Chapter07 考査 03

 翌日、日乃栄ひのえ高校二年二組。今日も元気にざわつく生徒達の頭上に、きんこんとチャイムの音が響いた。朝のホームルームの時間だ。

 男女共々慌ただしく席に戻っていき、同時に担任の温井ぬくい先生が入室。

「はーいみんなおはようさん」

 いつもの挨拶をしながら、いつもの歩調で教壇に登り、いつものように生徒全員を見回す。まったくもっていつもの通りの風景だ。

 だが、今日はここから先が違っていた。

「さて。もう知っとる子もいるかもしれないが、今日この二年二組に、転入生がやって来る」

 いつものホームルームに先んじて放たれたその一言は、二年二組の愉快な面々を大いにざわつかせた。

「転校生だって!?」「二人目じゃないか!」「五辻いつつじだけでなく!?」「アイツが言ってたのは本当だったか、流石新聞部だ!」「どんなヤツが来るんすかセンセー!」「あー気になるー」

 口々に騒ぐ二組の面々。そのざわつきを鎮めつつ、温井先生は扉へ顔を向ける。磨りガラスの向こうには、件の転入生が既に影を落としていた。

「そういう訳だから入っといで、キューザックくん」

「はい」

 がらりと扉が開く。二組一同が声を上げる。心持ち男子の方が大声であったが、まぁ美人が入ってきたとあれば無理もあるまい。

 かくて教卓の脇に立った転校生――日乃栄高校指定の女子制服を着込んだマリア・キューザックを、温井先生は見やる。

「まず黒板に名前書いて、それから軽く自己紹介してね」

「分かりました」

 スカートを翻し、チョークを持つマリア。その背中に、二組の一同はまたもざわめく。

「すげーな外人じゃん」「でも日本語うまいぞ?」「おでんたべたい」「オマエより上手いんじゃないか?」「ぬかせ」「補給部隊でスナイパーでスイカ割りじゃないか」「うわーきれいな髪してるー」

