第7話 Superheroes
「ファック!T‐90だ!」
アメリカ海軍シールズ。今回の人質救出作戦の為の特別編成チーム隊長、ジャック=アンヴィル大尉は目の前の現実に悪態をついた。
先月、若い綺麗な妻と子供を残してヴァージニア州ヴァージニアビーチ市を立ち、巨大な原子力空母に乗りこみこの地中海までやってきて、そして四日前ようやくハダイにおける国連軍の橋頭保となったシビリクというさして特色の無いが、駐屯する多国籍軍の兵士によって異様なにぎわいを見せる港町に、十二名のチームと共に彼は戦地に上陸した。
そしてそこでようやく作戦の概要を知らされる。世間を騒がせている、ジハード戦線の人質となった兵士達、彼らを救出するというものだ。
救出作戦は良い、大変結構だ、テロリストの手から仲間を助ける、これこそ自分がやりたかった作戦だと思った。しかし、ジャックは当然の疑問を抱いた。
人質が詰め込まれているとされる敵の施設は、本拠地アンテオンの中心だ。そんなところに金髪の白人で、軍服を着て、頭を短く刈り込んで、M4カービンを引っ提げて、チヌークか何かのヘリで降り立ったら、殺してくれと言わんばかりの暴挙だ。かといってどうやって潜入するのか、全く思い浮かばない。チーム全員が肌を真っ黒に焼いて、ハダイの民族衣装みたいな服を着て、マントの裏に銃を隠せば簡単に潜入出来るものかどうか。彼には分からなかった。
だが、疑問はすぐに晴れた。
多国籍軍の地上部隊のアンテオン突撃と同時に、その先頭に立って街中に潜入し、混乱している敵を余所に人質を解放する。これがブルドックみたいな顔の上官の行った簡単な説明である。要するに大規模侵攻を陽動に、その陰で人質救出をやってみせろというものだ。
博打だな、というのがジャックの感想だった。この博打に成功するなら今すぐにネイビーシールズを辞めてラスベガスにでも行って一財産を築きたい。まあ、後は意外に多くいる元シールズ隊員の一人としてミリタリーオタクの為のカルチャー番組に出演するか、売れないアクション小説作家に軍事考証を提供して余生を穏やかに過ごせばいい、と思う。
だが、それは冗談だ。この作戦の成否は運の要素が大きいが、隊員の実力によるところもまた大きい。
とにかく混乱に乗じて臨機応変に人質を解放する、それに尽きた。
敵がどう動くか、多国籍軍進攻と同時に人質を全員殺してしまう可能性もある。それとも偶然街の防衛に当たる大部隊に俺達が遭遇してしまう可能性もある。だが、それを決めるのは神の御心次第だ、と熱心なカトリック信者でもないブルドックは言った。
ジャックも、人質解放にはそれしかないと思ったし、やってやろうと思った。テロリスト共が奴隷のような身分の女、黒い全身を覆う服を着たその女のベール剥いで、遊興にふけっていた時、神に祈りをささげていた時。その同じ時に、俺達シールズは極めて過酷な訓練をこなし、汗と涙と血を流してきたのだ。
そのシールズの中でも最高のチームだと自負するこの部隊なら勝てる。何でも来いという思いがあった。
だが、ロシア製の戦車がやってくるなどとは思いもしなかった。その鈍重な、それでいてハイテクな鋼鉄の集合体の前には、鍛えに鍛えた人間の筋組織など紙切れにも等しい。
「ベイカーがやられた!ファック!なんなんだチクショウ!なんかないのか!」
ジャックのチームはあくまでも人質解放の為の部隊であり、重装備はほとんど携帯していない。それよりも取り回しのきく銃や、対人用のグレネード、扉を爆破するための爆薬等が主な装備だった。
自動小銃では戦車は潰せない。だからこそ、こういう時の為に、ジャックのチームに随伴して敵の大部隊や戦車の相手をするはずの重装備を持った支援部隊は用意されていた。
だが、その任務を負った陸軍のレンジャー部隊の愉快な仲間達は、現在後方で敵の猛攻を受けてまだここまでたどり着いていなかった。
次の手段として当然、航空爆撃支援も要請したが、上空からの爆撃は、高い建物が複雑に並ぶこの区画に巧妙に潜み逃げまくる戦車に対して、直撃弾を与えられなかった。
さらに悪いことに、ロケットランチャーを持った敵のハダイ国軍兵士や、テロリストがあらゆる建物内に多数潜んでいるという情報から、ヘリによる救援というものも非常に困難な状況だった。
とどめとしては、アンテオン中心部に進撃している本隊のほうが、現在激戦を繰り広げているらしく。軍としての注力はそっちに向かっており、お前達は自力で何とかしてくれというのが最終的な上からの命令だった。
