作家なのだ。

 この展開は熱い……熱すぎる!

 と言っても、今から書くにはタイムラグがある。勝負は19時。そこで不思議な話を載せる。でもって1日1作。できれば2作。どのみちこのままじゃじり貧だ。文字数懸念する前にお陀仏になる。そうなる前に、短編死ぬほど書いて売れるだけだ。で、これが売れたらこれを書けばいい。人間2日ぐらい眠らなくても大丈夫。もう、8日しかないんじゃない。まだ8日もあるんじゃないか。


 と、言うわけで作戦は決まった。レビュー占領大作戦。


 

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