第2話駄女神のチェンジを要求したい

光が収まったと感じだ俺が目を開けるとそこには・・・りんごがあった。

いや、違った。

ただの駄女神の脂肪の塊だった、なんだ、なぜ俺はさっきあんな間違えをしたんだろうか?

まあ、そんなことより今の状況を把握するんだ。

俺はさっきキメラを研究するはずだった、いやキメラをモルモットにすべく挑んでいたというのに、駄女神に邪魔されたんだ。


「そうだ、おい駄女神。

よくも俺のモルモットを奪ったな!!」


「いやいや、あのままだとあなた死んでましたよ。

むしろ感謝してほしいくらいなんですけど。

なんで私怒られてるんですか?」


なんで私怒られてるですかって?そりゃあお前が俺の異世界最初のモルモットを取ったからだよ!!


「いやいや、まだモルモットになっていなかったどころか、あなた全然攻撃効いてませんでしたよね?

はあ~、なんなんですかこの人は・・・アポロンさんもなんでこんな人のモルモットになんか。」


そう言ってガクッと肩を落とす女神だが、肩を落としたいのは俺なんだが・・・。

そう思っているとなぜか頭がくらくらしてきた。

あれ?意識が・・・・・・。

そうしておれは深い眠りに入った。




🗽(女神)視点


はあ、なんですかこの状況は。

目を開けたらキメラが私を見て鼻息を荒くしてるし、私を同行させた青年は私よりキメラなんかを気にしてあまつさえ死にに行こうとして、助けたら助けたで怒られたし、それに倒れるし・・・あぁ、もう全部アポロンさんのせいですからね。

はぁ、なんで私がこんな目に合ってるんですか。

そう言えば、アポロンさんのポテチをおやつに勝手に黙って食べたことを怒ってるんでしょうか?

それとも前のプリンかな?いやもしかしたら前のケーキかも、それとも・・・。

そう言って女神は過去アポロンさんにした、隠し事を言っていくのだった。

そしてそんな中、主人公は出血多量のままだが放置されていた。

そのことに気づくまでこの後からおよそ30分後だった。




(視点を主人公に戻します)


目を開けると知らない顔が、いや知っているだ女神の顔があった。

よく見るとかなり整った顔をしているのが再認識できる、まあだからと言ってそんなものに興味はないのだが。


「あれもしかして?私に見惚れちゃいましたか?

でもしょうがないですよね、許してあげます。

月の女神であるこの私ルーナであればこんなに美しいのもしょうがないですからね。それと傷を治してあげたのだから感謝してくれてもいいんですよ。」


どうでもいいが、こいつこんなキャラだったか?

それとルーナってどんな女神だっけ?

聞いたことすらないんだが・・・。


「うぅ、そうですよ。

私別に対して有名じゃないですよ。

聞いてくださいよ、毎度毎度ディアーナとかセレーネーとかと同一視されて全然独自の神話がないんです。

だから神界ではいつもアポロンさんにいいように使われて、ほかの女神からも馬鹿にされて、この耳だってキャラ付けのために付けられたんですよ、アポロンさんに!!」


そういって愚痴を言う女神だがつまりあれか、お前はしょぼいんだな。


「はぅ、そ、そういうのはもう少しオブラートに包んでですね優しくいってくれたっていいじゃないですか!?」


え、なんでそんな繊細な感じのキャラになってんの?

ちょっとこの駄女神のキャラ適当に付けたせいかかなりブレぶれなんだけど、てか結構前から気になってたんだが、アポロンといいお前といい神様には人の思考でも見れる能力があるのか?


「( ゚д゚)ハッ!またキャラが崩壊してた!!

手か念話のことならこんなの神なら誰だってできるわよ。」


念話、神はやはり次元が違うということか、もしかしたら虫とか動物とかにも使えるのか?


「虫は無理だけど、ある程度の知能を持つ生命体ならば可能なはずよ。

どうすごいでしょ。」


そう言って胸を張る駄女神。

確かにすごい、いずれはそのある程度がどのぐらいなのかも研究したがそれよりも今は・・・。

周りを見渡せば先ほどの草原とは違い木々が所狭しと生えている。


「なあ、駄女神。

ここってどこかわかったりするか?」


「さあ?」


異世界来て1時間。

まだ現在地がわからないというひどさ。

先行きが不安だなそう思った直前。

かなり奥の木が倒れたような音がしてそこに見えたのは、先ほどのキメラだった。

しかし数は10体になっていた。

およそ俺たちからの距離は100メートルほど。

そして、それを見た駄女神は股からじょろじょろと蒸気を立てる液体を出していた。

恐怖でビクンビクンしている。

おい、まじかこいつ。


「わ、わたしもう転移魔法使える神力も残っていないのだけど・・・。

い、いやよ。

あ、アポロンさん、いやアポロン様今すぐ神界に帰らせてくだひゃい。

あぁ、そこにキメラがキメラが来てるから。

Halleyup!!Halleyup!!

そうだ!!ねえ助けてよ。アポロンに召喚させられたんだから強いわよね!!

でもさっきキメラにぼこぼこにされてたし・・・あ、アポロン様~。」


そういって漏らしながら喚き泣く駄女神。

なんかもう、女神って感じが一切感じられないぐらい無様なうえに動揺しすぎて英語になってるし、この駄女神連れてきたの間違えかもしれん。

ちょっとアポロン、女神ってチェンジできる?

そんな思いが浮かびました。

でもまあ、もう一回こいつに会えた自分の幸運に感謝して、俺は拳を鳴らした。

さあ、モルモットを手に入れようか。


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