★
0
概要
では明日も、求婚に参りますね
「お前を貰う男など、この国のどこにもいない」
婚約破棄の夜会で、元婚約者ジルベール様はそう言って笑った。
私はマリエット、二十歳。子爵家の三女で、声が大きいのが取り柄です。
この国のどこにもいない。――本当かしら。
「確かめてまいります」
私はまっすぐ広間を横切り、壁際で一人葡萄酒を飲んでいた方の前で膝を折った。
宰相オーレリアン閣下。二十八歳。これまでの縁談を百回断った、この国いちばんの独身。
「閣下。私と結婚してくださいませ」
広間が凍った。閣下は眉ひとつ動かさずに言った。
「断る」
「では明日も、求婚に参りますね」
翌朝から、私は宰相府へ通った。一日目は花束、二日目は手作りの昼食、三日目は閣下の苦手な会議の数字読み。
面白がった国王陛下が、玉座の間で賭けを始めた。
婚約破棄の夜会で、元婚約者ジルベール様はそう言って笑った。
私はマリエット、二十歳。子爵家の三女で、声が大きいのが取り柄です。
この国のどこにもいない。――本当かしら。
「確かめてまいります」
私はまっすぐ広間を横切り、壁際で一人葡萄酒を飲んでいた方の前で膝を折った。
宰相オーレリアン閣下。二十八歳。これまでの縁談を百回断った、この国いちばんの独身。
「閣下。私と結婚してくださいませ」
広間が凍った。閣下は眉ひとつ動かさずに言った。
「断る」
「では明日も、求婚に参りますね」
翌朝から、私は宰相府へ通った。一日目は花束、二日目は手作りの昼食、三日目は閣下の苦手な会議の数字読み。
面白がった国王陛下が、玉座の間で賭けを始めた。
おすすめレビュー
書かれたレビューはまだありません
この小説の魅力を、あなたの言葉で伝えてみませんか?