 喧々囂々、好き勝手に騒ぎ立てる二年二組の愉快な面々。それを背に聞きながら、マリアは慣れた手付きでチョークを走らせ、綺麗なカタカナで名前を記し終えた。

 そして、振り返る。

「マリア・キューザックです。私の家は貿易関係の仕事をやっていまして、その都合で世界の色んな場所を跳び回っているんです」

 すらすらとデタラメを述べるマリア。とはいえその真贋が二組の面々に分かる筈も無く、興味津々に挨拶へ耳を傾けている。ただし、二名の例外を除いて。

 言うまでも無く、辰巳たつみ風葉かざはだ。

 流石に教室で合うのは初めてだが、先日の共同戦線を張る際、顔合わせや自己紹介は済ませているのだ。

 なので辰巳はぼんやりと頬杖を突いており、風葉は小さく手を振っている。

 そんな風葉を、目標となっているフェンリルの憑依者を、マリアはじっと見た。

「――気軽に、マリアと呼んで下さい。よろしくお願いします」

 小さく笑うマリア。その目が笑っていない事を、果たしてクラスの何人が気付いたろうか。

 ともあれどよめくクラスメイトを余所に、温井先生は空席に指を指す。

「んじゃマリアくん、見ての通り窓際の一番後ろが開いてるから、そこに座ってくれ」

「分かりました」

 そう返しつつも、マリアはまだじっと風葉を見据えている。意味が分からず、はにかみながら首を傾げる風葉。

 その奇妙な視線に気付いた何人かの生徒が首を傾げ、辰巳は気付く素振りすら見せず小さくあくびをして。

 少し騒がしい、平穏な朝のひととき。

「……ぅん?」

 だが。

 それを引き裂く一筋の兆しを、反射的に風葉は見上げた。


◆ ◆ ◆


 その、少し前。

 月面、BBBビースリーが管理している多目的訓練場。

 以前風葉がレックウのテストをした場所と同じ重力術式が敷設されたこの荒野は、名前の通り様々な目的で使用されている。

 術式のテスト、大鎧装の動作試験、様々な規模の模擬演習。他にも色々あるのだが、とにかく今は誰も使用していない。

 当然霊力による疑似重力も今は無く、呵責無く降り注ぐ日光は、周囲を目の痛くなるような白黒で塗り分けている。まさに死の世界だ。

 だから、そのせいだろう。

 一際大きなクレーターの中央、まっすぐに伸びる影の中で、揺らぐ陽炎のうっすらとした自己主張が見えるのは。

 この陽炎の正体は、以前サラが駆っていた大鎧装、ライグランスの装備していた光学迷彩術式である。それを二十メートル程のものと、その半分強の大きさの大鎧装が、それぞれ纏った状態で屈み込んでいるのだ。

 これがもし宇宙空間に浮いていたなら、誰に気付かれる事も無かったろう。だがここは月面だ。

 いくら迷彩が完璧でも、中のものが身じろぎする度、どうしても粉塵が舞い散る。なのでその都度、シルエットが浮き彫りになってしまうのだ。オウガと同様、パイロットの感覚を完全に同期シンクロしているためだ。

『優秀過ぎる操縦システムの弊害、か』

 そう悪態をついたのは仮面の青年、グレンである。彼は今、光学迷彩術式に隠れている二機の大鎧装のうち、小さい方に乗り込んでいるのだ。

『ああ、クソが』

 そんな悪態をつこうがつくまいが、グレンの動きをトレースする大鎧装が、また少し震えて粉塵を飛ばす。どれだけ意識して静止したつもりでも、筋肉はどこかしらが絶えず微動しているものなのだ。

 ならばビークルモードになるか接続を切れば良いのだろうが、生憎そうするわけにもいかない。現在絶賛随伴中のもう一機がいつ動くか分からないため、待機状態でいるしかないのだ。

『用が済んだら即撤収出来るように、か』

 舌打つグレン。なまじ転移術式という便利なものを使えてしまうが故に、色んな用事を押し付けられるのが彼の辛い所である。

 そんな苛立ちにまた粉塵を飛ばしてしまうグレンとは対照的に、大きい方の大鎧装は指一本動かさない。

「うぅーん……zzz……」

 操縦方法が違う事も勿論あるが、そもそも大きい方の大鎧装のパイロットは爆睡中なのだ。動く方がおかしいのである。

 そんなパイロットの寝顔を写すコンソールモニタの向こう側で二人の男が話し合いを進めていた。

 額に大きな一文字傷のある筋肉質の男と、小太り気味なサラリーマン風の男。机を挟んで向かい合う彼等は、長い事調整していた商談を、今し方終えようとしていた。

『と、こういう訳なのですよブラウンさん』

 身振りと手振り、及びプレゼンの映る幾枚もの立体映像モニタ。それらを交えながら熱弁していた小太りの男は、そう言って説明を締めくくった。

 対する傷の男――ブラウンは、腕組みしたままぴしゃりと言う。

『サトウさんよ、能書きはいらねンだよ。俺があんたらから買ったのは、あくまでチェスボードだけだ』

 険しい視線。苛立ちを隠そうともしない双眸で、ブラウンは立体映像モニタの一枚を睨め付ける。今ものんきに眠っている大鎧装パイロットの映るモニタを。

『あのお嬢ちゃんはそっちが押し売りしてきたオマケだ。灼装しゃくそう? ヴァルフェリア? 大道芸の仕込み具合なんざどうでもいいンだよ。俺の楽しみに使って欲しいンなら、駒としてどんだけ有能なのかアピールして貰おうじゃねェか』

