概要
「神が救わぬ、聖女が来ないというのなら。私が聖女になってやる!」
「判決。聖女 朱玉麟を火刑に処す」
その言葉を聞いて、玉麟は美しく微笑んだ。
玉麟は大明皇国に住むごく普通の村娘。
五十年に及ぶカディール帝国との戦争で、国土は荒れ果て、蹂躙された人々は世を救う聖女の到来を待っていた。
「神が救わぬというのなら、聖女が来ないというのなら。私が聖女になってやる……!」
持ち前の知恵とハッタリ、そして狂気とも言える度胸で『神託』を演じ始めた玉麟。
彼女の『虚妄』を本気で信じ込む忠実すぎる狂信的騎士・玄礼を従え、腐敗した皇国と強大な帝国が渦巻く乱世へと躍り出る。
敵国を退け、祖国を奪還した彼女の手腕は、すべて偽りだったのか?
そして──英雄と崇められた『聖女』は、なぜ最期に火刑台で微笑んだのか?
虚妄から始まる、一人の少女の波乱万丈なる中華ファ
その言葉を聞いて、玉麟は美しく微笑んだ。
玉麟は大明皇国に住むごく普通の村娘。
五十年に及ぶカディール帝国との戦争で、国土は荒れ果て、蹂躙された人々は世を救う聖女の到来を待っていた。
「神が救わぬというのなら、聖女が来ないというのなら。私が聖女になってやる……!」
持ち前の知恵とハッタリ、そして狂気とも言える度胸で『神託』を演じ始めた玉麟。
彼女の『虚妄』を本気で信じ込む忠実すぎる狂信的騎士・玄礼を従え、腐敗した皇国と強大な帝国が渦巻く乱世へと躍り出る。
敵国を退け、祖国を奪還した彼女の手腕は、すべて偽りだったのか?
そして──英雄と崇められた『聖女』は、なぜ最期に火刑台で微笑んだのか?
虚妄から始まる、一人の少女の波乱万丈なる中華ファ
おすすめレビュー
新着おすすめレビュー
- ★★★ Excellent!!!祈るのをやめた村娘が、嘘で聖女になる中華戦記
第5話までを拝読しました。占領下の村で老婆の代わりに地に額をつけ、侵略者を讃える挨拶を口にさせられた玉麟が、その夜に村を焼かれ、祭りの花火と劇の衣装で「私が聖女になってやる」と屋根の上から叫ぶ第1話の勢いにまず引き込まれました。うろ覚えの劇の台詞がそのまま神託になり、火刑台で微笑む結末を史書の一節として先に示してしまう構成が大胆で、彼女の嘘がどこまで膨らみ、どこで剥がれるのかを最初から読者に握らせています。第3話で玄礼に斬られた敵兵の前で、祈りの言葉を知らないまま泣いてしまった涙が「なんと慈悲深き」と受け取られる場面のように、本人の弱さが周囲の信仰に書き換えられていく皮肉が何度も効いていて、…続きを読む