第6話しょうがなかったんだ。

さあ、ついに異世界初めてとなる町を見つけたがだ・・・考えてほしい。

町を見つけた興奮により一瞬俺と駄女神が衣服がないことを忘れたがまあこのまま町に入ることは確実にできないあろう。

門番の人がいるのが遠目でうっすら見えるがどうすればいいだろうか?

そう考えていたとき・・・駄女神が俺の思考を読んだのか、


「そ、そういえば私裸じゃない!?

てかあんた前、前隠しなさい!!

何そんな立派なの見せてるの!?」


何を言ってるんだこいつは、なぜ俺の下半身を見て照れる。

やめろそのなんか処女が初めてあれを見たときの顔をするの。


「べ、別に処女じゃないし。

い、いややっぱ処女だし、女神なんだから処女に決まってるでしょ!!

って何言わせてるのよこの変態!!」


1人突っ込みとかやはりアポロン同様で神というのは突っ込みをすることで何かあるのだろうか?

てかほんとにどうしようか?

とりあえず俺はそこらへんにある木から葉っぱを一枚とって下半身にかざした。

これでいいか?


「よくないわよ!?

何言ってるの、ついに頭がおかしくなった・・・いや、もともとおかしかったわねあんた。」


そういって俺を少しかわいそうなような目で見る駄女神もそこら辺の木から葉っぱをとって重要なところを隠している。

お前も同じだろ・・・てかほんと服がひどい。


「で、結局どうするのよ服。」


「奪うか。」


そう俺が口にすると、駄女神はそのてがあったかのごとく納得した顔をしてとてもゲスイ顔で笑った。

そして俺も、たぶんゲスイ顔で笑っているのだろう。

まあ、こんな感じで意見がまとまったので・・・ちょっくら、人探してきますか。

そう思って俺と駄女神はほぼ裸のまま、重要なところを抑えたぎりぎり全年齢対象のような服装で隠れながら人を探した。


それから40分後、何やら行商人のような恰好をした商人の馬車を見つけた。

女一人に、男二人、人が三人いることを確認した、俺と駄女神はさっそく行動に移ろうとしたとき、俺たちの視界の端に何やら少し怪しい恰好をした男が一人いた。


「あれは、盗賊ね。

あ、いいこと思いついた。」


そういって駄女神が俺の耳元で考えたそれはそれはくそ野郎が考え付くような案を言った。

だが、成功率が2人で襲うより高そうなのでこの案に乗ることにした。

そして、ついに盗賊がこっそりと馬車に近づき・・・馬を刺した。

びっくりしたであろう馬は、痛みによってか突然暴れだし馬車は転倒した。

それを狙いすましたかのような盗賊は、倒れた衝撃で動けないでいた中の三人のうちの2人の男性を殺した。

人を殺すことによる嫌悪感は全く湧きあがらなかったが、ここまでは駄女神が話した案通りになっている。

ここで遂に駄女神が動き出して・・・盗賊を殺した。

こいつ、女神じゃなかったのかとという無駄な突っ込みはしない。

服は結構死活問題なので盗賊だったら殺しても仕方がなかったということにしておく。

それよりも、助かった馬車にいた女の子は駄女神のほうを見た瞬間、顔を強張らせた。

当然の反応といえるだろう。

自分は助かったと思ったら、助けてくれた人は葉っぱしかつけていなかったのだから。

だが、そんなことを無視して駄女神は言う。


「あなたの来てる服を頂戴。」


そういった瞬間女の子は完全に不審者を見るような目で駄女神に警戒心を現した。

そして俺はその隙に女の子の後ろにこっそりと忍びより・・・木で頭を殴った。

その衝撃でか、気絶した女の子を見て早速女神はその子の服を、俺は行商人2人と盗賊の服を奪っておいた。

こうして俺たちは異世界の服を強奪、いやゲットした。

もちろん、馬車の中にあったいろいろなものももらっておいた。

その中には、女神が言うにはマジックボックスたるものがあり、見た目とは違いボックス内には魔法が施されており、体育館ぐらいの量の物が入る高価なものてにいれた。

その中にはこの世界の通貨や食べ物などもあり至りつくせりとなっていた。


「なかなか貯め込んでるじゃないのこいつ。」


と言って、駄女神は通貨を数えだした。

もはやその姿は盗賊のそれで全くと言っていいほど女神らしさは欠片もない。

だがなぜか、女神と言われるより盗賊といったほうがこいつにはあってる気がする。

もう転職すればと思うほど、いい笑顔でお金を数える駄女神。

もう、こいつ殺したほうが世の中のためにいいと思った俺はきっと間違ってないと思った。

まあ、経緯はどうあれ俺たちはこれで町に入れそうである。

とりあえず、初犯だからいいよね?

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