第4話「キミョウな催促」

華香けこㄘん☆によるHyper Sadistic Phrase Showを思わせる授業が終わったものの、休息はほんの束の間。一瞬。授業はまだまだ続いた。予言目……じゃなくて、四限目は、戸山一朗という名の教授だった。白髪且つやや少ない髪量が印象に残る人である。話している雰囲気はどこか某パンマンに出てくる某おじさんにソックリなような気もしなくはないが、午史は知っていた。四限が始まる前、用を足そうと便所へ向かう際にたまたま戸山とすれ違ったのだが、その時の、何とも言えない、切なげで物悲しい雰囲気を醸し出しながら歩くそのサマを。授業中から友人に聞いた話だと、彼は直に定年が迫ってきているのだそうだ。現に、今年を以って院生の募集を停止したのらしい。だとしたら、あのOh, Sentimental?なあの感じは、長年ずっと務めてきた場所から去る時期が近づいてきている故に出てしまっているのかもしれない。



しかしこの人の授業がこれまた、退屈なのだ。教室にて彼の講義を受ける者は皆、例外なく強い眠気に襲われた。それは、午史たちも例外ではなかった。



「それでこの定理をですね、証明するにはですね、皆さんが高校の時に習ったであろう△△の考え方を使うとですね、やれポンキッキーだのイスカンダルだの絶望先生うんぬんかんぬん……」



いや、話自体は退屈……ではない、とは思うのだ。四限は「微分積分学」という授業なのだが、とても微分積分の話を論じる際には出てこないであろうワードがたまに出てくるあたり、割と予習した上で講義に望めばわりかし面白いのかもしれない。



ただ、微分積分は必要ではあるものの、午史たちはそんな微分やら積分の定理やら証明やらは全く興味が無いのである。そしてそれは、一部の数学大好き学生ボウイを除けば、誰しもが該当している。と、思いたい。



それに一番の問題はその話し方なのだ。……文字でどう伝えればよいのかわからんが、なんかこう……ただでさえ時間も時間で眠くなるような時でしかも気が遠くなりそうな話題だってのに、より快適な安らかな眠りへと誘うように話すのだ。どうでもいいが、戸山は睡眠術をマスターしているとのこと。



「(……眠い。。。でも、開始一発目でさすがに居眠りって……)」



ウトウトしながら頑張っていた午史だったが、気づけばチャイムが鳴っていた。授業終了の合図である。うん、うまㄘダメでㄘた。ウマㄘ夕゛メでㄘ夕。




……あ、とぇいとぇい?のくだりは、あの、意味ないです。……ハイ。……いや、あの、ここカクヨムの機能でルビつける以外にも傍点付けることできるじゃン?あれさ、なろうには無かった機能だからさ。ちょっと使っただけミソ。ミソミソミソミソミソミソミソミソミソ。別に使っみたったっていいじゃねぇかよォ!!!!!!






あ、でも今プレビューで確認したんだけど、この傍点って文字の下じゃなくて上に出るのネ。……なんか「っていた。授業終了」を強調してるみたいやね。……うぅん。。。。。




……まぁエエわ。話戻すね。



で、五限目ね。次は「基礎○×学」という名前の授業。渡井 昇という教授が担当するんだって。




午史たち……いや、他の学生もだとは思うが、授業の名前からしてどんなモノをやるのかイマイチぴんとこなかった。(いやまぁシラバス見たら分かるんだろうけどよ。)午史は、後ろに居た変な髪型をした知り合いに聞いてみることにした。ちなみに彼は、第2話にも登場している。"魅惑のハッピーサマーボンバーダイナマイツジェネリックヘッドstyle"とかいう髪名を与えられたあの人物だ。彼は何でかちょっと履修関連について詳しい。




「ねえ、この基礎○×学って……何やるの?」





「知らね。」




「氏ね。」





このやり取りを5回リピートしたところで、教授がやってきてしまった。結局、何も事前情報を得られなかったので、午史は諦めてそのまま受けることにした。




教授は教壇に立ったまま、胸元のポケットで何かをイジっている。何してるんだろう。乳首かな。




「あれな……実は胸元のポッケにICレコーダー潜ませてんやで。」




「てめェ本当は知ってんじゃねえかよ。」



「いやいや、いや、その情報だけしか知らない。その事だけしか知らないんだってば。」




午史は例のハッピーサマーくんをドヤした。




しかし教授はその後、後ろポケットから機械らしきものを取り出し、何かボタン押して教卓の上に置いた。……ぱっと見る限り……というか、あからさまにそれがICレコーダーだった。




「てめェ嘘つきやがったな。」




「いや、あの、いやボクちょっと間違えただけで……」




「オメーの言うこと、もう、ぜーーーーーったいっしんじないっ!!」





ああ、例のハピおくんが午史から「ぜったいしんじない」宣言を受けてしまった。ああ、なんということだろうか。これはとても、誠にとても不幸な事だ。


なぜ不幸な事なのかって?不幸な事だからに決まってるからだろ!!!!


