第十八話『レベル2』

「君たちは・・・なんなのいったい?」

本日二回目の妖精くんの疑問頂きました。


「通りすがりのキマイラです。」

私が代表して答えてみた。おしゃべりの中で。


「とりあえず、次の階いってみる?」

と、へびくんが切り出した。


「ライオンっちの炎がなくて、やばそうだったら、さっと帰ってこよう」

と、へびくんが言った。


敵の情報が増えないのにいくら議論してても意味が無い、ということだろう。次の階に上がって、かなわなかったとしても、情報収集できて、次の作戦に活かせる。


「賛成!ここにずっといても仕方がないしね!」

と、私が言う。

どんどん進むのには賛成だ。

足が疲れるけど!


なにげに一人で三人分を支えているのだ、みんなもっとほめてくれてもいいのに!


「そうだな、二人共頑張ってくれ」

とライオンが言った。


すっかり休憩モードのライオンだ。

炎が吐けないんじゃしょうが無いって思いがちだけど、咬んだり、頭突きしたりとかできるからね!!


「相変わらず、偉そうだけど!しばらく役立たずだからね!!ライオンは!!」

と、私が言った。

自覚をもって欲しい。

選んでサボっているということを!!


「役立たずはちょっと言い過ぎだよね。お荷物くらいかな・・・」

それも随分ヒドイと思うんだけど。

あいかわらず、こっそり毒舌を入れてみる、へびくんだった。

ライオンは気にしてない感じだった。


「見えてきたな。」

ライオンが言った。

そう私達が登ってきた、砦の二階のモンスターが見えてきたのだ。

これまた有名な動物だ。


<虎が現れた>

と、声が聴こえる。


「虎だわ!」私が言った。

「さすがにそれは見ればわかるな」とライオン。


「やぎっち、相手の特性とか分からないの?さっきみたいにいきなり炎を吹かれると困るんだけど!」

とへびくんが言った。そう、私の「天秤 - ライブラ」の能力に期待しているのだ。私だけ、補助系のスキルだったのだ。


「そうだった。私の「天秤 - ライブラ」レベル2に上がったんだから、そういうのわかっても良さそうだけど」

と、私は考えながら声に出していた。


<虎 属性:雷>

と聞こえてきた。


これは音声認識システムなのだろうか?

いまいち、スキルの使い方がわからないんだけど、雷ということは分かった。


「属性 雷らしいわ!」

「あ、わかるんだ?すごい!さすがレベル2」

とへびくんがほめてくれた!

ちょっとうれしい!


バチバチ。バチチチィィィィィィ 。

と虎が電撃を纏う。


「強そうだな」

とライオンが言う。

そう、今回はライオンは何もしないのに、だ!!


「かなり強そうだね。しかも、電撃まとわれてると、僕達も近づけないじゃん」とへびくんが言う。


そう、唯一使える遠隔攻撃のライオンの炎は使えない。

敵の虎は電撃をまとっていて近づけない。


「これは・・・大ピンチ??」

と、私は言った。

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