拙作『棘を喰らわば花まで』が完結しました。
読んでくださった方々、応援やコメントもしてくださった方々、本当にありがとうございました! とくに最初から最後までいつも応援してくださった数名の方には励まされ、そのおかげでなんとか完結させられたのだと思います。
まだ読んでいない人がこのノートを見るわけないと思うのでネタバレありで、少しだけ書いた側の雑感を。3つに絞って。
①エンディングについて
展開を一から十まで決めて書きだしたわけではないので、中盤まではビターエンドか、バッドエンドにもなるかもと思いながら書いていました。
たとえば、さっさと祀梨を月鳴館から出して、二人で同棲みたいなことをして、でもやっぱり、祀梨は普通の暮らしは向いていなくてどこかへ去ってしまう……そんな展開。あるいは、最終的に二人が死を選ぶ結末。
結局、前向きな締めくくり方になったのは作者として明るい気持ちになりたかったからですね、たぶん。
②名前について
「二人の関係が6と8から、6と7に。つまり隣り合わせに」なんてことを考えてのヒロイン二人の命名と呼称の変化でした。これ、本編できちんとは触れられなかったなー、と。
あと作品タイトルは「毒を食らわば皿まで」をもじったものですが、作中の中庭でのシーンにあるとおり、(薔薇の)棘の意味や役割を知って思いついたものです。人を理解して受け入れるのって難しいですよね。
③無数の反省点について
語彙力や表現力不足は当然として、全部を書き連ねられませんが、作者自身が思う本作の致命的な欠点を一つだけ。
アクションが欠けていること。終始、どこかで二人が会話しているか回想しているかばかりで、動きがないなーって。それでも名作になり得る小説はいくらでもあるのでしょうが、本作はどうにも……。
プロット上で、もっと動きのあるシーン、惹きつけられる出来事を通して関係性の変化を描くべきだったと思います。
自作の傾向として内省的な小説になりがちで、でもそれを持ち味として昇華するには文章力全般が足りていないのが実状です。心理描写って、その心情が生まれるイベントがしっかりあってこそですものね。
以上、雑感でした。
ちなみに次回作(長編)は早ければ九月下旬、遅くとも十月上旬から。
今度こそひねらずに、王道の高校生同士の青春百合でも書こうかなって思っています。と言いつつも、四度目の正直ってことで異世界ファンタジーに挑戦したい気持ちもあります。
プロット組みしだい、また近況ノート書きます。活動二年目への意気込みとか。
何卒、今後とも応援よろしくお願いします!