第六十七話『そもそも論』
「そっか、その魔王さんが私達を前の世界から呼んだのかもしれないんだ!」
私は言った。
「そう、つまり」
ライオンが続きを言おうとした。
「「「倒したら帰れるかもしれない!」」」
みんなが同時に言った。それはテンション上がる!
===
「ケロケロは魔王とはあったことあるのか?」
ライオンはケロケロさんことニンジャフロッグさんに聞いた。
そう、そこが大事なところだ。
ケロケロさんを食べないでおいておいたのはこれを聞くためだった!
「あったことないケロ!」
ケロケロさんはあっけらかんと言った。
あったことないらしかった。
「あったことないんかい!!」
私が突っ込んだ。
それを期待して待っていたのに、あったことないとは・・・!
あったことないのに四天王ってなに!!
「やっぱり、こいつ適当なんだよな」
ライオンが言う。
普通の人なら気にしそうなところをことごとくスルーできるケロケロさんであった。
「ということは他の四天王も特に、魔王と仲がいいわけでもないのかな」
へびくんが聞いた。
ケロケロさんが魔王と会ってないということは、ほかの四天王も魔王にあってない可能性も高い。
「ほかの四天王にもあったことないケロ!」
ケロケロさんは言った。
魔王どころか四天王にもあったことないらしかった。
すがすがしいケロケロさんであった。
「すごい・・・なんの役にも立たない!やっぱり塩かけて食べるしかないかしら!」
私は言った。
もういっかい茹でないとだめかしら・・・、と私は考え始めていた。
「ひどい!」
へびくんはわらった。
「かえるの味、気になってきたしね」
私は言う。
そう、美味しいと聞いてしまったからには興味が湧いている。
美味しいものに目がない!それが女子高生!
「他の四天王もそんな感じだろうな。ただ来る敵を排除する感じだろう」
ライオンは言った。
まさにそれがロールプレイングという意味っぽかった。
「ほんとに魔王はいるのかな?」
へびくんは聞いた。
そもそも論になってきた。
「たしかに、だれも見たことも聞いたこともないわけだもんね。そもそもほんとにケロケロさんが四天王かどうかも怪しくなってきたわね」
私は言った。
さらに私はそもそも論を展開した。
「ほんとに四天王ケロ!四天王じゃなかったらこんなにすごい技使えないケロ!」
ケロケロさんは言った。
嘘つき呼ばわりされて慌てているケロケロさんであった。
「たしかにそうかもしれないな」
ライオンが言う。
たしかにケロケロさんの出す技は大掛かりですごいものではあった。
しばらく雑談したあと、私達はケロケロさんを縛って動けなくしたあと、次の戦いにそなえてぐっすりねた。
「さて、しばらくゆっくりしたしそろそろスキルも使えるようになったろう。ケロケロが何もしらないこともわかったことだし次に行くか」
起きたライオンが言った。
「そうだね、詳しいことは次の四天王に聞けばいいね」
へびくんは言った。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます