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概要
伯爵の手紙がすべて。「外」を知らない侍女長の前に、異国の王子が現れる。
伯爵家の塩貿易を管理する『サーレ公館』。主である伯爵の姿を見た者は一人としておらず、届くのは時折投函される命令の手紙だけ。「お前は四十八歳だ」――そう手紙に書かれていれば、そう信じるしかない。無意味な作業とありもしない規則に縛られ、感情を殺して生きてきた侍女長マルグリットの前に、ある日、遠方の国から王子ガスパールが現れる。閉ざされた館に吹き込む、外の世界の風――救済か、それとも破滅か。
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