概要
何でも元通りにできる修理屋が、元通りにしてはいけない王都を起こした。
「直せ」
王城の魔導砲を直すよう命じられた、四十八歳の修理屋ダリオ。
彼の力《再起動》は、触れた物を「最初に完成した時の状態」へ戻せる。
砲身の亀裂も、歪んだ固定環も直せる。
けれど、同じ無茶な使い方を続けるなら、元へ戻したところで次に壊れる場所が変わるだけだ。
「直せます。でも、直しません」
命令を拒み、二十六年勤めた王立工房を追われたダリオが、砂嵐の中で見つけたのは、四百二十七年眠っていた天空王都ヴァレムだった。
止まった給水設備。
誰もいない市場。
沈黙した浮遊機関。
そして、昔の王都をそのまま復元しようとする管理機構。
ダリオは壊れた物を次々と元へ戻していく――はずだった。
ところが人が住み始めると、四百年前の「正解」は今の暮らしと噛み合わない。
噴水より共同水場が要る
王城の魔導砲を直すよう命じられた、四十八歳の修理屋ダリオ。
彼の力《再起動》は、触れた物を「最初に完成した時の状態」へ戻せる。
砲身の亀裂も、歪んだ固定環も直せる。
けれど、同じ無茶な使い方を続けるなら、元へ戻したところで次に壊れる場所が変わるだけだ。
「直せます。でも、直しません」
命令を拒み、二十六年勤めた王立工房を追われたダリオが、砂嵐の中で見つけたのは、四百二十七年眠っていた天空王都ヴァレムだった。
止まった給水設備。
誰もいない市場。
沈黙した浮遊機関。
そして、昔の王都をそのまま復元しようとする管理機構。
ダリオは壊れた物を次々と元へ戻していく――はずだった。
ところが人が住み始めると、四百年前の「正解」は今の暮らしと噛み合わない。
噴水より共同水場が要る
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