 辛口に論じるブラウンだが、まぁ無理もあるまい。

 何せたった一機の大鎧装が、この場から何の支援も無しに、地球上にある霊地を狙撃すると言ったのだ。

 取引そのものは大いに信頼しているし、データ取り目的の派遣なので代金無料というのも悪くはない。きっと向こうにとっての虎の子なのだろう。

 だが、だからこそ信用できないのだ。

 あの五辻巌いつつじいわおすら転移術式という補助輪を要した芸当を、こうした今もモニタの向こうで寝こけている小娘に、果たして可能なのか、と。

『ええ、ええ、そうでしょう。にわかに信じられないのも当然です』

 頷きを返す小太りの男――もとい、サトウ。黒いスーツを着てこそいるが、その姿は須田明光すだあきみつとは似ても似つかない。まったくの別人だ。推察通り、別の身体に乗り換えていたのである。

 かくて新たなサトウは眼鏡を押し上げながら、にやりと笑う。

『なので、論より証拠と行きましょう。大鎧装スノーホワイトと、ヴァルフェリアたるペネロペ嬢の素晴らしい実力、更にはもう一つお目にかけたい術式も添えまして、ね』

 流れるように言いつつ、サトウもブラウンと同じ立体映像モニタを見る。

「zzz……すぴー……」

 大層熱弁された大鎧装スノーホワイトのコクピット、そこに座るパイロットのペネロペは、未だに爆睡中であった。

『寝ていても操縦できるシステムなのか? だったら一考の余地があるな』

 片眉を吊り上げるブラウンに、サトウは苦笑いを返す。

『いえ、そういう訳ではないんですが……グレン君、お願いします』

『へいへい。あぁー、まったくようやく動けるぜ』

 待機していた二機のうち、小さい方の陽炎がおもむろに腕を振る。光学迷彩術式を解かれ、グレンの大鎧装が姿を現す。以前レイキャビクで雷蔵らいぞうが遭遇した、あの機体だ。

『サラもそうだったが、つくづくよく寝る姉妹だぜ』

 グレンの操作に従って滑らかにスラスターを拭かす大鎧装は、未だマントに隠れているもう一機――スノーホワイトへ近付き、ノックする。

『おいねぼすけ、起きろ。仕事の時間だ』

 一回、二回。コクピットを機体ごと揺らす振動に、ペネロペはようやく目を覚ました。

「んぁ」

 小さくあくびを一つ。大きく伸びも一つ。右、左と目を擦った後、ペネロペはようやく正面モニタに焦点を合わせる。

「あー。出番なんスか」

『そうです』

 サトウは頷く。

「タルいんでもう五分くらい寝てもいいスか」

『だめです』

 サトウは首を振る。

「んじゃ五時間」

『いい加減にしなさい』

『オイ大丈夫なのかこの小娘』

 怪訝顔のブラウンが小娘と言った通り、ペネロペは小柄な少女である。

 いかにも眠い事を隠そうともしない半目。長い髪を右側頭部で纏めた、いわゆるサイドポニー。サラと同型の、しかし薄い青を基調とした鎧装。

 だが何より目を引くのは、顔の左側面に装着されたアタッチメントだろう。

 フェイスガード、としてはいささか面積が足りない。ヘッドセット型インカムのようでもあるが、マイクに相当するパーツが無い。

 だが何よりそのアタッチメントが目を引く理由は、毒々しい赤紫色をしている点だろう。サラのバイザーと同じ色彩のそれは、ペネロペもまた同じ存在である事を示す証でもあるのだ。

『まぁ寝顔のかわいい所は十分分かったからよ。それ以外の特技を是非見せて欲しいもンだ』

 じろ、とサトウを睨むブラウンの双眸。切れ長の苛立ちに射貫かれたサトウは、それでも笑みを崩さない。

『大事な仕事です。前に伝えた計画通り、日乃栄霊地を狙撃して下さい』

「そっスか。了解ッス」

 途端、ペネロペはスノーホワイトの操縦桿を握る。眠い眼差しこそ相変わらずだが、動作そのものは打って変わったようにきびきびしている。

『やる気になった、か』

 微妙に含んだつぶやきを残しつつ、大鎧装を後退させるグレン。それと入れ替わりに、スノーホワイトは光学迷彩術式を取り払う。

 宇宙にはためく不可視の布。その下から現われたのは、以前サラが登乗していたのとほぼ同型の大鎧装であった。違うのはせいぜい、右肩に大きなコンテナを懸架している事くらいだ。

