概要
電気代が高いので、核融合炉を作りました。
深夜の町工場に、作業台の明かりが一つだけ灯っている。
配信の視聴者は一人。画面に映るのは、ジャンクの扇風機を分解する手元だけだ。
丹羽大吾、二十七歳、無職。会社を辞めて、亡くなった祖父の町工場に「売れるまでの管理人」として住んでいる。
ひとつだけ、人と違うところがある。
前世の記憶があるのだ。
前世の彼は、ずっと先を行く文明の港町で、町の修理屋をしていた。向こうでは核融合の電池も、重力で浮く車も、話し相手になるAIも、ありふれた家電だった。だから大吾にとって、それを作るのは特別なことではない。
「AI搭載のロボットとか作れないの?」
通りすがりのリスナーの冗談に、大吾は答えた。
「作れるけど?」
数日後、画面の中で人型のロボットが目を開ける。性格も名前もリスナーの投票で決まり、ロ
配信の視聴者は一人。画面に映るのは、ジャンクの扇風機を分解する手元だけだ。
丹羽大吾、二十七歳、無職。会社を辞めて、亡くなった祖父の町工場に「売れるまでの管理人」として住んでいる。
ひとつだけ、人と違うところがある。
前世の記憶があるのだ。
前世の彼は、ずっと先を行く文明の港町で、町の修理屋をしていた。向こうでは核融合の電池も、重力で浮く車も、話し相手になるAIも、ありふれた家電だった。だから大吾にとって、それを作るのは特別なことではない。
「AI搭載のロボットとか作れないの?」
通りすがりのリスナーの冗談に、大吾は答えた。
「作れるけど?」
数日後、画面の中で人型のロボットが目を開ける。性格も名前もリスナーの投票で決まり、ロ
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