概要
おじさんの駄菓子屋、人間も魔物もここでは、お客様さん
56歳の桐谷茂は、長年続けてきた冒険者を腰痛で引退した。
同じ頃、田舎で駄菓子屋を営んでいた祖母が亡くなる。
色褪せた棚。
壊れた冷凍ケース。
古い木の看板。
レジ横の招き猫。
子どもの頃、30円や50円を握りしめて通った店を前に、茂は思う。
「……潰すのは、もったいないなぁ」
だが、過疎化した村には客がほとんどいない。
そこで茂は、昔潜っていたダンジョンの安全地帯へ駄菓子を持ち込むことにした。
最初に来たのは新人冒険者。
その次に来たのは――赤い飴をじっと見つめる、小さなゴブリンだった。
魔石と飴を交換するゴブリン。
店先で眠る白い毛玉の魔物。
掃除をしてくれるスライム。
夜になると入口で眠る狼。
さらに魔物たちは、ときどき用途の分からない古い魔道具を代金として持ってく
同じ頃、田舎で駄菓子屋を営んでいた祖母が亡くなる。
色褪せた棚。
壊れた冷凍ケース。
古い木の看板。
レジ横の招き猫。
子どもの頃、30円や50円を握りしめて通った店を前に、茂は思う。
「……潰すのは、もったいないなぁ」
だが、過疎化した村には客がほとんどいない。
そこで茂は、昔潜っていたダンジョンの安全地帯へ駄菓子を持ち込むことにした。
最初に来たのは新人冒険者。
その次に来たのは――赤い飴をじっと見つめる、小さなゴブリンだった。
魔石と飴を交換するゴブリン。
店先で眠る白い毛玉の魔物。
掃除をしてくれるスライム。
夜になると入口で眠る狼。
さらに魔物たちは、ときどき用途の分からない古い魔道具を代金として持ってく