第六話 見つかる
<作者注>
唐突ですが『みくり=コレもん』という表記が大変面倒なので、以降『みくレもん』と呼称します。
ご了承下さいませ。
みくレもんは、麻衣を野毛公園の北側、環八と併行する並木道に連れていき、そこのベンチに座らせた。
麻衣の身体はまだ小刻みに震えており、息が乱れて声を出すことも出来ずにいる。
しかし、みくレもんの手を握る彼女の手の力強さから、麻衣が今とてもみくレもんを必要としていることが伝わってきたため、みくレもんはしばらくの間、麻衣と手を繋いだまま黙ってその目の前に立っていた。
時が経つにつれて、次第に麻衣の呼吸が落ち着いてゆく。
やがて、麻衣は自分からみくレもんの手を離すと、
「あり、が、とう」
という、途切れ途切れではあったが心の籠ったお礼の言葉を口にした。
これならもう大丈夫だろう――そう思ったみくレもんは、軽く微笑む。
そして麻衣に背を向けると、そのまま何も言わず自宅に帰ろうとした。
ところがそこで、背中から麻衣の言葉が追いかけてくる。
「あ、あの、それで、ごめんなさい。とても変なことを聞くようだけど、貴方はみくりちゃんのようで、みくりちゃんじゃないんだよね? あるいは、みくりちゃんだけじゃないんだよね? 誰かいるんだよね?」
麻衣が口にした内容はめちゃくちゃだったが、的を得ていた。
みくレもんは、やれやれと空を仰ぐ。
このまま事態を放置するのは、まずいのではないか――と、コレもんが思い、
これ以上深入りするほうが危険じゃないかしら――と、みくりが反論する。
足を止めてしばし考え込んでいると、今度は野毛公園の西、第三京浜道路への分岐路があるほうから、
「その答えについては、私たちもとーっても興味があるんだけど、答えてくれないかしら」
という、甲高い女性の声が聞こえてきた。
みくレもんと麻衣は、驚いて声のした方向に目を向ける。
するとそこには、帽子から靴までユニロクで統一し、わざわざ『林』という名札をつけた中年の女性と、ゴスロリに身を包み、やはり丁寧に『清水』という名札をつけた茶髪の中年女性が、並んで立っていた。
「他人の話を立ち聞きして、しかも途中から不躾に割り込むなんて、失礼じゃありませんか、おばさんたち」
みくレもんのうち、みくりのほうが即座に言い返す。それと同時に、
第三者が入ってきたので、どうやらコレもんは一歩下がっていたほうがよいと判断したな――と、みくりは考えた。
すると、怒り出すかと思いきや、二人組は二人ともにやりと余裕のある笑みを見せる。
「私たち、おばさんじゃありませんよ」
最初に声をかけてきたほうの中年女性――林が、笑いを含んだ声で言った。
「そうだよー、おばさんなんかじゃー、ないんだよー」
ゴスロリの中年女性――清水がおかしな節をつけて、語尾を延ばしながら追随する。
続いて、
「まさか――」
という、麻衣の震える声が聞こえてきたので、みくレもんは彼女のほうを向いた。
麻衣は眼を見開いて、身体を震わせている。
彼女の口から言葉が漏れた。
「まさか、おばさんたち、オヴァハンなの!?」
これは、同じことではないのかな――と、コレもんが疑問に思い、
いえ、全く別なものなのよ――と、みくりが冷静に答える。
林は勝ち誇ったような笑いを浮かべて、高らかに言った。
「その通り! 我々はかの有名なオヴァクェ・ハンターだよ! そして、私の名前は林だ!」
「同じくー、オヴァクェ・ハンターの清水だよー」
清水は満面の笑みを浮かべ、遊園地で開催している戦隊もののイベントで、ピンク色の正義の味方が自己紹介をしている時のような可愛らしい声で言った。
「名札を見れば分かるんだから、いちいち名前なんか言わなくていいんじゃないの?」
みくレもんのうち、みくりのほうが即座に当然の疑問を口にする。
林と清水は、一瞬だけ怪訝な顔をした後、
互いの姿を見て胸に着いた名札を指差し、
そそくさと外して鞄の中にしまい込んだ。
「会合に出ていた途中で、ちょっと出てきたところだったんだからね。直ぐ戻ろうと思ってそのままつけていただけなんだからね。いつもつけてる訳じゃないし、忘れていた訳でもないんだからね」
と、林のほうが顔を赤らめて言った。
