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オカルトの翻訳書で興奮した件

こんにちは熊野です。ご無沙汰しております。

つらつらと続編であるとか次作について仕事の合間に頭を捻っていたのですが、ふと密林でオカルト書を漁っていたときに、気になる書籍を見つけました。

参考文献にも(僭越ながらこっそりと)上げさせて頂いておりました"Tarot Talismans: Invoke the Angels of Tarot"の訳書が今年の八月に出版されていたのです。いやー、油断しました……。

書名は『タロット・タリスマン: タロット天使の召喚技法』です。

内容について評するには私では力不足なのですが、それを踏まえて書くとしても非常に興味深い本となっています。

まずタロットに関する基礎知識と、四大元素や惑星、十二宮、生命の樹などとの照応から始まります。そしてタロットをタリスマン――護符とかお守りですね、そういったものとして諸力を込めるための儀式が説明され、具体例の記述へと進みます。

圧巻なのはその後に続く、大アルカナ小アルカナの各カードに関連付けできる(エジプト、シュメール、バビロニア、ギリシア、ローマの)神々や、キリスト教……というかカバラの天使の記述がこれでもかと成されていることでしょう。この箇所だけで天使の辞典として切り離せる内容になっています。スゲー……。

拙作でも一瞬名前が出たメヒエルさんとかは、この本ではソードの九に割り当てられています……つーことはイエソドですね(自己解決)。拙作を記した時点では別の参考文献を基にしたのでホド対応にしましたが……。

ちょっと抜粋させて頂くと、“マキエル(Machiel以外の綴り:Mochayel, Mochael, Mechial, Mehiel, Mochaiel):シェム・ハメフォラシュ第六十四の天使はマキエルであり、「活気を与える者」「万物を活性化させる神」の称号を持つ。双児宮の第二デカネートと第四クイナンス(16°-20°)に属し、ソードの9に配される夜の天使。”(同書二百八頁より)

この調子で解説が進み、天使の姿を想像するときに参考にできるイメージの図像付きの記述とか、魔法陣やシジルの図像が続き、参考文献の積み上げが成されている感じです。

予備知識なしにこの本から西洋魔術に掛かれる時点でヤバい本(誉め言葉)で、かなり濃い部分へと高速道路よろしく一本道が用意された感があります。

真言密教に例えると、本来は仏門に入らなければ知りえない諸仏への加持祈祷のノウハウを、予備知識なしにご家庭で実践できるよう公開した一冊といえば良いでしょうか。

創作で天使を登場させる予定がある人にとって非常に参考になる一冊に感じました。

ともあれ、本の紹介はいいから自分の作業を何とかしろやという話になるわけですが、今回は上記の書に衝撃を受けたという報告でご勘弁いただけたら幸いです。

さて、今回はこの辺りで失礼いたします。上記の書の出版元である国書刊行会の方角に向けて五体投地をしなければならないので(マテ

それでは。

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