十二人のチームに対して数度の航空支援など、確かに上は最大限の努力をしてくれていた。しかし、しかしである。
人質がいる建物はもう少しのはずだった。なのに、戦車の主砲の凄まじい衝撃と機関銃の掃射、そしてそれに便乗する敵の銃撃の嵐に、ジャックの特別チームは動けなくなってしまっていた。
いつ人質が殺されるか、今この時間にもテロリストは人質に無慈悲な死を与えているかもしれない、それどころか自分達まで全滅の危機にあった。さっきからチームの部下が二人も死んだ。
これは悪夢のように信じたくない現実だった。
その時である、チームの一人が奇妙な報告をしてきたのは。
「今すぐ後方に降りてくるパラシュートが見えた。救援物資か援軍かもしれない」
「パラシュート?対空砲火がまだ激しいから、救援はしばらく遅れるというチキンのオタク野郎みたいな奴からの通信がさっきあっただろ?」
「俺だって分からない!!」
戦況は混乱しており、正体不明のパラシュートが果たしてこちらの味方なのか敵なのかは不明だった。
「ジョーダン!ハダイ国軍に空挺部隊はあるのか?」
判断材料が欲しくてジャックは部下に聞く。ジョーダンと呼ばれた上級兵曹は銃弾と砲声の轟音に負けないように大声で答えた。
「ある!だが、制空権はこっちが完全に取ってる!輸送機を出せるはずがないし無理やり出せたとしてもナンセンスだ!」
「オーケイわかった!」
ジャックは頷くが、分かった所でどうするという話だった。こちらは完全に包囲されており動けない。味方と接触することは出来なかった。
だが、ジャックの心配は失せた。パラシュートで降下したやつは向こうからこっちにやって来たのだ。
ジャック達が隠れる、ボロボロの廃墟となった建物に、二人の影が入ってくる。
メットとバイザーのせいで顔が見えなかったが、えらく小柄な兵士だと感じた。しかも、先頭を小走りにやってくる兵士は、おそらく女だ。
「ハイ、戦友。状況はどう?」
声は、確かに女だ。なまっているしネイティブではない英語だったが、話は通じるようだ。チームの部下は、突然気配もなく現れた相手に警戒し、銃を構えようとしたがジャックは制止した。こいつは敵ではないと直感で判断していた。
「T‐90が出てきやがった、対抗する武器が無い、航空支援を要請してもやつらマンションの間を走り回ってるから爆撃もちょろちょろ逃げやがる、三回爆撃したが全部避けやがった」
ジャックはチームの窮状をそのまま語るしかなかった。恥を忍んでいる場合ではない。
「ところでお前らどこの部隊だ」
女兵士が首を傾げたようなポーズでそれに答える。
「ニンジャチーム」
とだけ言うと彼女ともう一人は駆けだした。
「ニンジャ?……お、おい!危ない!!」
援護射撃も無しに、二人は建物を出て、敵の銃弾の嵐の中に飛び出していく。
「馬鹿か!援護しろ!!」
ジャックがそう言い、遮蔽物から僅かに身を乗り出してM4の弾丸をばら撒く。しかし、出ていったはずの彼女らは見当たらない、代わりに敵の猛反撃を食って逆にもっと奥に避難しなければいけなかった。
と、同時に敵戦車の主砲が火を吹き、建物が崩れるのではないかと思うほどの大爆音に衝撃、全身がしびれるほどのショックの中、飛び散る瓦礫と塵の舞う煙にチームは包まれた。
「くっそ……」
ジャックが煙を払いつつ、まだ自分が生きていることに感謝しているなか。ジョーダンが叫ぶ声が聞こえた。
「信じられん……!何だあれは!オーゴット……」
その声に、まさか敵戦車に増援でも来たのではないかと絶望に落ちかけたが、そうではなかった。
灰色の粉塵の先に、敵戦車が見える。そのハッチから敵の、ハダイ国軍兵士が慌てて飛び出してくるのが見えた。良く見ると車体からは煙が出ている。
先にジョーダンが、続けてジャックが反射的に、かつ本能的に銃を構え、その車体より転げ出てくる兵士を正確に狙撃する。三人の敵はまたたくまに地面に倒れた。
「ありえん……なんなんだ一体」
さらに起こった出来事に、ジャックが口が開いたままだった。
無人となり煙が出ている戦車、その後ろからもう一台のT‐90がゆっくりとこっちに前進して来た。しかし、その砲塔からは黒煙と、さらにそこからジェット噴射のように猛烈な、ブイの字の火の手が数メートルほども高く吹きあがっている。