そんなに動揺することかなぁ、自尊心が高そうで面倒だなぁ――と、正直みくりは思う。
そこで、動揺しているところに揺さぶりをかけてみることにした。
「それで、何か用ですか。安物の服なのに高そうに見えるでしょ、お得でしょ、私って買物上手でしょ、みたいな自己主張が鼻につく、林さん」
みくりは手加減せずに毒舌を吐く。林の眼は吊り上ったが、清水は横を向いて笑いを堪えていた。
そこで更に、
「それに、もう決して若くないのにゴスロリの茶髪なんて、頭がどうかしているんじゃないの、という周囲の声が全然聞こえない、清水さん」
と付け加えたところ、今度は清水が眼を吊り上げて、林が横を向いた。
実はこの二人、仲が悪いのかもしれない。
(いや、それは違うのではないかな)
と真面目にコレもんがツッコむのを、みくりは無視する。麻衣は目を丸くしていた。
「ともかく――話を戻すけど、私たちはオヴァクェ・ハンターだよ。だから用件ぐらい分からないのかい、小娘」
林は、なんとか年長者の威厳を取り戻そうとして、あえてみくりを挑発するようなことを言った。
「そうだよー、年上の人は敬わなくちゃいけないって、ちゃんと親に教えてもらわなかったのかなー。躾がなっていない小娘だねー」
清水もその尻馬に乗って、みくりを挑発するようなことを言う。
みくりはにやりと笑った。
「オバケ・ハンターっていったい何ですか? 私は全然聞いたこともありませんが、昔の映画に出てくるゴーストなんとかみたいなおかしな集団か何かですか? しかも、一般的に聞きませんから秘密組織じゃないんですか? それなのに小学生から訊ねられて、素直に素性を明かしてしまっていますけど、秘密保持の観点から不味くはないんですか? それとも下っ端だから関係ないのかなあ。それに、年長者は自分の知らないことをちゃんと知っていて、道理をわきまえていて礼儀正しいから、自然と敬われるようになるはずですよね。ただ年齢だけ上で、軽率で、無作法な方をどうして敬わなければいけないのですかあ。その理由が全然分かりません」
挑発を即座に数倍にして送り返す。
林と清水はあまりの言いように、顔を真っ赤にした。
「あんた、いい度胸だね。オヴァハン歴五年、関東支部所属神奈川担当、別名『魔術師』と呼ばれる私をそこまでコケにした以上、ただでは済まないからね」
林はそう言うと、上着の左の袖口の中に右手を差し込み、中から鉤爪のついたロープを引き出した。一重瞼の下にある瞳には、怒りの焔が燃え盛っている。
「まったくだよー。オバハン歴は一年だけど、全国から厳選された候補者による選抜試験で今年昇格した期待の新人、中部支部愛知担当の別名『スパイス・スパイダー』を舐めると、痛い目に合うんだからー」
清水もそう言いながら、左手の袖口にある白いフリルを右手で引っ張る。それはU字型の網となり、先端に重しがついているのか、右手の回転に合わせて唸りを上げて回転し始めた。
いずれもオヴァクェ・ハンターの世界では名の通った人物である。そして、名前の『林』や『清水』は組織内のコードネームだが、これはトップレベルの者にしか与えられない称号でもあった。
つまり、彼女たちは選び抜かれた凄腕に他ならない。
「二人ともなんだか自己紹介の台詞が長くて、鬱陶しくないですか?」
みくりが冷静に指摘すると、
「「偶然よ!」」
と、林と清水は同時に否定する。
そして、二人は手にしたオヴァケ捕獲用の小道具を更に素早く回し始めた。
林の右手では、鉤爪のついたロープが風を切る甲高い音を響かせている。
清水の右手では、U字網が先端の重しとともに低音の唸りを上げている。
同時に二人はお互いの攻撃の邪魔にならないよう、ゆっくりと間合いを空けていた。
流石は選び抜かれた凄腕のハンターである。動きに無駄がない。
「みくりちゃん、危ないよ」
背中の方から麻衣の心配そうな声が聞こえてきたので、
「大丈夫だよ。麻衣ちゃんこそ危ないから私から離れていてね」
と、みくりは落ち着いた声で答えた。
(ということで、ここから先はコレもんのパートだよ)
(承知した。あの程度の速度であれば造作もない)
二人は入れ替わる。
場馴れした林はその瞬間を感じ取った。
(何?)
