2月は仕事が忙しい時期でカクヨムから少し離れていたんですが、たまたま一息つけた時にカクヨムを見たらお題に合わせた4000文字までの短編をちょうど募集していて、現実逃避もしたかったし、4000文字までだったら書けるかもしれないと思って筆を取ったのがきっかけです。KACって毎年やってたんですね。知らなかったです。
実際には2000文字前後のちょうど書きやすい長さの話を続けることになりました。
今回の10作だけじゃなくて、思いついた時にこの『セオと僕の』シリーズは続きを書いていきたい。それなのでどういうことを考えながら書いていたのか、忘れないようにここに書いておきます。
セオと僕のおうち時間
https://kakuyomu.jp/works/16816452219018620942
この頃ウマ娘をやり始めていて、こんな風に無条件に女の子に慕われるのって楽しいんじゃないかって思ったんです。あと、理想的な未来ってどんなだろうと思って書きました。せっかく世界観や登場人物を考えたので後のお題も同じシリーズで書いていこうと決めていました。SFだったらどんなお題でも熟せるのではという考えもありました。
セオと僕の走る
https://kakuyomu.jp/works/16816452219039799268
いきなりお題『走る』って言われて困りました。主人公もセオも走るタイプではないと思っていたので。なので、走るから連想された犬を登場させました。この世界の人間はみんな人間を嫌っているので、お互いに名乗ることもしないと考えた時、このシリーズでは人間たちの名前は書かない。ロボットや犬の名前は書くけれど。と決めました。
セオと僕の直観
https://kakuyomu.jp/works/16816452219079238079
この時代の人間は労働からは解放されていてほしいと思っていました。この辺りでは世界観を考え始めてから数日経ってるのでだいぶ妄想が広がっていました。ロボットネットワークに管理されて生かされる人類はディストピアっぽいけど、それでどこが悪いの? これが理想郷だよ! って考えてました。
セオと僕のホラー
https://kakuyomu.jp/works/16816452219131812656
この世界のロボットたちに心や感情はあるのか? 彼らに心や感情は無いと主人公は考えています。心や感情は無いけれど、まるでそれがあるかのように振る舞っている。言ってみれば全部が嘘なんです。だからセオが怖がっているのも、ロボットの反乱を予感させるようなことを言ってみたのも全部嘘ってことです。
セオと僕のスマホ
https://kakuyomu.jp/works/16816452219167230019
商店街に人間の女性がいてセオと交流があるというのは初期から考えていた設定でしたが、何のお店の人なのかはこのお題で決まりました。五百年後の世界にスマホがあるってどういう状況なんだって考えるのはちょっと骨が折れました。予定外に主人公の母親の話も出てきました。
セオの私と読者と仲間たち
https://kakuyomu.jp/works/16816452219200181566
このお題は困りました。だって主人公は「私」って言わないし、仲間なんて縁遠いのです。しょうがないのでセオを主人公に変更しました。仲間を登場させるためにゲームの話にして、読者を登場させるためにセオが小説を書いているという風にしました。『本田鹿の子の本棚』みたいなイメージも少し持っていました。
セオと僕の二十一回目
https://kakuyomu.jp/works/16816452219259641680
このシリーズを考えている時、「ずっと真夜中でいいのに」の「奥底に眠るルーツ」をよく聞いてたので、絶対にお風呂に入る話は書きたかったのです。なのでお題に関係なく前半を書きました。父親はみんな自分の娘が世界一なんだと思っている、みたいなことを考えてたので後半はそんな感じになりました。二人が一緒に暮らし始めて二十年なんだっていうのはこのお題のおかげで決まりました。
セオと僕の尊い
https://kakuyomu.jp/works/16816452219294994761
禁止ワードの話は、主人公とセオが出会う話を考えてた時に考えてたことでした。結局その話は書かなかったんですけど。ただしこの話の段階で禁止ワードを解除するかどうかは迷いました。『尊い』のおかげで禁止ワードを乗り越え解除する必要がなくなったねという終わらせ方もあるかなと。でもここで解除しなかったら、今後解除するタイミング無いなと思ったので考え直しました。
セオのソロ飲み会
https://kakuyomu.jp/works/16816452219327956093
主人公とセオの二人が揃った時点でソロじゃないんですよね。なので、今回もセオだけの話になりました。セオが主人公の時、地の文は書きづらい。本当は心がないロボットだから。というわけで台詞だけの回にしました。自分がバックアップで本物じゃないって理解したセオたちは、自分たちに未来は無いと悟って、パートナーのことを本物のセオに託して眠りにつきます。もちろん二度と起こされることはないのです。
セオと僕のゴール
https://kakuyomu.jp/works/16816452219385234679
『セオと僕の』シリーズはこれで終わりにするつもりは全くないので、最後のお題の時には日常の話にしようと決めてました。そうすればまだ二人の生活も世界も続くんだって思えると思うので。この川のモデルは静岡の安倍川です。