概要
「視聴者さんは、私の親みたいなものです。悪口はやめてください」
7月15日、お盆。閉園アナウンスが流れる木立動物公園で、登録者100万人の旅行系配信者・チセは、山寺の修験者・善淵とコラボ配信をつないだ。
挨拶もそこそこに、画面の中の彼はチセの肩の後ろを見て言う。
「後ろの猿。寿命が尽きてる」
振り向くと、年寄りの猿がこちらへ額を打ちつけていた。一回につき一年、チセの寿命を借りているらしい。
それなら、こっちも頭を下げて取り返すまで。
「閉園までに、ここを出ろ」
この先のルールは、善淵の占いを1回5,000円で買って手に入れる。管理人から物を買ってはいけない。人間の金は、ここでは通じないから。
だったら、ただでもらえばいい。棒読みの泣き落としは、案外よく効く。
コメ欄の視聴者さんは、今夜もやさしい。胸の羽を赤く濡らしたオウムだけが、妙なことを言う。
「ここ
挨拶もそこそこに、画面の中の彼はチセの肩の後ろを見て言う。
「後ろの猿。寿命が尽きてる」
振り向くと、年寄りの猿がこちらへ額を打ちつけていた。一回につき一年、チセの寿命を借りているらしい。
それなら、こっちも頭を下げて取り返すまで。
「閉園までに、ここを出ろ」
この先のルールは、善淵の占いを1回5,000円で買って手に入れる。管理人から物を買ってはいけない。人間の金は、ここでは通じないから。
だったら、ただでもらえばいい。棒読みの泣き落としは、案外よく効く。
コメ欄の視聴者さんは、今夜もやさしい。胸の羽を赤く濡らしたオウムだけが、妙なことを言う。
「ここ
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