 故に、ペネロペもサラと同様のキーワードを言い放つ。

灼装しゃくそー、展開ぃー」

 間延びしたかけ声とは対照的に、スノーホワイトに仕組まれた精妙なシステムが、各部の装甲を展開。その内部には、やはり同様の術式と霊力貯蔵プレートが仕込まれており。

 そのプレートから霊力を受け取った術式が、即座に紫炎を迸らせる。純白の装甲の上を、縦横無尽に。

 かくて炎の装甲を形作る紫は、しかしライグランスのそれとはかなり形状が異なっていた。

 まず頭部を取り巻く炎の形状は、兜というより冠のように見える。

 コンテナがあるためなのか右腕部は重点的に紫炎が覆っているが、左腕部にはそれがまったく無い。

 胴体部の紫炎もライグランスと比べると大分少なくなっており、背中に至ってはほぼ剥き出しになっている有様だ。

 とは言え、それは仕方の無い事である。何せスノーホワイトはその分の灼装を、全て腰から下に回しているのだから。

 かくて膨大な霊力によって形成された長大、かつ重大な役割を持つ霊力装甲を、スノーホワイトは翻す。

 その形状は、一言で言ってしまえば炎のスカートであった。

 腰から下、足首まですっぽりと覆うロングスカート。轟々と燃え盛る、しかしふわりとした外観も併せ持つその様は、まさに名前通りの白雪姫スノーホワイトだ。

「はぁーあ。たりィー」

 そんなスノーホワイトのコクピットに座るペネロペは、大きな溜息を隠しもせずに操縦桿を操作。表情とは正反対に滑らかなその手付きに、ブラウンは『ほう』と片眉を吊り上げる。

 無論ペネロペはそんな視線なぞ気にも留めず、スノーホワイトの主武装を粛々と解放する。

「メガフレア・ライフル。起動ぅー」

『Roger Megaflare Rifle Standby』

 起動を告げる電子音声。直後、スノーホワイトの右肩部コンテナに霊力が走った。

 コンテナの中央部装甲がスライドし、クランクのような内部機構が露出。巨大な歯車がにわかに回転し、コンテナそのものがバタフライナイフのようにぐるりと展開。そうしくて刃のように現われたのは、長大な、そして角張ったライフルの砲身であった。

「よぉーいせっと」

 どうにも気の抜けるかけ声と共に、ペネロペは展開したコンテナを、もといメガフレア・ライフルのトリガーに指をかける。

 照準は地球、日乃栄霊地。ペネロペとスノーホワイトは、サトウの宣言通りこの月面から狙撃を敢行するのだ。

 大鎧装側のシステムによる補助は、一切無い。それ程の精密さを持った照準システムなぞ存在しないし、そもそもペネロペにそんな物は必要ない。

「は、ぁーあ」

 目を閉じるペネロペ。ライフルを構えるスノーホワイト。長大な銃身が上空を、地球を捉える。

「んじゃぁーやるスかね。たりィけど」

 いかにもめんどくさそうに目を開くペネロペ。しかして、その双眸は正面の青を見ていない。

 ペネロペの眼は今、白く霞む銀世界を見ていた。

 身を削る極寒の冷気。舞い踊る白銀の嵐。それをものともせず堂々とそびえる高い木々。

 当然ながら、それらは実在の光景では無い。植え付けられた英雄の記憶が、ペネロペに一九三九年の幻影を見せているのだ。これこそヴァルフェリアの能力の発現であり、また弊害でもあった。

