• 現代ファンタジー
  • 異世界ファンタジー

映画のチャプターを見てストーリー作りの研究

ストーリーの展開には人が程よく感じるバランスがあるというのを聞いたことがあります。起承転結や序破急、三幕構成というものがそれにあたると思いますが、今回、ある映画のDVDを参考に物語内の分配バランスを調べてみました。

多くのハリウッド映画は、90分から120分の映画の「序」にあたる部分を20~25分に収めているそうで、【序・破・急】のバランスは、1:2:1 または、1:3:1 の感じで収まっているらしいです。

本当にそうなのか、あるSFアクション映画のDVDを分析してみました。
(DVDのチャプターと時間表記画面を見れば場面展開と時間は容易に調べられます)
参考にした映画のチャプターは19個でしたが19個目はエンディングクレジットだったので18個のチャプターとして考えました。

物語の展開は下のようなものでした。
1、ある重要な場所が襲撃を受ける
2、登場人物の紹介的な展開
3、敵にあたる人物の登場と事件が起こりそうな気配
4、主人公が事件と関わる(同時に理由等、背景の描写)
5、ある方法を使っての襲撃犯の特定
※起きた事件の容疑者を捕らえに向かうまで。
ここまでが19分ほどでした。

6、襲撃犯を捕らえるが、事件に大きな陰謀がある気配を感じさせる
7、主人公側のリーダーが捕らえられ、主人公たちも襲撃を受けて逃げる
8、敵の全容が明らかになる
9、敵の企みが動き始めるのと、敵の秘密兵器的なモノの登場
10、主人公たちに意見の食い違い等の問題点が出て来る
11、追ってきた敵との戦いを仲間が協力して危機を脱する
12、敵の目的がわかり、実行の準備が進められる
13、主人公たちが敵の基地に向かう
※容疑者を捕まえてから、いろいろあって敵の基地のそばまでやってきました。
ここまでが約100分。内容は80分でストーリーの60%

14、敵の作戦が開始され始める
15、主人公と強敵との戦い
16、他の登場人物たちの危機
17、仲間に犠牲者が出しつつも敵のボスを倒して脱出
18、主人公側の犠牲者に対しのエピローグ的な流れからエンディングへ
※敵の基地に侵入して対決、謎解き等、エピローグまで。
ここまで120分。内容はストーリー分配の20%。

こんな感じになりました。
大まかな計算ですが、120分の内容に対してチャプターは18個
120÷18=6.6666… 
平均計算だとチャプター1個は約7分近くとなりますが、各チャプターの時間ごとに若干の違いがありました。
少ないチャプターで3分程度。多いチャプターで10~13分程度と差がありました。(アクションシーンなど映画としての見せ場が多いチャプター)
多くのチャプターは5~6分程度でした。
3分程度の時間の短いチャプターは、直前のチャプターのつながり的な展開になっている場合でした。

大まかな割合は、
序(・チャプター1~5(約20分)ストーリー分配1/4
急・チャプター6~13(約80分)ストーリー分配2/4
破・チャプター14~18(約20分)ストーリー分配1/4

チャプターの最小(3分程)と最大(12分程)との約4倍の時間差があり、それはアクションシーン等の見せ場に費やされていました。(【急】と【破】の見せ場になる部分でした)
ストーリーの展開は、全体の1/18ごとに物語の進展があり、ひとつのチャプターの時間差は、序、急、破 の時間分配の都合で編集調整されている可能性があると思われます。

これが一概に小説にあてはまるかどうかは、わかりませんが、物語を作り上げる際にの参考にしていこうと思います。

コメント

コメントの投稿にはユーザー登録(無料)が必要です。もしくは、ログイン
投稿する