第9話 サッカー後編

慌てふためく敵勢・・・そんな中一人冷静な男がいた。

彼は司馬弘である。


「見事だ。この前島を倒したのは。だが、まだ龍秀の奴に負けた訳では・・無い!以後の指揮は私がとる。全軍進軍を開始せよ。ゴールを死守しつつ、敵のゴールにボールを入れよ。」

策士司馬の出現に、敵勢は奮起した。

「くっ・・策に怯むな。正々堂々勝負しようぞ。進軍開始。」

40分の試合時間は半分が過ぎ、4-1で三点の差がある。

しかし、その全ては前島の得点だったので、勝てると俺は思った。

だが司馬の策により、二得点入れられてしまった。

「さて、この辺りで私は撤退する。事後準備の為にな。今がチャンスだぞ。人数は12-10で、あんたらが有利や。」

よし、このチャンスを生かせ。山田と俺が一点ずつ決めた。

だが、「お待たせいたした。前島康昌まえじまやすまさ、このkampf、完膚なきまで敵を下す。」

何ッ・・・あいつ本物がいたとは。

だがあの機械よりは弱かろう。

「来たな。一気に攻めかかろう。さあ、行け。」と司馬弘。

「待て、拙者、諸葛西亮輔しょかさいりょうすけ。遅参申し訳ない。」

「友軍が参ったか。なら退こう。後は任す。」俺は退いた。

諸葛西と司馬は策をめぐらしあった。

諸葛西は司馬の策の裏をかいた戦法で、遂に同点を迎えた。

「では、そろそろ、雀山の呂布である。前島よ。本気を見せろ。」司馬の発言で。

奮起した前島はボールを蹴り、ゴールにボールを入れたが、キャッチした角脇の手から出血したため。

俺は父の作った例の靴を履き、「角脇の仇は俺が取る。」

強靭な前島の足にボールを当てた。

彼は痛がっていた。

「出血させるほど強い球蹴れるのはいいけどさ。危険性リスク位考えようや。」

「すいません。」

「試合終了だ。両軍の奮戦しかと目に焼き付けたぞ。」司馬は言った。

「勝敗はコイントスで決める。皆、念力の準備はよろしいか?」コン・・・・・コインは青い空を舞う。空気は澄んでいる。

空中をゆっくり浮遊しやがて落ちていく。

と何かの詩みたいな事言ってると、裏になっていた。

「やったあああああ。」龍秀高校の勝利だった。万歳。

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