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ジブンガタリ 後編③

 ジブンガタリも今日できっと最後の、後編③です。

「ふつおたはいりません!」
 も第一部をカクヨムで投稿した時はそれほど伸びなかったと思います。

 ただ第二部、第三部と投稿していく中で徐々にコメントも増え、PV数も増えていきました。
 二部の終わりから、第三部の流れがふつおたの中の展開で一番残酷で、一番好きで、ここを受け入れられたことは凄く嬉しかったです。……一番残酷なのは第四部? 毎回毎回つらい目にあわせた気がします。ごめんなさい、よしおかんと稀莉ちゃん。二人が頑張ってくれました、ありがとう。

 第三部でもそれなりの手ごたえを掴んだつもりでしたが、カクヨムコンでは最後まで残ることができず、当然書籍化の話もない。
 それなら自分で、このふつおたの小説を一冊の本にしてみたいな~となんとなく思っていました。友人と同人を出したこともあったので、なんとなくコミティアの雰囲気もわかり、印刷所に持っていけばどうにかなるだろう、そう思っていました。
 
 そんな、ぼんやりとした夢を抱いていた時、私は知ってしまったのです。

 ――声優さんのラジオを題材にしたラノベが出ると。

 ふつおたも電撃大賞に応募したこともあったので、あの時自分が通らず、同じ題材を小説にした作品が本になることが、今だから言いますが、めちゃくちゃに悔しかったです。
 ……二番煎じになりたくない。

 ただ悔しさが悔しいと嘆くだけで終わらないのが、我ながら良いこと。
 同じような題材の作品が電撃さんでは書籍化されることはないだろう。なら、自分で書籍化してしまえ!とその悔しさをエネルギーに、先に一冊の本にしたいという、ただの意地のために同人で「ふつおたはいりません!」を本に出すことにしました。

 コミティアに応募し、さっそく本づくりに取り掛かりました。
 本にするなら、表紙イラストをつけたい! 同人誌にする上で1番重要なこと。
  
 そう思い、年の差百合のイラストを頼むなら私の大好きな作品である「三日月のカルテ」を描いた「七坂なな」先生しかいない!と思い、メールし、快く引き受けていただきました。
 七坂先生に奏絵と稀莉を描いていただいたおかげで、一気に作品世界が広がりました。第5部まで同人活動にご協力いただき、またイラストだけでなくファンアートやたくさん宣伝してくれ、感謝してもしきれません。本当にありがとうございました。

 ちなみに1巻を出そうと思っていたコミティアはサークル落選しました💦
 すごく焦りましたが、七坂先生のサークルと、友人たちと出していた脚本のサークルに委託という形で置いていただきました。本当に助かりました…! ちゃんと出せました。

 以降はコミティアに落選することはなかったですが、コロナ渦もあり、本当に大変でしたね。
 それに同人活動は大赤字でした。あくまで宣伝費と割り切っていました。稼いでしまったら会社員なので、色々と面倒な面もあったのですが💦
 小説をペーパーや薄い本にせず、本当のラノベっぽくしたいと印刷をこだわりにこだわったことが赤字の1番の原因です。でも印刷所の「ねこのしっぽ」さんが素晴らしい出来に仕上げてくれ、大満足でした。自己満ですが、それでいいのです。同人だから!
 

 七坂先生のイラストのおかげもあり、今までの同人活動では考えられないほどに売れ、たくさんの人に手にとっていただきました。現地で読者さんにコメントをいただいたり、応援されたりすることがすごく嬉しかったです。声をかけられずとも、新刊一冊くださいと言われ、「読者」が本当にいる現実が幸せでした。
 カクヨムのコメントやSNSで読者がいるのはわかっているのですが、やはり現実で会うのは別です。「ふつおた好きがいてくれる人がいる!」とともかく嬉しかったです。
 そういう意味ではまたコミティアなどに出てみたいのですが、当分は難しいですかね……。

 さらに本の売り上げ以上に、同人活動がたくさんの人がこの作品を知ってくれるきっかけになり、カクヨムのPV数は爆増しました。
 気づいたら同人で出す目標であった第三部を超え、第五部まで出していました。
 
 嬉しくて、楽しくて、熱かった同人活動でした。
 でも、その上でやっぱり思ってしまったのでした。

 「ふつおたをいりません!」をきちんと書籍化したい、声優さんに奏絵と稀莉の声をあててほしい、コミカライズしたい、なんならアニメ化したい。
 夢は終わらないんですね。欲望は尽きない。

 だから、そのあともカクヨムコンに出したりしました。

 しかし、最後まで残らず、書籍化することもなかった。
 ふつおたは諦めよう。別作品を頑張ろう。
 
 そう思いながら、脚本家になることは完全に諦め、心の中ではこれからも小説を書いていくけど、あくまで趣味と割り切ろうと考えていました。

 趣味:小説執筆 でいいじゃないか。




 
 ……と思っていたら、わからないものですね笑

 本編の完結、2021年2月6日。
 番外編の完結、2021年9月20日。

 そして、今回「ふつおたはいりません! ~崖っぷち声優、ラジオで人生リスタート!~」が 2023年9月15日発売。
 完結から2年半、2年経過ですよ。
 
 オワコン声優と思っていたよしおかんの気持ちが凄くわかります……!
 番外編の完結の章のタイトルが「リスタート」ですが、本当にリスタート!という感じです。
 私もリスタートで、奏絵と稀莉の輝きもここからです。
 
 というわけで、長々と語りましたが、本が書籍化できたのは色々な人や出来事のおかげです。
 アニメ会社に入らなかったら、シナセンに行かなかったら、SSを書かなかったら、同人活動をしなかったら、同人で七坂先生にイラストを頼まなかったら、読者さんに見つけてもらえなかったら、コメントしてもらえなかったら、編集者さんに見つけてもらえなかったら、今がありません。
 何度でもお礼を言いたいです。
 悔しさも、諦めも、涙もすべてが無駄ではなかったです。

 もう1週間を切りました。きっと私が1番ワクワクしています。
 今はともかく小説を書きたいです。書きます。なんなら書いています。

 ジブンガタリより、物語です。
 物語ですべてを語れ。

 ……説教くさいのは嫌ですけどね。

 深夜の、脈絡のない文章になった気がしますが、ご愛嬌を。
 ではまた!

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