GWに入り、時間に余裕ができていくつかの小説投稿サイトを拝見しました。
その中で個人的に若干気になったのが、生活のため無理を押して重労働に従事し続け身体をこわした妊婦が出産を敢行する話、それから正義感溢れるたくましい主人公が、コソ泥を犯した子どもをしばき倒す(愛の鞭、というのでしょうか……)話が、ともに非常に感動的な形で描かれていた作品でした。
「昭和」の時代、このような作品はテレビでも漫画でも児童文学でも、あちこちに溢れていました。自分の恥をさらしますが、子ども時代、そういったものに単純に感化された私は、こともあろうに、小さな過失をおかした年下の子をしばき倒したことがありました。大人からは通り一遍の注意をされただけで、うやむやで終わってしまいました。
たとえ子ども同士でも、強い立場の者が弱い者に手を上げるのは、最低です。また、母体保護・無痛分娩を否定する母性神話のようなもの(出産=おなかを痛め、命をかけてナンボ)が多くの女性を苦しめている現状があります。
フィクションの世界にむやみにリアルを持ち込むのは野暮の骨頂だとは思います。しかし、自分が書いているものが、弱い立場の人々をさらに追い詰めることになってはいないか、折に触れて省みなければと感じ始めています。
自分の書いたものが社会矛盾を追認したり、人権侵害(ルッキズム等々)を助長してはいないか。直面する問題を解決するのに、弱い立場の人に当然のように努力することを求め、それができないのは自己責任だというように読み取られてしまうような内容になっていまいか。
カクヨム活動のスタートがオンラインゲームの二次創作だった関係で、この間いくつか部活動ネタを書き散らしています。私は、日本の学校(特に中高)の教員が部活動の顧問をさせられている――長時間無償労働、専門外かつ過重責任を負わされる労働を強いられている現状は、絶対に許されないことだと考えています。
このへんのことを狸たちに助けてもらいながら、いつの日か作品に落とし込んでいきたいと常々考えてはいるのですが、あまりの力不足にただ茫然としております。
まとまらない文章で、すみません。