プリンというのは不思議なモノです。
プリンはプとリンの部分に分かれているというのに、実物を見ると圧倒的な格差。
カラメルが少ない。それに尽きる。残念。
プは劣勢を覆せず、リンの前に無様に倒れ伏してしまいます。
プを意にも介さず、逞しく育っていくリン。
プは存在意義のない、職なき子となってしまいました。
路頭に迷い、来る日も来る日も屑籠を漁り、通りがかりに石をぶつけられる日々を送るプ。
物理的にも精神的にも痩せ細り、藁にも縋る思いで教会に重い足取りを向けます。
ステンドグラスを背景に長椅子に横たわり、今にも息を引き取りそうなプ。
そしてプは、そこで。
あの日失ったリンと出会うのです。
リンの格好はお世辞にも見目麗しいとはいえないような、見窄らしい、今の自分と同じような泥塗れの襤褸布を纏っていました。
二人は痩せ細った肉体を引き摺り、熱の無い熱い抱擁を交わします。
リンは喜びました。
やはり、リンにはプが必要なのだ、と。
リンは支え合うことの大切さを学びました。
プは喜びました。
やっと此処まで墜ちてきたか、と。
プとリンは、お互いに微笑み、それからもとのプリンに戻りました。
二人は、格差など二度と気にしないでしょう。
何故なら、格差など存在しないのですから。
以上、近況報告でした。
今夜、「抗え!ティーチャー」更新です。
よろしくお願い致します。