1話 「ゾンビガール」 前編

 興味のない会合への参加理由ってのは、世間体か実利のどちらかと相場が決まっている。

 ちなみに、初島 士郎は前者であった。

 市民会館を貸しきって行われる「2024年度ファイアーマン事件被害者の会」の掲げる目的は、国に十年前の事件への明確な原因追求を要求するものであった。

 国がこの事件に対してどういう対応をしているかは分からないが、少なくとも世間体ではその事件が超能力による犯行として発表されて以来、すっかり陳腐な扱いをされていた。何か腫れ物を扱っているようにも思える。

 なにか『裏』でもありそうな、そんな感じだ。

 そのため被害者やその家族はモヤモヤが形を成し、この会合の誕生の理由となったのだ。

 ファイアーマン事件においての進展は十年経った現在でも全くないのだから、参加者は当然不満だろう。参加者の彼らにとっては放火殺人に対する鬱憤を晴らす相手がいないは何とも腹立たしいわけだ。

「ここにいるのがイヤミに見えなければいいけどな」

 パイプ椅子の並ぶ会場。そのホール入り口付近の休憩所で士郎が寛いでいると、コーヒー缶を片手にエリノが姿を見せた。

 彼は29歳の日本語が堪能なドイツ人男性だ。妻帯者なし。飄々とした男で平日の真昼間からここにいるものの、十分な稼ぎがあり、17歳の士郎の保護者であった。

「初島士郎君? さて、今まで一度も参加しなかったのに、第24回目になって参加したくなった理由を教えて貰おうかい」

 皮肉交じりのエリノの質問に士郎は答える。

「最近外に出てないから、散歩ついでだよ。引きこもってるから腐っちゃうというか……」

「腐るねぇ。死人みたいにか? あそこにいる」

 なんて言いながらエリノが指差すのは、こちらのホールへの入り口でスタッフと話している女性だった。

 そこからはさほど騒がしくもない口論が聞こえる。どうやら、その女性はこちらに入ってくるのに足止めを食らっているらしい。

 女性は真夏だというのに、喪服のようなドレスを着ており、肘まである黒の手袋をつけていた。同じく黒くつばの広い帽子を被っており、そこからパーマのかかった黒髪が揺れていてる。そして黒い衣服の隙間にある腕と帽子の影から僅かに見える顔は白い。その白さはコーカソイドのエリノに匹敵するほどだった。

 一瞬、彼女ががこちらの視線に気づいたらしくて目線を合わせてきたが、士郎は急いで視線を逸らした。

「そんなに照れるなよ。いくら美人さんだからって」

「そんなんじゃないって」

「声でもかけてみろよ。家でずっと暇しているよりかは、デートの一つや二つしたほうがいいだろう? また昔のドラマなんか見直してるみたいだし」

「『24』は面白いよ。もう24回以上は見てる」

「なら今度『300』を買ってきてやるよ」 

 なんて冗談を交し合う。保護者とはいえ、二人の関係は兄弟のそれに近いものだった。だが、それでも士郎は彼を敬っていた。

 話し方や振る舞い、飄々とした態度、そして常に感じられる人間としての余裕は士郎にとっての憧れでもあった。

 本人には言わないが。

「しても、もう三年目か? お前の引きこもり。こんな会合に出るくらいに暇なのか?」

「ちょっとな」

 そうして本気で心配してくれる人は、たった彼一人。唯一の家族。

「そろそろ学校でも行くか?」

「いや、それはいいよ。まだ」

「そっか。好きにすればいい」

 学校に行く事を、あまり考えたくなかった。

 実は引きこもりにあるまじき事かも知れないが、学校は嫌いではない。むしろ好きだ。

 だが、まともに通った記憶は殆どない。小学校と中学は義務教育として当然籍は置いていたがそれだけという感じで、まともな式典にも出ることができずに、どちらの卒業証書も郵送で送られた。

 高校に進学もしなかった。順調にいけば今は高校二年のはずだった。

 エリノが勉強を教えてはくれたが、もちろん彼が提供できる学校らしさは、それが限度である。学生生活というのは憧れの中でしかなかった。

 士郎は自分に自信がなかった。

 間違いなく『トラブル』を起こしてしまうからだ。

 僅かにある学校の記憶のうちの殆どを、そのトラブルが占めている。それは大抵転校とセットである。

「シロウ」

 何かを察したのか、彼は士郎の肩を叩いて笑った。何年も間閉じこもって鬱屈にならないのは、彼のお陰に違いない。

「じゃ、俺は会合が終わるまで外の車で待ってる。楽しめよ」

 なんて最後まで笑いながらそこを去った。

 

