第3話 雀山商業《すずめやましょうぎょう》

「自分は雀山商業高校の者です。」


「そうなのね。ごめんなさいね。第三者なのに口出しちゃって。」


「いえ、いいんです。自分もやってる事に罪悪感を感じていて。」


「じゃあ、今日は暗いので気を付けてね。」


「はい。では、失礼します。」


雀山商業高校side

「リーダー、俺、南原家に張り込んでていいんですかね。」


「急にどうした。公平。」


「なんか、一般人のめんこい女の子に声を掛けられたんすけど。」


「そんな事で考え変えてどうする。奴は脅威なんだぞ。それは決定事項だ。わかったか!」


「は・・はい。」


俺は、この雀商の番格、西村にしむら朱雄あかおだ。


何故、俺が南原家を脅威と見なしているかというと・・・・先代の番格と俺らは、台武学院高校と争っていて、策士の柴弘しばひろしの案で系列の龍秀高校に攻め入った。


不良の噂を聞かない学校だったから大丈夫だと思った。


しかし、一年だった南原は学校の豪傑らを集め俺らを破った。


警察沙汰になっても良かったはずだ。なのに・・なのに。


「暴力を使ってしまったのは、僕らも同じです。今回は許すので、もう攻めて来ないで下さい。」


イケメン過ぎる、奴の言葉に惚れたよ。


でも、次代の番格を任された俺は奴を・・奴を・・駆逐せねばならんのだ。

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