彼女の背中の毛が逆立つ。ハンターの本能が難敵の登場を告げていた。
先程までは「口の悪い小学生」という見た目通りの相手でしかなかった。
しかし、それが今や百戦錬磨の武道家の気配を漂わせている。
これまで人間に憑依したオヴァケを捕獲した経験が、林になかったわけではない。
しかし、大抵が逃亡中のオヴァケによる一方的な憑依のケースであり、そこそこ手間取りはしたものの難敵ではなかった。
しかし、目の前にいるのはそれとは全くの別物である。
あの少女は積極的にオヴァケによる憑依を受け入れているに違いない。
林の脳裡に、今や都市伝説と変わらないほどの低い信憑性をもって語られている、ある戦いの物語が浮かんできた。
『エクスカリバーVSグステン』
林の背筋が寒くなる。
――確かあの時、「町が一つ死んだ」と言われていたな。
そんなことを林が考えていると、
「お先に!」
と叫びながら、清水が前に出た。
林は、
――あ、なんて不用意なことを。
と思ったものの、即座に清水のバックアップに回る。
これはオヴァハンの鉄則その一、いわゆる『タイムバーゲンでは切り込み隊長が手当り次第に掴んだものを後方支援に渡し、後方支援がゆっくりと品定めをする、というのが鉄則やで』フォーメーションだ。
ちなみに、オヴァハンには英文略称だと意味が通じにくい。
「CQC(近接格闘)でいくよ」
「え、TOC? 五反田ですか?」
こんな風に齟齬が出るので、見たままそのままの名称とするのが基本である。
また、関西弁にも他意はない。おそらくはフォーメーションの開発者が関西人だったのだろう。
流石は『スパイス・スパイダー』を名のるだけのことはある。
清水の動きは早かった。
彼女は正面から飛び込んでゆく。
互いの間合いの手前で、右手の重しが少女の足元に投げられた。
僅かに遅れて清水自身は、蜘蛛が巣の上を移動するかのように滑らかに右旋回する。
前から足元に物を投げつけられた場合、人は上か後ろに飛び上がって回避するのが普通だ。
そして、飛び上がってしまうと即座に身体の向きが変えられない。
そこを狙って脇から攻撃を加えるのが清水の常套手段である。
ところが――少女は殆ど動かなかった。
重しの軌道を読み切って、僅かに足をずらしただけである。
重しは、少女と紙一重のところにある地面にめり込んだだけだった。
清水は網を回収するために即座に手繰る。
それと同時に少女の足が重しを踏み締める。
旋回中だった清水はバランスを崩し、内側へと倒れ込みそうになる。
咄嗟に網を引いて体勢を立て直そうとすると、少女が足を重しから外した。
清水の身体は完全に制御不能に陥り、公園の歩道の上を転がってゆく。
林はその一方的な展開を見て、驚愕した。
――清水が完全に弄ばれている?
