個人差あり
ある日曜の午後の事だ。家でごろごろしていたら、風呂掃除をしていた母が「うわあ!」と素っ頓狂な声を出した。
転びでもしたかと駆けつけたら、「ほら見て、見てこれ!」と手にした物を突きつけてくる。
何かと思えば、それは石鹸であった。
ただし、上半分にびっしりと、ふさふさでキューティクルな金髪が生えている。ちょっと毛がくっついたというレベルではないし、そもそも我が家にこんな毛色の人間はいない。
一体全体何事だと騒いでいたら今度は父がやって来て、
「俺が育毛剤を零したからかもしれん」
と寂しげに白状をした。
残念ながらその頭髪に、石鹸ほどの効果は見受けられなかった。
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