9月の作品メモ。
興味のある人はいないと思うが、あとから自分で「あん時そんなこと考えてたのかー」と思い返すのは割と楽しいものだ。
【モブで童貞喪男をこじらせた四十七歳無職ニートの俺がイケメン聖騎士として転生した世界では聖女やサキュバスに迫られまくるのでブラコン妹の相手も出来ず女神から受け取った最強ギフトでとりあえず伯爵令嬢の婚約を】
コレはまぁ、アレだ。自主企画用に出オチのネタ一発ということで書いてみたのだが、既に先達が同じようなことをされてるということを知り、企画から下げさせていただいたいわく付き物件。……作品自体が出オチになるというしまらない結末になってしまった。でもまあ、作品自体は一応残しておくことにした。普通は引っかからないだろうな、というタグにして。
【病める時も健やかなる時も、美しき日々に祝福を】
上記の自主企画に、代わりに参加する作品として書いたもの。ブラックユーモアというお題だったのだが意外と難しい。ぱっと浮かんだアイデアは、差別的なもの、性的なもの、政治的なものがいくつかあったのだが、今のご時世、政治以外は無理だよなぁ……と、頓挫。
そこで思い出したのがもう二十年?も前に書いたネタ。その時はノートに手書きで書いた気がするが、たぶん今見たら小説と呼べるような出来にはなっていないと思う。
本来はもう少し長くて、妻をアレした夫がだんだん腐っていく妻と暮らしながら最後に……みたいな感じだったはずだけど、その部分はエグくなりすぎると思いカットした。
最後の部分は、「良いインディアンは死んだインディアンだけだ」という言葉を残した(誤伝とのことですが)19世紀のアメリカ軍人の逸話に引っ掛けている。
【銀鱗の篭手のカルロフ】プロローグ~
作者にとって初めてのジャンルである異世界ファンタジー作品。
以前からあったいくつかの断片的なアイデアが合わさったものになる。
先にぶっちゃけると、これは菊池秀行先生の「魔界都市ブルース」へのオマージュ的な話である。
異能の者や魑魅魍魎の蔓延る悪徳と享楽の街で、主人公が死闘を繰り広げる--そういう世界観のものをいつかやりたいとボンヤリ考えていたのだが、ベルラという街の設定と結びついたことで形になっていった。
その城塞都市ベルラ(悪徳と享楽の園)のモチーフとなっているのは、ゲームブックの最高峰と個人的に思っている「ソーサリー」シリーズに登場する「城砦都市カーレ」。
猥雑で胡散臭く危険なあの街のイメージを作中で表現出来たらと思うところ。