概要
毒は出ないが毒舌は出る。食レポ係と呼ばれた毒見役の、温かい食卓。
「被告人、オムレツ。罪状、毒物混入の疑い」
王宮毒見役ミレーユ、28歳。前世は食品メーカーの品質保証部。
この職について12年、一度も毒に当たったことはない。
それは自分が王国最後の防衛線として恐れられているから――と本人は信じている。
実際のところ、厨房の料理人たちは毎朝、彼女の「判決」に賭けている。
無罪か、完全無罪か、それとも執行猶予か。
見習いのティモは彼女の独り言を「名言」として書き留め、城門まで叫んで回る。
おかげで城内での呼び名は、毒見役ではなく「食レポ係」だ。
口の悪さは折り紙つき。
心の中の毒舌はたいてい心の中に収まるけれど、ときどき口からこぼれる。
こぼれるたびに、苦しい言い訳が一品増える。
「このババ……ババロアが食べたいなー」
そんな彼女がある日、下げられてき
王宮毒見役ミレーユ、28歳。前世は食品メーカーの品質保証部。
この職について12年、一度も毒に当たったことはない。
それは自分が王国最後の防衛線として恐れられているから――と本人は信じている。
実際のところ、厨房の料理人たちは毎朝、彼女の「判決」に賭けている。
無罪か、完全無罪か、それとも執行猶予か。
見習いのティモは彼女の独り言を「名言」として書き留め、城門まで叫んで回る。
おかげで城内での呼び名は、毒見役ではなく「食レポ係」だ。
口の悪さは折り紙つき。
心の中の毒舌はたいてい心の中に収まるけれど、ときどき口からこぼれる。
こぼれるたびに、苦しい言い訳が一品増える。
「このババ……ババロアが食べたいなー」
そんな彼女がある日、下げられてき
おすすめレビュー
書かれたレビューはまだありません
この小説の魅力を、あなたの言葉で伝えてみませんか?