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「気持ち悪さ」について

前に相互さんの近況ノートにも書いたことなので、ご存知の方にとっては重複することになります。その場合はご容赦ください。
あ、あと、生意気なことを書くので先に謝っておきます。
ごめんなさい。

Twitter(X)で、とある男性ユーザーさんが「男性作家がやると、たとえリアルでも気持ち悪くなる描写がある」と発言されていて、あるあるーと思ってちょっとその話をしたんですよね。
あるんですよ、気持ち悪くなることw
例えば、有名な文豪である谷崎潤一郎と川端康成と田山花袋。
私、この三人のことはリスペクトしながらも、作品に気持ち悪さを感じます。
特に女性についての描写に。
エロかったり不道徳だったりただの日常の一部で興味が惹かれづらいものだったり、そういうことをきれいな文章で美しくまとめたものを彼ら三人もきっちり書いているわけです。
なのに気持ち悪さを感じる。
例を挙げると

https://kakuyomu.jp/works/16817330652652846564/episodes/16817330652652853035
痴人の愛 谷崎潤一郎

↑これですね。
ナオミの描写がヤバキモだと思います……。
リスペクトはしてますよ。でも気持ち悪い。
それでいいんです。
私たちが書く場合にも、その気持ち悪さを忌避しなくていいんじゃないかなぁ。
必要なら。
あえて気持ち悪さを前面に出して緩急をつける役割を持たせるとか、アリだと思います。
上手に使わないと「きっしょ!きっしょーっ!いらんわこんな描写!」と思われる可能性もありますがw
ちなみに、女性作家でも気持ち悪い描写はうまいことしないと失敗すると思っています。
はい、「気持ち悪さ」についての持論でした。

話は変わりますが、何となく思い付きで童話ちっくな昔話を書き始めました。
初めて書くモノだし、完結させられるかわかりませんが……
できたら投稿したいと思います。

ではみなさま、ごきげんよう。

6件のコメント

  • ちょっと興味が湧いて読んでますけど……すごいですね。
    キモいというか、視点がもはや変態のそれですねw
    しかし、面白い、グイグイ来るw

    恐らく当時の男の心境(たぶん女のそれも)というものが現代のそれと大分違う為に起こる、普通のつもりがナチュラルにキモい、という状態なのでしょうけど、本人に一切悪気というか悪意がない分余計にキモさが際立っていて、そこが「こいつキモいけどもうちょっと見てみよう」という怖いもの見たさにも似た感情を励起するのでしょうかね✨

    ブンゴーのキモさというのは毒の味っスね。たまに味わうとなんとも言えない珍味となりうる。連続で食ってるとちょっと休憩したくなるけど、ちょっと間を置くとまた食べたくなる……
    いい物語を教わりました。有名どころを一切押さえていないもの書きなものでw💦
    今後も、お勧めありましたら教えてください。
    こういうちょっと古い作品の方が私の肌にあうのかもしれませんね✨
  • えっと、田山は真性の変態なので……。気持ち悪いこと前提のおひとかと。そもそも私小説という日本独特のそれが気持ち悪かったりと。つまりブンガクを目指される皆様は、堂々と自分の歪みを文字にして公開していくのが、王道。突き抜けちゃってください。そんな渾身の作品を楽しみにしておりまつ。
  • >天川さん
    谷崎潤一郎をお気に召したようで何よりですw
    そうですね、当時の男性の、現代とは違う部分ですよね。
    それを何というかこう、美麗な感じ?で書いているわけです。
    でも気持ち悪さは残る。
    それがクセになる感じをわかっていただけてよかったですww

    他に何かあったかなぁ……
    逆のだと高村光太郎の「智恵子の半生」とかだけど……
    めっちゃストイックな感じなので。
    私もあまり知識がある方ではないのでアレですが、本当にやべえ文章(内容だけじゃなくて)は野坂昭如だと思ってます。
    あ、村上春樹の「ノルウェイの森」は気持ち悪いですよ!
    あれも、何かこうちょっと文章にしづらいことを比喩や暗喩、春樹文体をこれでもかと用いてきれいに表現しているモノなので。
    私は大好きですが、世間ではよく嫌われていますww

    >卯月さん
    真性の変態www
    確かに「少女病」とか、もうタイトルからして変態ちっくですものねw
    そうそう、私小説気持ち悪い。
    どんだけ美辞麗句を並べ立てたところで、気持ち悪さが残る。
    その美しい文章とのギャップがいいのかもしれないですw

    なるほど、「自分の歪みを文学に」ですか。
    うまいこと言うなぁ。さすが卯月さん。
    王道は突き抜けた方がいいですよね!
    何か歪みを書く流れになってますけど、童話風昔話とか超後回しで、まずは「花は、咲う。」の加筆修正をがんばりたいと思いますorz
  • あ、そうだ、書き忘れてましたが、私ちょっと前まで「谷崎潤一郎と川端康成は嫌い」って言ってたんですよ。
    読んでると気持ち悪さが先行してしまって。
    でも何度も読みたくなるので、「あ、私こいつら好きなんだな」と気付きましたw
  • 野坂昭如は、『蛍の墓』のジブリアニメしか知りませんけど、原作者のヤバさは方々で語られていますねw
    実際私は、アニメの方も感動はすれど共感は一切無い、という感想だったもので、世間であれが好まれているということに少しズレのようなものを感じていたんですけど、野坂氏本人もイイハナシとして書いた訳じゃないというのを聞いて酷く納得したのを覚えております。

    もしかしたら世間の評価も純粋な感動ではなく『毒の味』としての評価なのかもしれませんね✨
  • アニメの火垂るの墓って、子供の頃に見たのと大人になってから見るのと、感想がだいぶ変わるらしいんですよね。
    大人になってからだと、妹の節子が死んだのは主人公の清太のわがままのせいではないかと思えてくるって。
    (私は見たことないんですが)
    実際、野坂昭如本人は、栄養失調で亡くした妹への贖罪で書いたと言っていたみたいですね。
    って、そういう内容もまあやべえというか濃いっちゃ濃いんですけどそーじゃなくて、文章がね……けっこうね……
    太宰治も真っ青の助詞と読点のなさ。
    よけいな文字は一字も書かないという意図が見えます。
    あれ怖いんですよ。
    まあ、あの内容ならその書き方がいいとは思います。
    ジブリはよくアニメにしたなぁ……。
    原作には当てはまりませんが、アニメの、毒の味としての評価はあると思います。
    「ジブリ」という主にファンタジーやSF世界、かわいらしい恋愛話なんかを描いてきた会社が手掛けた、悲惨な戦争体験ストーリーなので。
    私には、節子の頬があんなにふっくらしていたなんて思えません。
    でも視覚に作用するアニメではかわいらしく描かれる。
    そのあたりは純文学ちっくですよねー。

    ちなみに原作だと、清太が節子にほんの少しだけ欲情するシーンがあります。
    でも、ストレートには書かれていなかったはず。
    (すみません、手元になくて確認できないんですが)
    原作は決して純文学とはいえないけど、私はそこだけ純文学ちっくだなと勝手に思ってますw
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