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クリスマスイブ小話🎄#聖女殺しの恋【連載再開】

 今日はクリスマスイブですね。メリークリスマス! 幽八花あかねです。

 はい、さっそく本題です。『聖女殺しの恋』についてのお知らせです。

 1・ブラッシュアップ完了のご報告
 2・第50話の内容編集について
 3・連載再開(第二部)について
 4・今年のクリスマスイブ小話
 5・昨年のクリスマスイブ会話劇(再掲)


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 1・ブラッシュアップ完了のご報告

 以前の近況ノートでもお知らせしたのですが、カクヨムコンを機に進めていたブラッシュアップ(改稿)作業が完了いたしました! 今度は番外編の改稿も済んでおります。

 どこが変わったのか、どんなシーンが増えたのかについては前の記事で書いておりますので、気になる方はそちらをご参照くださいませ。

(こちら、近況ノートのリンクです!)
 https://kakuyomu.jp/users/yuyake-akane/news/16817330650904665352

 本編の方で18000文字分の新規シーン追加、番外編は第49話に1000文字ほど加筆、第50話が3000文字ほどの新規エピソードとなっています。

 読み返しの際など、お楽しみいただけますと嬉しいです!


 2・第50話の内容編集について

 上の方でもちょっと書いたのですが、第50話の中身が新規エピソードになっております。
(元々は、おまけ・あとがき・第二部予告でした)

 その第50話を、このように更新いたしました!

 番外編
 三・聖女オフィーリアの手紙
 「親愛なる母さまへ」

 イラリアに求婚されてから五年後の冬、オフィーリアが母に宛てて書いたお手紙です。オフィーリア、イラリア、ドラコが登場します。
(遠くにいる元貴族のあの人も話題に出てきます)

 番外編なので、未読でも本編を追うのに問題はないストーリーとなっておりますが、もし良ければお読みいただけると嬉しいです!

 なお、元々あった第二部予告は過去の近況ノートに。おまけの小話(昨年の聖夜祭SS)は、明日(2022年12月25日中に)この近況ノートの末尾に追加します。


 3・連載再開(第二部)について

 すでにお読みくださった方もいらっしゃるかと思います。お待たせいたしました!

 本日(12月24日)より、連載再開です。第二部スタートとなります。

 第一章は――【ベガリュタル王室の迷宮】

 オフィーリアは大学院一年生、イラリアは学院三年生に復学した頃の話です。詳しくは作品ページを見てきてくださいませ! 今後ともよろしくお願いいたします。

(こちら、作品ページのリンクです)

 https://kakuyomu.jp/works/16816927860092135238



 4・今年のクリスマスイブ小話

 さて、昨年は思いついたようにTwitterにあげていたクリスマスイブ小話ですが、今年は近況ノートに投稿します。
(前述の通り、昨年の分は明日、この近況ノートの末尾に更新します)

 今年のテーマは「お菓子の家」です。
 ゆるっとした話。では、どうぞ!


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 ――いつかの十二月のお話。

🎄2022年版クリスマスイブ小話🎄
 【🍪お菓子の家🏘】


「――お菓子の家を作りたい?」
「そうですそうです! 〝ヘクセンハウス〟って憧れだったんですよねぇ。絵本で見たことしかなくって。図に表すとこんな感じなんですけど」

 イラリアは興奮した様子で、私に一枚の紙を差し出した。肩に寄りかかってきた彼女の髪を撫でつつ、その資料に目を通す。

「……なるほど? クッキーで作る、小さな家なのね。裕福な平民が住むような形の家で」
「そうそう。ね、今年はこれを作りましょうよ〜! 聖夜祭当日は無理だとしても!」

 きらきらと輝く瞳で、イラリアは私をじっと見る。こうも可愛らしく請われたら、とてもじゃないが断れない。

「貴女が自分で準備すると言うなら、いいわ。キッチンや材料のことは、料理人とも話をつけることね。私も貴女も忙しいのだから、予定の管理もちゃんとして。……できる?」
「やってみせます! 下準備は私がしますけど、組み立ては一緒にしてくれますよね!?」
「ええ、貴女が望むなら」

