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先日の事、私には歳のそう離れていない兄がいた。
享年63歳、彼は独身で一度も結婚などしたことのない人だった。
特に優れた所は無く、そして劣っていたわけでもない。
だが彼には人とかかわるのが苦手な部分があった。
今ではニートとかコミュ障とかいわれているが。
私は兄とはそう臆することもなく交流していた。

彼の趣味は物を作る事、最近では模型製作が主な趣味だった。
旅行などはほとんどせず
車の運転はするが、ほとんどが好きな模型製作やアニメのビデオを借りに行くために車を使用していた。

突然の事だった、彼が入院したと聞いた
家族の話だと、もう長くは無い
心臓があまり機能していないと言った。
先日も彼と話をしたのに、入院するとは思わなかった。
そして数日後彼は退院してきた、その顔は少しやつれたようだったが
まさかその日に亡くなるとは思ってもみなかった。

死因は心臓から来る腎機能障害、そして心筋梗塞による突然死。
食事を摂っていたと言う、家族の話
椅子に座っていたが、そのまま眠るように亡くなったと言う。
たった2時間前には話をしていた人が死んだと言う知らせ。

今は彼の遺品をゆっくりと片付けて行こうと思う。

歳を取ると多くなって行く、いつの間にか自分と言う存在も
彼のように最後を迎えるのだろう。

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