「は、ぁ」

 吐く息が、吐いた傍から白く凍る。吹き荒ぶ風が、容赦なく雪を叩きつける。

 眼を細めてそれらを耐えながら、ペネロペは探す。木々の狭間、雪の向こう。撃つべき場所を。

「……めっけ」

 程なくして、それは見つかった。

 丘の先、開けた平原。そこに、三階建ての校舎が建っている。日乃栄高校だ。更に意識を集中すれば、校舎の中で授業している生徒達の姿すら、ペネロペは見る事が出来た。

 これが、ペネロペの能力だ。術式によって拡大された英雄の力だ。

 彼女は幻影の雪原の向こうに、あらゆる標的を見つける事が出来るのだ。

 実際の距離は関係ない。照星の向こうに存在するなら、そこが既にペネロペの視界だ。

 後はその能力に対応できる性能を持ったライフルが、灼装ごと唸りを上げる。

 白兵戦用だったライグランスのそれとは違い、スノーホワイトの灼装はメガフレア・ライフルの補助をするための調整がなされている。出力調整、姿勢制御、霊力貯蔵、その他諸々。それら全てを灼装が担っているのだ。雛型となったメガフレア・カノンが、バハムート・シャドーの巨体そのものを射撃管制システムとしていたのと同じように。

 小型化に伴って出力は大幅に減衰しているが、それでも並の大鎧装程度なら軽く吹き飛ばせる出力をメガフレア・ライフルは持っており――その出力を、スノーホワイトは絞る。

 灼装に内包された出力調整用の術式が、ドレスの上に幾何学的な紋様を浮かばせる。霊力装甲のスカートが花弁のように展開し、安定脚アウトリガとなって月面を突き刺す。そして極限まで引き絞られた霊力が、銃口に小さな光を灯す。

 直径はあまりにも小さく、爪楊枝程度しかない。威力と引き替えに射程を限界まで伸ばした結果である。

 仮に人体へ直撃したとしても、軽い火傷になるのがせいぜいだろう。その代わり、光に乗せた術式を二秒足らずで届ける事が出来る。

 かくてペネロペは、その術式を最も効率的に発揮出来る着弾点を探し――その途中で、目が合った。

 気まぐれに眺めたアイアンサイトの向こう。そこにあった二年二組の天井を、がばと見上げた霧宮風葉の双眸と。

「へぇ」

 感心するペネロペだが、当然ながら向こうは見えていない。風葉自身も、不思議そうに首を傾げている。

 にもかかわらず風葉は、もといフェンリルは直感したのだ。

 こちらを狙う、狩人の目を。

「んじゃまあ、それに答えるかなァ」

 かくてペネロペは、引き金を引いた。

 射出される光線。あまりにもか細い一筋の輝きは、しかし狙い違わず日乃栄霊地へと直進し、着弾。後に残った余剰霊力が灼装から噴出し、粉雪のような輝きがスノーホワイトの周囲で舞い踊る。

『……なるほど、言うだけはある性能だな』

『そうでしょう? ですのでこの――』

 目を閉じ、ライフルを下ろすペネロペ。正面のモニタ内ではサトウ達が会話を再開していたが、もはや興味は欠片も無い。『よし、撤収するぞ』と言ったグレンが転移術式を構築してもいたが、それすらペネロペにはどうでもいい。

「ダールい……もう寝る」

 極度の集中、莫大な霊力運用、そして何より英雄との合一。

 それらに精神力を使い果たしたペネロペは、操縦桿を握ったまま眠りに落ちた。

 燃え盛っていたスノーホワイトの灼装が、一瞬で消えた。

『あ? なん……あ、おい!』

 傾くスノーホワイトを、慌てて支えるグレンの大鎧装。ぴくとも動かぬ同僚に珍しく慌てるグレンだったが、やがてスピーカー越しに聞こえて来る寝息に、盛大に溜息をついた。

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