 この会合に出席しようと思った理由は、会合に参加するためではなかった。

 この事件に興味がなかったのだ。会合はともかく、不思議な事件だから、『ファイアーマン事件』そのものに興味がないわけではないが。

 会合には基本関係者のみが参加できる。そして関係者というのは、被害者、または被害者家族。

 つまり、士郎はこの会合の参加資格があった。

 10年前のファイアーマン事件の被害者だったのだ。

 ファイアーマン事件。十年前、「炎を操る超能力者(笑)」なんていわれる男による大量殺人事件のことだ。もちろんそんな男の存在は一笑に付すものではあったが、事件そのものは笑えない内容となっている。死人が出ているのだから。

 その被害者の中で、士郎はもっとも軽症であった。

 エリノが「ここに来ることが挑発」といったのは、ほぼ無傷の彼の参加は身内を無くしたり大怪我を負った人からは「イヤミ」に見える、ということである。

(さて、どこにいるんだ?)

 ここにわざわざ赴いた理由。それは、ゲーム専用機と化したスマートフォンにあるメールが届いた為である。

 そこには会いたいという旨があった。出会い系とかそういうものではない。この場所を指定したということは『ファイアーマン被害者』である自分を知っている人間であり、恐らく送った主も被害者の一人のはずだったのだ。

 もちろん知らない人から会いたいというメールが来て、ノコノコ出て行くような常識知らずの人間ではない。そのメールの内容はどうにも気になることが書いてあったのだ。

 その内容を一行で要約すると、

「超能力者のあなたに会いたい」

 まあ何とも、な内容である。

 

 士郎は何気なく、さきほど『死人』にたとえられた彼女たちを監察することにした。というか、今視界の中に入れることが出来るのは、彼女と受付、もしくは無機物だけなのだ。当然彼女たちを見る。