ちなみに胸元のポケットでイジっていたのは極小サイズのマイクだった。教室の後ろの方で授業を受けている人のための配慮なんやろう。




さて、今日観た『ズートピア』の感想どうしようかな~どこで書こうかな~……と筆者が考えているのだが、まぁそれはおいとくとして、午史たちがおしゃべりしている間に授業はかなり進んでいた。



午史たちは焦った。そりゃそうだ。自分が気づかないうちに黒板が白い文字と公式で半分以上も埋めつくされているのだから。急いで板書をとるものの、黒板はますます白に侵食されていた。……でもよくみたら、文字サイズでかいし、なんか雑だ。。。。でもまぁ、そんな悠長なことを想ってる場合ならさっさと板書写さねば。てな訳で午史はノートと板書のにらめっこタイムに。



黒板の端まで板書で埋めつくされた時、突然教授の解説が止まった。ン、どうしたのか?と。午史たちは気になった。



すると渡井は突然、教壇から降りた。おっとこりゃどうしたか?と。何か気に食わNay行動をしている学生が目についちまったか???うらうらうらら?



しかし、ある程度離れた位置でピタっと止まり、黒板の方へ向いた。そして胸元ポッケから取り出したのは……そう




デジタルカメラだ。





まずは左のコーナーの板書部分をパシャり。




無表情に撮影を終えた後、ほんの0.7m分横に移動し、今度は中央部分の板書をカシャり。




そして最後に、世にもCoolazyなStyleで、残りの板書部分を撮影。




しばらく撮影したモノを確認した後、教授は教壇に戻り、板書を消し、からの



「それでは授業を続けます。」



である。


そう、この教授、その日に書いた板書をわざわざデジタルカメラで撮影しているのである。ちなみに撮影した板書の写真は後日、教授の研究室のホームページにてアップロードされて、パスワードさえ知っていればいつでも閲覧できるのだ。教卓の上に置いてあるICレコーダーも授業内容を録画するためのものだそうで、録画したデータも後日サイトにて聞くことができるそうだ。うぅ~ん、サボり魔にとっちゃあこのうえない救いの手だ!



しかし午史は気づいた。―――渡井さん、何か資料みたいなの手にしながら板書書いてるなと。脅威の視力(自称)を駆使したところ……―――なんとそれは、さっき撮影したのと全く同じ板書が映っている写真を印刷した紙だったのだ。



後で西岡君に聞いたのだが、あの写真は前年の授業で撮ったものらしい。それも、同じ内容を解説している際の板書の写真、である。



―――どうやら学科内では真面目?な方で、教育や研究には熱心である教授なのだそうだが、何かこう…………熱注ぐトコ間違えてません? と、桐田君はふと思ったのだった。





そして、授業終了の鐘が鳴り響き、皆ひと安心。そしてグッタリ。計り知れずのJyanken Time. Yes.


…………で、まぁ、まだ教授の話は続いててト。



「それではですね、この授業は毎回終了後にレポートを出しますので、提出先は××棟の2階の提出用ロッカーにお願いします。」



なんと、この授業は毎回レポートが課されるのだそうだ。なんと面倒くさい!なんと面倒くさい!しかもそのレポートの問題内容が、これまたよくわからん……いや、でも高校の時の知識を使えばどうにかなりそうなものがいくつかあるが、でも……なるほどよくわからん。午史たちは、初回にして様々な重荷を背負ったのだった。



そして、学生たちが課されたレポートについてあれやこれやと話し込んでいた。当然、午史たちもそうしていた。しかし、ハピをは教授の謎の動きに気付いた。


「なあなあ、あの教授さん時計見すぎじゃね?」



午史たちも何となく教授に視線を向けた。確かに時計をじーっと見ている。一体何を気にしているのだろうか……。うむ、よく見たらこの教授、自分の腕時計と教室の時計とで視線を交互してやがるぜ。時計が正確なのかが気になってしまうのだろうか。



しかし、その動作を86回程繰り返した後、教授が突然学生たちに呼びかけたのだ。



「あ、あの、ちょっと連絡したいことがありまして。あ、あのですね、今日は大学に残らずに早めに帰宅することを勧めます。では……」



そして、教授は足早に教室から去っていった。




学生たちは渡井が去ってしばらくは、その若干焦った姿を話のネタにして盛り上がっていた。それは午史たちも例外ではなかった。



「てかあの人、普段の授業もすげー焦ってる感じで話してね?www」



「それなw」



「あとあの人の話聞いてると熱が空回りしてる感あって色々切なくなるわ」




そんな風に、教授への半ば中傷じみた愚痴を言い合う中、逆立ち君が唐突に謎の話題を出してきたのだ。




「ねえねえ知ってる?―――この大学に出てくる謎の化物と、あと……"D-SHOOTER"ってヤツ。」



「ンェぁ?何それ」



午史も含め、一同は若干、気になった。でもそれは本格的な興味というよりかは、おふざけ半分の好奇心程度のものである。



そして、逆立ち君は、静かに、そしてキミョウに、謎の化物と、"D-SHOOTER"についての話を語り出したのだった―――

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る