林は、前回のオヴァハン選抜試験全国大会に神奈川代表の引率者として参加していたので、その時の清水の活躍を目の当たりにしていた。
清水は大会で、他県の代表者を全く寄せ付けることなく勝利した。その姿は、まさに圧倒的王者だった。しかも、審査員に「近年稀にみる有望新人」とまで激賞された逸材である。
その清水が、完全に子供扱いされているのだ。
しかも、彼女の得意技であり、大会では誰も見切ることができなかった「最初の一投で相手がバランスを崩したところへの波状攻撃」を、そのままカウンター攻撃として利用される始末だ。
――いや、それは違うな。
林はそこで、考えを改める。
――相手は攻撃すらしていない。足をずらして、踏んで、離しただけだ。
それだけで、あの清水が自爆したのだ。
林のこめかみを冷たい汗が伝った。と同時に、彼女のハンターとしての血が熱く
「面白いことしてくれるじゃないの!」
林は、オヴァハンの鉄則その二、『一度で駄目なら二度頼め。二度で駄目なら三度頼め。一人で駄目なら友達に頼め。続ければ相手は必ず根負けして値切りに応じる』フォーメーションに移行した。
これは、攻撃側が素早く入れ替わっての連続攻撃である。
林は既に視界の片隅で、清水が起き上がるのを確認していた。
かなりダメージを受けたようだが、流石は逸材である。闘志を全く失っていない。
林は、清水が後方支援に回る気配を感じる。
――やるね!
林は軽く笑った。
清水のことは「いけ好かない女だね」と思っているが、オヴァハンとしての素質は高く評価している。
性格と能力は別物と割り切って、それを生かすのが林のやり方だ。
林は間合いを詰めた。その足取りはゆるやかだ。
「それじゃあ、次は私の番だよ。『魔術師』の名は伊達じゃないからね」
オヴァハン歴五年の若手ながら、神奈川の同業者で彼女の別名『魔術師』を知らない者はいない。
下がり眉に一重瞼、鼻が低くて中肉中背。
加えて、中途半端に伸びた髪を中途半端に脱色してポニーテールにしているため、普通の専業主婦にしか見えない。
更に、頭から爪先まで「ユニロク」でコーディネートしているので、清水とは真逆の一見個性のない服装に見える。
しかし、それは全て偽装なのだ。
一重瞼の奥にある瞳は「捕食者」のそれであるし、無個性に見える服には無数のオヴァケ捕獲道具が隠されている。
そして、彼女が最も得意とするのが「袖口に仕込んだ鉤爪を駆使して相手を拘束する」という、江戸時代から彼女の家に伝わる捕縛術だ。
実は林は、八丁堀で代々御用を勤めていた岡っ引きの末裔である。
「覚悟しな」
そう言って、林は右手の先で甲高い音をあげていた鉤爪を、みくレもんに向かって放った。
無造作に見える手捌きにも拘らず、その勢いは途轍もなく速い。
幼少の頃より、縄の先に分銅をつけて投げる修行を続けており、徐々に重くなる分銅のお陰で、手首の力が常人離れしたものになっている。
なにしろ、五キロ近い分銅を手首の力だけで三十メートル近く飛ばせるのだ。
未だ最初の位置で棒立ちしている少女に、
しかも、林は右手で鉤爪を投げると同時に、左手で同じものを準備していた。
右を避けても、すぐさま左から同じ鉤爪が迫る。
それを躱したところで、今度は後方で清水が重石のついた網を再度準備しているはずだ。
彼女がそれを投げている間に、林の右手には鉤爪が戻っている。
それを再度投げるべく持ち替えている間に、今度は左の鉤爪も回収完了しているはずだ。
林一人でも十分驚異的な連毒攻撃に、清水の網が加わる。完璧な波状攻撃。
「どうするよ?」
林がほくそ笑んだ途端――
みくレもんは想定外の行動に出た。
あろうことか林が放った鉤爪に向かって前方に動いたのだ。