「申し訳ございませんが、関係者以外の立ち入りはお断りしています。入場は厳しく制限していますので」

 彼女がいるのは会場への入り口。どうやら、まだ受付ともめているようだ。

「どうして制限するの」

 黒い彼女が不満そうに言うと、

「以前、マスコミ……というか、もっとしょうもない雑誌の記者が入り込んで、写真を撮っては被害者の方が笑い者にされたことがあるのです」

「笑い者? どうして。可哀想な被害者なのに?」

「それは、私にはいえませんが、とにかく」

「私、カメラもスマートフォンすらも持っていないわ。それに学生よ」

 彼女は二十代前半くらいだろうか。だが妙に落ち着きがあって、もっと大人にも見える。

「ですが……」

「それに私は関係者だから」

「関係者なら招待券を持っているはずです。当日でも応募したら電子招待券を発行できます――」

「招待券ね」

 なんて繰り返すと、彼女は微笑んでは、ゆっくりと左腕の手袋をはずした。

「電子じゃないけど、これでいいかしら」

「……!」

 スタッフと同じように、遠目であった士郎も絶句した。

 その手袋の下にあったのは――生々しい火傷跡だったのだ。

 肘から指先まで肌は赤黒く、そして不快な隆起を見せていた。手袋が覆い隠していた以外の部分の白い清潔さが、その『火傷』の凄惨さをさらに際立たせていた。

 そして、スタッフは絶句の表情のまま無言で一歩下がり、彼女を通してしまっていた。  

 士郎は痛感する。

 「ファイアーマン」なんて滑稽な名前があり、非現実的な事件だとしても、あの場所には「火」があって「火傷」があって「死」があったのだという事実をだ。

 彼女はまっすぐ会合の行われるホールに向けて歩き出した――と思っていたが、すぐに方向を変え、自販機の隣で寛いでいた士郎の元へと歩む。

「あ」 

 なんて声をあげてしまい、彼女の視線を惹いたが、どうやら彼女の目的は自販機のようで、士郎は口を噤む。

 彼女は衣装とよく合う黒のレースのついた財布を取り出しては自販機と睨めっこする。

 スマートフォン決済が当たり前になった2024年に小銭で飲み物を買おうとしているなんて珍しい。そういえばスマートフォンも持っていないと言っていたか。

 彼女は飲み物一覧に指を這わせ、ミルクコーヒーにピタッと指を止める。しかし、なぜか士郎の顔を見ると、少し笑っては、隣のトマトジュースを選ぶのだった。

「……ぷっ」

 思わず士郎は笑ってしまった。まるで

「吸血鬼、みたいね? それとも死人?」

「……すいません」

 どうやらエリノとのやり取りが聞こえていたようだ。

「いいわよ。死人と呼ばれるのは実に言い得てるから」

「え?」

 全体的に黒く、どこか不気味とも見える彼女だったが、その口調や言葉、態度は意外にとラフなものだった。

 彼女は取り出し口からトマトジュースを取り出す。そして財布を仕舞いながら、スマートフォン専用決済リーダーを眺める。

「もう二十年近くスマートフォンがあるのに、未だに慣れないの。こう、ガラスを触る感覚が苦手でね。割ってしまいそう。一応持ってはいるけどね。持ってないと不便だ物ね」

 なんて懐からそれを取り出す。さっき持っていないといっていたが……

「まだボタン式の携帯が絶滅したわけじゃないですけど」

「だからメール打つのにも苦労したわ。あなたを探すよりも、もっとね」

「え? それじゃ俺に、あのメールを送ったのは……」

 彼女は答えることなく、苦労した入った会場の出入り口へと戻り始めた。当然会合そのものに興味のない士郎も後を追う。

 もちろん、あそこまでして入ったのにあっさり出て行く黒い彼女に受付は妙な視線を送っていたが。

 国立ホール会場の外、真昼の陽光が差す場所に二人は出た。エリノは会場の裏の駐車場に車と一緒にいるのだろう。姿は見えない。

 彼女の後ろを追いながら、士郎は訊ねる。

「あなたは一体――」

「ゾンビガール」

「は?」

「私の名前。正確には『またの名をゾンビガール』。コードネームよ」

 士郎は少し後悔した。「変な人と会っちゃった。やべーな」という奴だ。

「ふざけてる?」

「半分ね」

 クスクス笑っては、彼女は会場入り口から少し離れた木陰に向かう。追いついた士郎は当然皺を寄せ、それでも律儀に彼女の言動に耳を傾ける。

「この服装も美白もキャラ作り。喪服ぽいのも、こう、死を連想させるでしょう?」

「だからゾンビガールですか。って……その手袋の下の火傷もフェイクなんですか?」

「これは本物。本物の火傷跡。ただし……ファイアーマン事件とは無関係の火傷だけど、説得力はあるでしょう?」

 そういうと、彼女はゆっくりと腕を伸ばして、士郎の体に触れようとするが、思わず士郎は一歩下がる。

「ふふ、安心してよ。触ってみたいだけ。別に生気を吸い取ったり腐らせたりなんてなんて出来ないわよ。危害を加えるつもりなんてない。というより……何をしてもあなたに危害なんて加えられないけどね」

「どういう意味ですか?」

「ふふ」 

 彼女は言った。

「あなたは本物の強力な超能力者だから」

「…………」

「違う?」

「なんかさっきから恥ずかしいんで、帰っていいか?」

 思わず言葉も砕けてしまう。

「だめよ」

「俺が超能力者なら、そっちだってそうだろう。ゾンビガールというくらいなんだから」

 士郎が鼻で笑いながら言う。

「ふふ。面白いこと言うわね」

「面白い?」

「本当に私が超能力者だと思うの? 超能力者同士は惹かれあうって奴?」

「はぁ……」

「確かにファイアーマンが出現して、世界には超能力者が大勢現れた――『自称』のね。超能力者というより、ユーチューバーだけど。まあ、さすがに最近はみんな飽きたみたいよね」

 「本物の超能力者」なんているわけがないと世間の殆どの人間は口にする。

 人々にとってファイアーマン事件は、巧妙なトリックによって行われた不可思議な事件、でしかない。もちろん信じているという人間もいるが、それは場末のUFO研究かと同じ扱いをされるような人だ。

「もし私が本物の超能力者だとしても、私はゾンビガールよ。死んで蘇っただけだし、あなたには勝てないわ。戦ってみる?」

 なんて腰の入っていない戦闘ポーズをとって見せる。

 一人だけファンタジー世界にいるような言動。サブカル趣味のイタイ大人はネットではよく見るが、実際に見るのは初めてだ。

 そうして会話を交わしても、彼女の見た目通りの不可解さは払拭できなかった。

 だが、彼女は自分のことを知っていた……これは看過できない。

 ただ『キャラクターを演じている』だけにはとても思えなかったのだ。

 言うことといえば、その面白くもなんともない幼稚な設定を楽しそうに話しているだけ。だが、ここに自分を呼んで出会うような行動力、そして本物の火傷は彼女がただの悪ふざけの人間でないということの説得力となっていた。

