概要
弟みたい、って言ったの、お前だろ
「ごめん。あんたは弟みたいなものだから」
高校二年の秋。十年分の勇気を出した告白は、三秒で終わった。幼馴染の日鞠は、サッカー部の三年の先輩が好きなのだという。
家が隣の俺は、十年前から毎晩、日鞠の家で夕飯を食べている。両親が共働きで、そういう決まりなのだ。振られた夜だけは、初めて逃げた。
翌日の夕飯で、日鞠は笑って言った。
「それでね、先輩が、しゅうのお弁当食べてみたいって。明日から二つ、お願い」
箸が止まる。向かいで味噌汁をすすっていた日鞠の姉、大学三年の茅乃さんが、眠そうな顔で俺を見た。
「ふーん。じゃあ私の彼氏ね」
「……は?」
「お姉ちゃん!?」
茅乃さんは、俺のコロッケを一つ取った。
「明日から、お弁当と大学の迎え、よろしく。弟じゃないなら、できるでしょ?」
高校二年の秋。十年分の勇気を出した告白は、三秒で終わった。幼馴染の日鞠は、サッカー部の三年の先輩が好きなのだという。
家が隣の俺は、十年前から毎晩、日鞠の家で夕飯を食べている。両親が共働きで、そういう決まりなのだ。振られた夜だけは、初めて逃げた。
翌日の夕飯で、日鞠は笑って言った。
「それでね、先輩が、しゅうのお弁当食べてみたいって。明日から二つ、お願い」
箸が止まる。向かいで味噌汁をすすっていた日鞠の姉、大学三年の茅乃さんが、眠そうな顔で俺を見た。
「ふーん。じゃあ私の彼氏ね」
「……は?」
「お姉ちゃん!?」
茅乃さんは、俺のコロッケを一つ取った。
「明日から、お弁当と大学の迎え、よろしく。弟じゃないなら、できるでしょ?」
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