第4話 蒼依のクリボッチ

そんな訳で俺は色々と葛藤を抱えているのだ。


番格としての意地を見せなければいけない反面、南原とは仲良くしたいと思う。


どうすれば良いのだ。


でも此処で俺が折れてしまったら歴史ある雀山の不良共が衰退してしまう。


其だけは防がねばならない。


もう俺はその事を考えないようにした。


芝弘は策をねるとき司馬弘と名乗り番格に曹操のような安心感を持たせたかったのだろう。


でも俺は曹操よりも仁を重視するまるで劉備だ。


先代は人情を余り持たず、合理的だった。


しかし俺は人の言葉に共感してしまう人情的な人だと思う。


あまりにも不釣り合いだと思う。


俺はもう何も考えずに家に帰った。




蒼依side

私は家に帰ると直ぐに料理を作った。


今日は家族は旅行で、家には私一人である。


「あぁクリボッチってこの事だな。」って思いながら携帯を見ると妹の紗希からlineで「お兄ちゃん、無料通話していい?」とメッセージがきた。


「電話良いよ。」って返信した。


勿論リスク覚悟で。

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