「私はカンナよ。柏木神流。GHCのサブリーダー。『またの名をゾンビガール』」

 やっぱり撤回だ。謎のグループまで飛び出すとなるとな。

「初島士郎。通り名はないけど」

「つけてあげようか」

「で、用事は?」

 士郎は切り出した。さっさと会話を終わらせたかったのだ。

「どうして俺を?」

「説明してあげるわ。意味深な事を言ってもしょーがないしね」

 調子を崩さず、彼女は続ける。

「10年前……ファイアーマン事件の資料を見ているうちに、あなたの存在に気づいた。被害者の一人に、超能力者がいるってね」

「それが俺だっていうのか?」

「あなたは力を持ってる。現に、私が貴方にテレパシーを送り続けてるのに、跳ね返しているもの」

「…………」

「まあ嘘だけど。私が貴方の超能力の有無を証明することに対した意味はないでしょ? お互い超能力の真実を知ってるんだから」

「もう、なんなんだよ本当に」

「安心して。私たちは貴方の味方よ」

「私たちって? そのGHCって奴か?」

「ええ。Greatest Hero Club(グレイテスト・ヒーロー・クラブ)、の略。私が所属しているグループ」

「似たようなものを映画で見たことあるぞ。アベンジャーズって奴」

「それと同じようなものだと考えていいわ。やってることはヒーロー活動だから。正義の力で悪を叩く」

 呆れてばかりの士郎だったが、今度は悪態をついてしまう。

「馬鹿らしい」

「超能力の話は馬鹿らしくない? それは現実だから?」

「……わかったわかった。で?」

「GHCに入って欲しいの」

「馬鹿言え」

「どして。正義のヒーローになりたくない?」

「ヒーローチームってことだろう?」

「そうよ?」

「敵は誰だ」

「悪」

「具体的に」

「犯罪」

 士郎は溜息をつく。至極当然な反応といえよう。

「なぁ、この世の中でヒーロー活動に何の意味があるんだ。ばかげてる」

「ボランティア、社会貢献の延長よ。法律や警察に負えない超法規的な悪は現に存在してるわ」

「それで?」

「それを倒せる力がある。超能力よ」

「手段が超能力であれなんであれ、腕づくで、ってことだよな。ナイフでも買って同じことすればいいんじゃないか。同じ力だろう。火を出す超能力と何が違うんだ」

「相手がナイフを持っているなら、どうすればいいの。もっと大きな力が必要だわ」

「完全に戦争の方程式だろう。人間のおろかさの見本市だな? そういうのの最高の解決法は知ってるか? 警察に通報するってことだ。それが普通の人が持っている悪に対する最大の武器なんだよ」

 士郎は不快になってゆく自分の感情を抑えながらも、畳み掛けた。

 彼女の言葉は何度も士郎の琴線に触れていた。

「ヒーローが必要なほど巨悪がいるかは知らないが、そういう黒い『格好』をして正義とか言っても、全く共感できない。ヒーローをやるにしても、そうやって自己顕示欲バリバリの正義の味方なんてろくでもないに決まってる。社会貢献なら、もっといいやり方はいくらでもある。ゾンビガール? ヒーローは遊び半分で――」

「ねぇ」

「なんだよ」

「足元……割れてるけど?」

 その言葉に思わず力んでいた右足を上げると、そこのアスファルトに不自然な亀裂があるのが見てとれた。士郎はそれを隠すように再び足を下ろしては、

「最初から、あった」

 なんて士郎が言うと、あえて彼女は追及せずにニコッと笑っただけだった。

「ともかく、私は本気よ。正義の為に戦っているのは嘘じゃないから」

「……本気ね。たとえば?」

「今日の深夜2時丁度、第12埠頭の倉庫近く」

「……?」

「指名手配されている、強姦殺人の容疑者、タンバが来るわ。GHCが彼を呼び出すことに成功したの」

「ニュースに出てる、アレか?」

 巷で大きなニュースとなっている事件だ。タンバという男が女性ばかりが狙われ、この近くでも反抗が行われた。学校によっては集団登校、もしくは休校になるところもあり、確かに『悪』として社会に影響を与えている。

 被害者は増える一方で警察も行方を追っているらしいが。

「GHCは総出で彼を捕らえるわ」

「マジで言ってるのか」

「ええ。相手が相手だけに手こずりそうなの。だから貴方の力が必要だった。まあ、貴方がいなくてもGHCなら何とかなるでしょう」

「……で、そのGHCってすごい組織なのか?」

「総勢二人。私と、私と同じ年の女の子で二人だけ」

「今まで何か活躍したのか?」

「今回がデビュー戦よ」

 出会い方も今までの会話もそうだったが、何もかも冗談である可能性すらある。

 しかし、それを口にする彼女の顔は至って真剣なように思えた。

「本気でやる気じゃないよな」

「ヒーロー活動は手伝わなくてかまわないわ。その代わり、また会ってお話してくれるかしら? ま、私たちが生きてたら」

「…………」

 士郎は絶句するばかりだった。

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