その猛烈な炎の噴射は、戦車内部の弾薬庫に引火した時の典型的な様子だった。恐らく戦車内部では、搭乗員は逃げ出すことも出来ずに高温で蒸し殺されるか、焼き殺されるか、あるいはその猛烈な炎の衝撃にミンチとなって飛び散るかのどれかだろう。
「ワオ!!やったぞ!!」
他に戦車はいない。俺達は窮地を切り抜けた。そんな感動的な状況に、そんなありふれた文学的でも何でもない感嘆の言葉しか出せない自分にどうなんだと感じるが。それ以外に言葉は出なかった。
「ジャック、信じられるか……さっきの奴らがやったんだ、そうに違いない」
あの二人がやったんだというジョーダンの言葉は、普通に考えれば信じられないことだが、目の前の現実を見たら、そうとしか説明は出来なかった。
しかし、俺達は世界最高レベルの特殊部隊の中のさらに精鋭部隊だ。それを悠々と越える戦闘員を要する部隊とは、一体どこ誰なのか。
「ニンジャだ……スパイダーマンやデッドプールみたいに、あいつらは実在してるんだ」
ジャックはそう言って納得するしかなかった。
「アメリカの極秘部隊だってのか?俺達の国はいつのまにそんなスーパーヒーローを作り出していたんだ?アンビリーバブルだが、こいつは信じるしかねえ」
ジョーダンの推測はあながち間違いではなかったが、忍者は米軍所属ではない。アメリカにはアメリカで魔法戦士がいたが、彼らはここにはいなかった。
「おい、とにかく行くぞ、ヒーローが切り開いてくれた道を、人質のいる建物はもうすぐそこだ!」
ゴーゴー!という掛け声とともにジャックのチームは再び走りだす。
しかし、目標の施設にたどり着いた時、そこではさらなる激戦が待っていると予想されたがそんなことはなかった。
建物を警備していたと思われるテロリストは全て銃弾を受けて死んでおり、そして建物の地下には人質達が、体を縛られ、目隠しはされていたが、それでも全員生きたまま残されていたのである。
人質は全て解放され、さらに後から間もなくやってきたレンジャー部隊の小隊の力も借りて全員が建物を脱出、さらに安全地帯まで走って、そこにやってきたヘリに乗り込んで、戦闘区域からようやく逃れた。
控えめに言っても、作戦はシールズの歴史に残る大成功だった。ブラックホークダウンやビンラディン暗殺のように映像化されてもなんらおかしくない快挙だった。
ジャックは思った。隊長として、戦車との戦いで部下二人を失ったことは悲しい事実だった。しかし、彼らの死は無駄ではなかった。
作戦終了後、上官にニンジャのことを説明したが、信じてもらえなかった。さらに後からやってきた将軍レベルのお偉いさんは「海軍軍人として、それは黙っていなさい」とだけ言い。それでジャックはそういう極秘事項なのだと理解し、その後ニンジャのことを言うことは無かった。帰国後、マスコミに奇跡の救出作戦を指揮した英雄だといってインタビューを受けた時も「航空支援がうまく効いたんです」とか「私達の怒涛の進撃に驚いてやつらは内輪揉めでも始めて自滅したんでしょう」とかそういう適当なことを言うだけだった。
しかし、まだ三歳の自慢の息子、ダニエル坊やには本当のことを、ヒーローは本当にいるのだということを教えた。
ジャック達が、人質の収容されている建物に到着する少し前。
戦車二台をまたたく間に撃破した夜未と悠馬は、未だテロリストが守るその施設に突入しようとしていた。
夜未はとてつもない超人的な速さで走る。豹のようにしなやかに、路地を抜け、壁を越え、屋根を飛んで、全く速度を落とすことなく窓から室内に侵入した。
体操の床競技のように足で蹴って宙を舞い、M‐16の連射、5.56ミリNATO弾を、まるで節分の豆まきのようにばら撒く。
悠馬にはその銃撃は確かに無造作な掃射にしか見えなかったが、放たれた六発の弾丸は全て建物内を滑らかな放物線を描いて飛んでいき、部屋の各所で待機していたテロリスト六人にそれぞれヘッドショットを決めるか、もしくは心臓を貫いた。
さらに床に転がり降りた夜未はもう一度勢いを付けてジャンプし、室内に並べられた机を飛び越えると再びフルオートで弾丸を精密にばら撒き、その矛盾した言葉どおりに、今度は五人のテロリストの頭や胸をトマトのように破裂させた。
と、見る間に机を蹴って再度飛び、階下へと続く階段の影に消えていった。ここまででおよそ四秒程度の早業である。悠馬が建物内に進入した時にはもはやそこに生きているテロリストはいなかった。
むしろ安らかな死に顔のテロリスト達を確認し、一応クリアリングをしてから階下に降りると。夜未が何事もなかったかのようにそこに立っている。