 やったーー!! とはしゃぐ彼女を横目に、私は数年前のこの頃に想いを馳せる。彼女からもらったドレスを着るか着ないか、ものすごく悩んだものだ。
 あれから、いろいろあって……。こうしてみると、とても懐かしい。


 十二月某日。私とイラリアは、ふたり並んでキッチンに立っていた。彼女の希望により、纏っているのはメイドの衣装だ。彼女曰く、メイド服は「萌える」らしい。

「はい! クッキーはできております。フィフィと、うふふっ、共同作業をしますのは、お菓子の家の組み立てです」
「すでに楽しそうで良かったわ。何をすればいいのかしら」
「まずは家の形を作ります! それから飾り付けです。私が言った通りに、クッキーを支えたり、アイシングを絞ったりしてください」
「わかったわ。頑張る」

 多少の不安を感じつつも、私は彼女に頷いた。言われるがままにクッキーを支え――

「……わざとじゃないわよね? やたらと貴女と肌が触れ合うのだけれど」
「半分くらい、わざとで! あとの半分は、事故です! ああぁ、ぐらついてるー!」
「意外と大変ね」
「声が全然大変そうじゃない! きゃあ! 煙突が取れた!」
「にぎやかね。……うふふっ、楽しい」
「フィフィったら、楽しいと思うタイミング変じゃないですか!?」
「貴女に言われたくないわ――」

 と、わいわいキャーキャー言いながら、クッキーを家の形に組み立てて。

「やっと家の形になりました」
「なかなか上出来じゃない? 頑張ったわね、ラーリィ」
「ぐっ、そう言われただけで喜べる私、我ながらチョロイン……!」
「本当にチョロリアよね」

 色付きのアイシングとクッキーで、さらに飾りを作っていく。イラリアの前世の世界にいた妖精〝サンタ〟や、真っ白な雪だるま、緑色のもみの木。お菓子の家の屋根や窓も、キャンディーで彩って――……。

「やぁあっと、できましたーー!!」
「できたわね。可愛いわ」
「一時は心折れかけたけど、なんとか前世での憧れを、またひとつ叶えられて……! ありがとうございます。フィフィ」
「私も楽しかったわ。ありがとう。イラリア。……これ、どうやって食べるの?」
「バラバラにして食べますよー。しばらくは飾っておきましょうね。ふふ、ドラコたちも喜びそう」
「そうね」

 異世界にいた頃は病弱で、やりたくてもできなかったことがたくさんあったイラリア。そんな彼女の望みを、私はすべて叶えてやりたいと思う。もっともっと幸せにしてしまいたいと思う。

「来年は、何をしましょうかね」
「あら。フィフィから、そう言ってくれるのは珍しいですね」
「ただの気まぐれよ」

 ぱちり、彼女と目が合う。

「――フィフィ姉さま。あの……」
「ええ。いいわ」

 お菓子の家づくりを終えた達成感や高揚感に乗せられて、彼女の無言の求めを汲み取って……私はイラリアにキスをした。

「来年じゃなくても、今日でも、明日でも」

 そしてもう一度、角度を変えて唇を重ねる。

 クッキーの味見や、余ったキャンディーのつまみ食いをしていたからだろう。その触れ合いは、甘かった。


 ――後ほど、お菓子の家は、リスノワーリュ家のみんなでいただいた。楽しく、美味しく。にこにこの笑顔で。

 ある聖夜祭の話【お菓子の家】Fin


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 ……――いかがでしたでしょうか?

 ゆるーっとした冬のお話でした。今後もたまには、こういったイベント小話や、日常のお話を書いていきたいなぁと思っています。



 そういうわけで、クリスマスイブ小話と、第二部スタートのお知らせでした。

 カクヨムコンの開催期間は、できるだけ更新出来るように頑張ってまいります。応援よろしくお願いいたします。

 今回の記事はこのあたりで。ここまでお読みくださいまして、ありがとうございました。では、また!


