概要
剣は振れない。けれど、落とし物には帰り道が残っている。
戦闘適性ゼロの契約職員・鳴瀬透真は、ダンジョンで見つかった遺失物を整理して暮らしている。
彼にあるのは、物の持ち主がそれを手放すまでの「最後の十秒」を見る力だけ。
しかも使うたび、現実の視界を十秒失う。
ある朝、崩落現場から片方だけの赤い靴が届いた。残像に映ったのは、取り残された少女と、公式図面にはない非常梯子だった。
剣は振れない。魔物も倒せない。それでも透真は、靴、時計、壊れたカメラに残る断片をつなぎ、帰れない人の道を見つけていく。
やがて遺失物は、七年前に姉が消えた封鎖迷宮へ彼を導く。
これは一人の英雄が命を捨てる物語ではない。全員で情報と責任を分け、全員で帰るための救助記録だ。
彼にあるのは、物の持ち主がそれを手放すまでの「最後の十秒」を見る力だけ。
しかも使うたび、現実の視界を十秒失う。
ある朝、崩落現場から片方だけの赤い靴が届いた。残像に映ったのは、取り残された少女と、公式図面にはない非常梯子だった。
剣は振れない。魔物も倒せない。それでも透真は、靴、時計、壊れたカメラに残る断片をつなぎ、帰れない人の道を見つけていく。
やがて遺失物は、七年前に姉が消えた封鎖迷宮へ彼を導く。
これは一人の英雄が命を捨てる物語ではない。全員で情報と責任を分け、全員で帰るための救助記録だ。
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