「ちっ……さいって~、何これ」
その不機嫌な声に、悠馬はよもや人質が全員殺害されてでもいたのかと危惧したがそんなことは無かった。
それなりに広い地下室のいくつかの部屋には数人の人質だけが拘束されつつも生きて動いている。その部屋の間に走る廊下には覆面をして、黒い衣装を血に染めたテロリストが四人ほど倒れているが。
「とりあえずこれ、アサシン……ま、なんの魔術を使うまでもなく死んだけど」
夜未がそう言いながら足元の死体の顔を爪先でつっつく。魔術を使うアサシンと言うことらしいが、他のテロリストとなんら外見の違いがあるようには見えなかった。
「何です?全員やったんですか?」
「ハズレ仕事掴まされたわね、自衛隊員はいないわ、当然夕霧も」
「え?」
「アメリカめ……そういうことを……」
夜未はなにやらぶつぶつ呟いていたが、要するにそういうことだった。日本の自衛隊以外の多国籍軍の捕虜人質は恐らく全員ここにいると思われる。しかし、自衛隊員だけは抜き取られたかのようにいなかったのだ。
「……吹雪と空厳の行ったほうにいるということじゃ」
夜未と悠馬のチームは人質解放としてここアンテオンに来た。そして吹雪のほうはアンテオンの東北五十キロほどの位置にあるクルムという小さな町に降り立っているはずだった。
クルムは砂漠と山岳地帯に囲まれただけの大した町ではないが、アサシン本拠地と言われ、養成訓練所がある町だった。
吹雪はそこを潰すために別行動になったのだが。アンテオンに人質がいないとなると、その町の方に自衛隊員と夕霧が移動させられている可能性が高いのではないかと悠馬は思ったのだ。
「さあね……」
そう冷たく言いながら、夜未は死んで動かなくなったテロリストの手からAK‐47をもぎとり、そして左手に持ったM‐16と両手もちで、無造作にパンパンパンとアラブ人の死体を撃ちだした。
「何やってるんですか」
「偽装工作、常識でしょ?テロリストが全員綺麗に一発で殺されてたら明らかにおかしいでしょう?」
その超人的な射撃をやったのは、この人本人なのだが。確かにそうだった。M‐16の弾丸とAKの弾丸がある程度錯綜したかのような偽装をしておかないと、後にこの現場に来た兵士は明らかに訝しく思うだろう。
死体を蹴るようなことは気持ちの良いことではないが、激戦があったことを演出しておかなければ、絶対極秘任務を誇るN機関の作戦ではない。
N機関のニンジャは、最先端のハイテク隠密兵器や、ステルス技術を使って、隠れてスタイリッシュに作戦をこなすわけではない。
むしろハーキュリーズや、M‐16などアメリカや全世界で今でも一般的に使われているものなどを使って戦場に溶け込み、そこにあっても目立たないようにするのだ。
ボディが透明になるステルス迷彩機能を搭載した車より、どこにでもある、ありふれたトヨタのファミリーカーのほうが街中では目立たない。そのような偽装工作は基本の基本である。
「とにかくここ出るよ。真田っちから次の指令が来るまで安全地帯に移動して待ってよう」
夜未は無表情で、さっきまではテロリストだった死体に穴を穿ちつつ、そう言った。
「はい……」
「幸い住民はほとんど避難してるみたいだし、どこかホテルくらいなら空いてるんじゃない?」
「はあ……」
「もちろん一緒の部屋でね」
普通なら女の子に言われて嬉しいセリフの一つであろうそれも、両手でアサルトライフルを撃ちながら笑顔で言われては、正直怖さしか無かった。
最後に夜未は室内の壁にも弾痕のウォールペイントを施し、それが終わると満足したようだった。
二人は建物を出る。人質も恐らくさっきのネイビーシールズがじきに救助に来るだろうということで放っておくことにした。
道路の向こう、立ち並ぶビルのシルエットのさらに向こうでは未だに爆発の音、砲撃の音、銃声の音、ジェット機が低空を飛び去っていく音などが錯綜していた。
そして赤々と照らす炎は、立ち上る煙を赤く染めて天高く不気味に昇っていった。
今でも誰かが誰かを殺している、死んでいってる。
降下してからこの十数分で多くの敵の死を見た。実感はまだ湧いていなかったが、これが戦場だった。
底の無い不安、なんとなく胸を締め付けるような居心地の悪さ。ホームシックにも似た、どこかへ逃げ出したくなる衝動を、悠馬は感じていた。
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