普通、人は向かってくるものに対して後方あるいは横に逃げようとする。そのため、林はそれに対応するための技を前提に、即応できるように足の位置や体勢を前もって準備していた。
また、先祖伝来の捕縛術には「相手が正面から向かってきた際の手技」がないわけではなかったが、そのような豪気な相手は久しく現れなかったので、林は効率を優先して普段の練習項目からそれを外していたのだ。
その二つの要因から、身体が即座に反応しない。
虚を突かれて一瞬だけ縄を操る右手が疎かになる。そして、左手で鉤爪を送り出す動作が遅れた。
それはとてもわずかな逡巡だったが、みくレもんにとっては充分である。
後の先。
みくレもんはわずかに身体を開いて右手の鉤爪を躱すと、そのまま縄の側面を摺るようにして林に迫った。
林は慌てて左手の鉤爪を繰り出すが、その直後、自分の失策に気づく。
二つの鉤爪を狭い間隔で並行に飛ばしてしまったのでは、その間を抜けてくる相手に対応できない。
そして、みくレもんはまさしくその通りに動いてくる。彼は頭を下げて左の鉤爪を躱した。
――左右の鉤爪を開くか?
それでは遅いと林の鍛え抜かれた反射神経が告げる。
――縄が絡まるのを承知の上で手繰るか?
それでは横に逸れた相手に対応し切れない。縄が緩んだ状態で方向を制御することはできないからだ。
――えい、ままよ!
林は右手の縄を手繰り、左手の縄を開く。
苦肉の策。それでも右の鉤爪はみくレもんの後頭部めがけて戻る。熟練の技。
しかし、みくレもんがそれを避ける気配がない。むしろさらに前方に向かって加速する。
林の戸惑いは増した。
――何をするつもりだ?
分からない。いくら加速してもこれでは間に合わない。あと少しで鉤爪は後頭部に深く食い込む。
――食い込む?
そこで林はさらなる失策に気づいた。食い込むということは、鉤爪はみくレもんの進行方向に向かって正しく前を向いていることになる。その前方にはみくレもんがおり、そのさらに前方には……
林の背筋は凍った。
みくレもんの口元が微笑む。そして、彼は地面に倒れこむ。その後ろを飛来する鉤爪が見えた。
林は恐怖した。
身体を横に開こうとするが、彼女の反射神経がそれでは間に合わないことを告げている。
目の前で存在感を増す自らの鉤爪。残酷な帰巣本能。
とっさに右腕を伸ばす。被害は最小限に食い止めるのが望ましい。
鉤爪は無慈悲に林の腕へと向かい――
その皮膚を食い破る前に、清水の重りがそれを弾き飛ばした。
「先輩、何やってるんですか!?」
「悪い。助かった、清水!」
林は縄を大きく振り、鉤爪の方向を修正して両の掌に取り込んだ。
彼女が最初に鉤爪を放ってからここまで、わずか五秒。
麻衣には何が起きているのかさっぱり分からなかった。みくりの姿を目で追うことすらできない。
清水にはかろうじて状況が飲み込めていたが、鉤爪を弾き飛ばすのが精一杯でバックアップの役に立っていなかった。
林は自分が完全にもてあそばれていたことを自覚する。足が震えそうになるのを気力で堪えた。
みくレもんはすでに林の射程圏内から離脱している。背中を向けているので表情は分からない。
そこで一旦、すべての状況が停止する。
そして、林はさらに自分が失策を犯してしまったことに気づいた。
みくレもんが前方で静かに振り返る。
「実にすばらしい気分だ。久しぶりに上質の『栄光』を味わうことができたのだからな」
オヴァクェに退治したオヴァハンが決してやってはいけないことがある。
それは恐怖することだ。
「さすがに鍛え抜かれたものの『栄光』は密度が違う」
みくレもんは実に気持ちよさそうに微笑んだ。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます