主人公が瀬戸くんの靴下の「穴」を見つけてから、それを誰にも見られないよう二時間も守り続けるところがけなげだけれど笑いを誘います。恋する相手の小さな恥ずかしさを、自分だけが知っている秘密として抱える視線が妙に生々しく、最後にその視線が自分自身へ戻ってくる一文が鮮やかです。「穴」という小さなモチーフだけで、主人公の恋心と可笑しさを同時に残す短編です。
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