なんだったかの詩で、目の見えない人が目の見える人に「見えるって、どんなん？」と聞いたそうだ。そして、目の見える人は答えられなかった……、という詩だったと思うが、そのときふと「ああ、この盲人は見る目があるなぁ」と感心してしまった。使ってみれば不思議な表現で「見る目がある」や「聞く耳を持たない」などちょっと考えれば「見ない目って何？」「聞かない耳って何？」とすぐに思いつきそうなものだ。それを敢えて使うところに、言い回しの面白さがあるのだろう。自分には
見る目があるのか、聞く耳があるのか。ちょっとした心がけだが、気を付けていきたい。