ここ数日は久しぶりに忙しかった。もうずっと家から遠く出ない生活をしていたので、ちょっと遠出をした途端日焼けをしたり蚊に刺されたり。すっかり夏に置いてけぼりを食らってしまった気持ちで、今さされあとを掻きむしっている。
所用の最中で、半年ぶりくらいにある友人と会った。彼女は真っ白なタンクトップにデニムで、いつの間にか訪れていた夏とも仲良くやっているようだった。白い肌はいくら日に当たっていても焼ける気配がなく、日差しの下ではすぐ真っ黒けになる自分にとって彼女の肌は羨ましくてしょうがない。
溢れ出る汗にへたれている私の横で、彼女はアイスをかじっていた。うまそうだったが、腹の弱い私は遠慮させていただいた。暑い湖畔の休憩所で、私はざるそばを、彼女はカツカレーを食べた。
日陰のあるテラスで二人そろってすっかりやる気がなくなって、まどろみながらあっという間に午後が過ぎた。日が伸びたので時間感覚がまるっきり緩んでいた。
結局、彼女が"彼女"とどうしてるか聞くに聞けぬまま。彼女の車で私は帰路に着いた。
時間が開くとどうにも私は引っ込み思案でダメらしい。口下手さは昔から変わらない。