第四十五話『超々大爆発』
そう、ヘラクレスオオカブト。
ツノが鋭利なことでお馴染みの世界一巨大なカブトムシ(人間大)が突進してきたのだった。
レベル20の巨大なヘラクレスオオカブトムシが私たちに向かって全速力で向かってきた。
「のおおおぉぉぉぉぉぉぉぉ!!」
もはやおなじみになりつつある、叫び声を上げながら、私は猛ダッシュで逃げる。逃げる!逃げる!!
なぜか。
ツノが明らかにヤバイから!!
明らかに殺傷能力を持っているから!!
みんな知ってる?
ヘラクレスオオカブトのツノって普通のカブトムシのツノみたいに下から上に向かってるんじゃないの!!
普通のカブトムシのツノは相手をひっくり返すためについてる(んだとおもうけど)。
ヘラクレスオオカブトのツノは違う!!
上から下に向かって付いているの。
それはもはやフェンシングの突きのよう。
大上段にかまえて、打つ、突きのようだ。
お兄ちゃんが昔、読んでた、お侍さんの漫画でやってた!
もちろんお兄ちゃんもそのまねをしていたからなんとなく知ってた。
まさにあれ!!
「あれが刺さったら、体に大きな穴が開くわ!!」
これはシャレにならない!!
乙女の体に傷がついてしまう!!
それだけは避けなければ!!
「のわああぁぁぁぁぁぁぁ」
さらに掛け声(?)をかけて、ダッシュを加速させる。
いままでで一番速いんじゃないかという位の速度で、ヘラクレスオオカブトの突きをギリギリよけた。
「おおおおぉぉぉぉぉぉぉ!!!!よけたあああぁぁぁぁぁ!」
私は叫んだ!!
やった!!私はやったぞおおおおぉぉぉぉ!!
今までで一番達成感があるかも・・・。
体に穴を開けてしまう突きを避けて、女子高生の私の肌はすべすべなままだ。
いや、ヤギの私は、白い毛に覆われているからすべすべではないんだった。
それはまぁ良いとして、やってのけた!!
私はヘラクレスオオカブトの突きを避けた!!
表彰されてもいいくらいのファインプレー!
もちろん、もう一度やれといわれたら出来ない!!
「よし、このまま決着をつけよう。ヘラクレスを倒してしまうのは心苦しいが・・・」
ちゃっかり、ヘラクレスオオカブトのことをヘラクレスと愛着をこめて略称で読んでいるライオンだ。ヘラクレスという馬に乗ってたら、王子っぽいのになぁ、と余計なことを思った。
「獄炎 - ファイヤーブレス」
ライオンはレベル4になった「獄炎 - ファイヤーブレス」を放った。
レベル1で山火事、レベル2で大爆発、レベル3で超大爆発
の「獄炎 - ファイヤーブレス」。
一体レベル4ではどうなってしまうのか。
そう『超々大爆発』だったのだ。
そう、完全にインフレを起こしていて、もはや表現出来ない感じにレベルアップしてしまった「獄炎 - ファイヤーブレス」
ほんとにすごい、めっちゃすごい、半端無くすごい!
私の表現力だと、そうとしか表現出来ない炎が当たりを包んだ。
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