概要
世界中の悲しみを背負う聖女を、たった一人の友達が迎えに行く。
悲しいことがあったら、預け石に手を置く。それだけで、悲しみは消えてくれる。
だからこの世界の人々は、めったに泣かない。
トネリの村で、フィオだけが毎日泣いていた。
「泣き虫」と笑われる彼女を、八歳の森で見つけたのは、村の少年ダンだった。
「泣いたら迎えに行く」
十五の年、神殿の馬車が村に来る。
フィオには、世界の悲しみを聞き分ける素質があった。
「もう、あなたとは友達じゃない」
それが、別れの言葉だった。
やがてダンは、預けられた悲しみの行き先を知る。聖女は魔王城で祈り続け、世界中の悲しみをその身に留める。村へは二度と戻らない。
「そんな世界なら、どうなってもいい」
魔王を斬って、彼女を連れて帰る。
ダンは預けることをやめ、泣くことをやめ、村を出た。自分の悲しみが、彼女に届かな
だからこの世界の人々は、めったに泣かない。
トネリの村で、フィオだけが毎日泣いていた。
「泣き虫」と笑われる彼女を、八歳の森で見つけたのは、村の少年ダンだった。
「泣いたら迎えに行く」
十五の年、神殿の馬車が村に来る。
フィオには、世界の悲しみを聞き分ける素質があった。
「もう、あなたとは友達じゃない」
それが、別れの言葉だった。
やがてダンは、預けられた悲しみの行き先を知る。聖女は魔王城で祈り続け、世界中の悲しみをその身に留める。村へは二度と戻らない。
「そんな世界なら、どうなってもいい」
魔王を斬って、彼女を連れて帰る。
ダンは預けることをやめ、泣くことをやめ、村を出た。自分の悲しみが、彼女に届かな
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