 2022年12月24日 幽八花あかね




 ※以下、2022年12月25日更新


 5・昨年のクリスマスイブ会話劇(再掲)
 (旧版の第50話から引っ越したエピソード)


🎄2021年版クリスマスイブ会話劇🎄
 【🎅さんたこす🎅】


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イラリア
「フィフィ姉さま。今日の聖夜祭ってお城に行くんですか?」
オフィーリア
「そうね。国王陛下から招待状が来ているもの」
イラリア
(ふたりきりで過ごしたかったのになあ。フィフィ姉さま、今日も世界一かわいい〜。誰にも見せたくないな。独り占めしたかったなぁ)
オフィーリア
「……もしかして、行きたくない?」
イラリア
(はっ! 心の声バレた!?)
「いえ別に。そんなことより私、姉さまにサンタコス着せてみたい!(話すり替え〜)」
オフィーリア
「さんたこす?」
イラリア
(あ、きょとんとしてる。可愛い〜好き〜〜っ! そっか、この世界サンタいないのか)
「そうそう、サンタコス。サンタっていうのは聖夜祭にまつわる精霊なんですけど、せっかく綺麗なドレス(?)ができたので、姉さまにぜひ着てほしくって」
オフィーリア
「なら、いいわよ。可愛い妹の頼みですもの。それを着て王城に行くわね」
イラリア
「ありがとうフィフィ姉さま! 大好き!!」
(やったぁ! ぐへへへ)
 ……着替え中……
オフィーリア(サンタコスver)
「ちょっとイラリア!」
イラリア
「??」
(かわいい。かわいい。かわいい……!)
オフィーリア
「なにこの短いスカートは?! 信じられない。この変態!」
イラリア
(きゃ〜! 変態って言われちゃった♡ 嬉しい大好き!!)
「はい、変態です♡ 姉さま、|この格好《ミニスカサンタコス》で王城に行くんです?」
オフィーリア
「行けるわけないでしょ。こんな破廉恥な格好で!」
イラリア
「じゃ、お城に行くのはやめましょう。私とふたりきりでラブラブしてくださいね」
オフィーリア
「嫌よ」
イラリア
「じゃあ、わかりました。姉さまがお城に行くなら、私がサンタコスを着て、ついていきます!」
オフィーリア
「駄目に決まってるでしょ! 何言ってるの」
イラリア
「姉さまは普通のドレスに着替えて構いません。私だけサンタコスです。何か問題でも?」
オフィーリア
「ええ、駄目よ。貴女にサンタコスは着させない」
イラリア
「なんでですか?」
オフィーリア
「それは――…………っ」
イラリア
「姉さま、なんでー?(にこにこにこ)」
オフィーリア
「……からよ」
イラリア
「ん? なんて?」
オフィーリア
「貴女の生脚を! 美脚を見ていいのは私だけだからよ! もう、言わせないでっ」
イラリア
「えへへへっ、へへ(デレデレ)」
オフィーリア
「ニヤニヤするのはやめなさい。はしたない……って、どうして服を脱ぎだすの!?」
イラリア
「姉さまが可愛いので、イチャイチャしたくなりました♡」
オフィーリア
「いや、ちょっと待ってイラリア! 聖夜祭に遅――」
 ――数時間後
オフィーリア
「イラリアのバカ! 変態! また登城できなかった! 貴女のせいで!」
イラリア
(にこにこにこにこ♡♡)
オフィーリア
「そんなに可愛くにこにこしないでっ! まったくもう!! もう〜!」
 オフィーリアとイラリアのいちゃいちゃライフはこれからも続く――……


 ❅ ❅ ❅


 ではでは、昨日より連載再開しております!
 カクヨムコンにも参戦しておりますので、どうぞ応援よろしくお願いいたします。

 https://kakuyomu.jp/works/16816927860092135238


 2022年12月25日 幽八花あかね

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