概要
追放された公爵令嬢、泥と硝煙の最前線へ。
婚約破棄の夜、公爵令嬢は「穀物の囲い込み」の罪で断罪された。
それから一年。アルデン王国を二つに割った内乱の、最初の冬。名を捨てた彼女は「ノラ・ハルト伍長」として、辺境軍のいちばん下の分隊に着任する。
誰もが一つずつ持つ力「召命」。教会がつけた札の名と等級が人の値打ちを決める世界で、その分隊は全員が下位――兵隊の言う「下札」の吹き溜まりだった。
ノラの札は《明眸》。美人の目、と笑われる外れ札。けれどその目には、人が動く前の小さな予兆も、物に残った跡も見えていた。
近くだけが見えない老兵。火が怖い鍛冶屋の息子。手をつないだ相手まで凍えなくなる寒村の娘。札の名と本当の力がずれたままの兵たちを、ノラは「数え方」ひとつで束ね、雪の峠を越えて上札の守備隊に挑む。
外は無愛想な鉄の伍長。中身は、焦
それから一年。アルデン王国を二つに割った内乱の、最初の冬。名を捨てた彼女は「ノラ・ハルト伍長」として、辺境軍のいちばん下の分隊に着任する。
誰もが一つずつ持つ力「召命」。教会がつけた札の名と等級が人の値打ちを決める世界で、その分隊は全員が下位――兵隊の言う「下札」の吹き溜まりだった。
ノラの札は《明眸》。美人の目、と笑われる外れ札。けれどその目には、人が動く前の小さな予兆も、物に残った跡も見えていた。
近くだけが見えない老兵。火が怖い鍛冶屋の息子。手をつないだ相手まで凍えなくなる寒村の娘。札の名と本当の力がずれたままの兵たちを、ノラは「数え方」ひとつで束ね、雪の峠を越えて上札の守備隊に挑む。
外は無愛想な鉄の伍長。中身は、焦
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