主にWeb小説をよく読まれる方は、私の小説を『読みにくいなぁ』と思われるかも知れません。
何故? と問われれば、それは文章内の『空白行』がほぼ挿入されおらず、全体的に文字がギッシリと詰まった印象を与えているからです。
私自身、Twitterで発言する時や、自分のWebサイトを作る時などは、適宜行間を空けています。ではどうして、小説ではそうしないのか。これには理由があります。
まず、私の小説はWebへの投稿を前提に書かれたものではなく、縦書きの電子書籍として加工する事を目的として書かれているから、という事です。
縦型の画面に、縦書きの文章を表示させた場合、空白行だらけだとスッカスカな印象になって、間抜けに見えてしまうんですよ。しかし、これが横書きの文章になると、空白行なしだと『文章の節目』が分かりづらく、読み難くなります。此処に、縦書きと横書きの大きな違いがある訳です。
そして、Web上の文章は、ほぼすべてが横書きで描かれています。だから、空白行が多く含まれている方が『読みやすい』のです。
――なら、投稿する前に行間を空けたら良いのでは?
いや、後から文章を見直して、行間空けてくのって、メッチャ大変なんですよ。
それに、空白行を多用してしまうと、文章内に於ける『強調表現』がほぼ無効になってしまう危険があります。
プラス、空白行の多い文章は読みやすい分、『流し読みをされやすい』というデメリットも抱えているので、内容をしっかり読んで欲しいと考える作者としては、ちょっと二の足を踏んじゃうんですよね。
という訳で、『読みにくい』と評される事が分かっているのに、敢えて縦書きの作法に拘る理由について、ザックリ纏めてみました。
行間空ける派の皆さんにケンカを売る訳ではありませんが、ご理解を頂ければ幸いで御座います。