吉田ヒグラシ

読んでいると、カメラのレンズを通して見える世界が、色鮮やかに迫ってくるかのようです。 二人の少年少女の姿に否応なく心が動かされてしまいます。 映画を思わせる奥行きのある文章とともに…続きを読む

「数年前、私は最愛の女性を失った。」

淡々とした語りの中から、深い悲哀、憎悪、そして花びらのような優しさが零れ出す。

たった一人の忘れられない人への想いがここにある。

もう、とりあえず読んでください、としか言えないのがもどかしいのですが、とりあえず読んでください。 著者の横淀さんはこれをエッセイと主張していらっしゃいますが、読んでみると…これ何…続きを読む

絵画のようなタイトルなのに、彼女の心はちっとも静かではないのです。
ずっと燻っている。
想いが焦げ付いて、すっかり自分と同化している。

誰かのせいで眠れない夜に、ぜひ。

クッ、という笑いが、喉の奥から漏れた。
絶妙なセンスが光る一作。

まるで本当に体験したことのようにある種の迫力を持って、戦時下の月日が、そして現在が語られます。
読む者に、一人の老人の生きてきた長い道のりを思わせずにはいられません。

こういう話を読みたかった。
お疲れの人には、特におすすめです。

誰かの1番になりたい。
多くの人間が持つ言いようのない切なさを、言葉にしてもらえました。
主人公が平凡だからこそ、胸に刺さる作品です。

平安の貴族達が花鳥風月を愛でた心は、現代にも残っている。
そんな趣が感じられる作品です。

心情の機微が余りに鮮明で、天邪鬼な話のはずが、隠しようのないキラキラとした輝きを放っています。天晴れな純文学。

クトゥルフ神話をあまり知らないのですが、笑いました。
これだけ楽しい物語ならば、件の方々も許してくれるのではないでしょうか。

女友達、という独特な関係性を、これでもかというくらい克明に描き出しています。 全部を好きにはなれないけど、嫌いにもなれない。 恋人なら終わってしまうような関係が、友達では続けられる…続きを読む

楽しい楽しいクリスマス。
何も知らずに読んでほしい。
この短いお話には、読書の楽しみがたっぷり詰まっています。

笑いました。
けれど、どこか寂しい。
綺麗な文章の為せる技でしょうか。
この短い物語が埋もれてしまうのは、あまりに惜しい。
折角なのでもっと多くの人に読んで頂きたいです。